<最終節レポート>
新年気分も冷めやらぬまま、今年最初のプロリーグが行われた。
昼過ぎに会場に着き、選手達を観察していると、各々の気合いの入れ様が伝わって来て、その真剣さに時代の流れを感じ、嬉しくなった。
今節は、最終節の為、組み合わせは順位によって決まる。
まずA卓。暫定順位1、3、5、7位が同卓となる。
首位の横山は2位とおよそ300P離しているのでほぼ当確として、5位7位は3位を捲らないとどうにもならない状態である。
そんな中、玉木が最初から気合いを見せる。
前半戦を二連勝、三戦目も2着と大勢が決すると最後は堅く守って終了した。
特に、玉木が
24.000をアガったとか、二連勝したという情報は言わずしてあっという間に他の卓にも伝わり、周りの状況を変える程のインパクトがあった。
B卓は2、4、6、8位が凌ぎを削る。
今期は二位争いが熾烈な為、この卓からも二名通過できるかもしれないが、
自分がプラスになる事、順位が上の人を削る事、この二つは必須である。
年末から掛かり気味だった近野が初戦、終盤に絶好のチャンス手を得た。
対子で落として高目三色を鼻息荒くリーチに行く。
中田の親で被せる良い機会だったのだが、下の二人にとってはどちらもターゲットに過ぎず、あっさり捌かれてしまった。
この後は独特な空気の中、中田が最終戦をトップで飾り、自ら決定戦のチケットを掴み取った。
C卓は下位四名の降級争い。
一回戦目でトップの藤川が早速抜け出したかと思われたが、二半荘目以降怒濤の振込みラッシュで回戦毎にマイナスが増えていく。
勝間も三着・ラスと追い込まれてから吹っ切れたのか、なりふり構わずリーチに行く。
最終戦のオーラス、藤川・勝間が流局以上、米川が満貫条件のところ、勝間がアガり切って残留を決めた。
いよいよ、決定戦のメンバーが横山・玉木・中田に決まった。
実績、安定感の石村か、老獪な横山か、或いは昇級して勢いに乗る玉木か、はたまた苦楽を経験してきている中田か、誰が勝つのか非常に興味深い。
一年間どうも有り難うございました。
(文責:米川
基紀)
<第9節レポート>
いよいよ今年最後となったプロリーグ。
今節開始時は2位から7位の差が
100P以内に収まり、依然として群雄割拠が続いている。
A卓は、プラス組三名の争いになるはずだったが、二回戦目に玉木が、四回戦目に佐々木がラスを引かされ、次々に脱落していった。
B卓は、トータル三位の中田を近野・花岡がどう止めるかが見所。
初戦に中田がAトップを取ると、すかさず二戦目は花岡がAトップを取り返す。
近野はターゲットをラスの人間に絞り、自分の加点よりも相手の順位を変えない事に重きを置いていた。
その甲斐あってか、最終戦では中田を四着、花岡を三着に封じ込める事に成功した。
C卓では降級ラインの二名が、尻に火がついたのか必死の闘牌。
どちらもマイナスが三着の一回だけという安定した内容で、次節へ望みを繋いだ。
来月は、遂に最終節。
正月明けてすぐの開催になるが、後悔の残らぬ様に、しっかり調整して臨んで欲しい。
(文責:米川
基紀)
<第8節レポート>
アメリカの大統領選も終わり、実生活ではこれから益々「変化の時」を実感すると思うが、
関西でも研究会や行事が増えて変化の胎動が感じられ、
近い将来、誰かがビッグタイトルに手が届く気がする。
A卓は、マイナス組四人の組み合わせ。
最初から先手を取って終始安定感を見せた佐々木が三回トップを取り、トータルでもプラスに返り咲いた。
B卓は上位陣が勢揃い。皆ふた桁以上のポイントを持ち、観戦するのも面白い卓組みになった。
トータルトップに立つ横山が、一回戦目から有利に立つ。
配牌で平和一通が見える手に、ー通の確定しない牌をツモると清一色へと一直線に突き進む。
すると、程無くして聴牌し、他家から倍満を出アガるのだが、
その速さと打点に放銃者がしばし茫然としていたのが特に脳裏に焼き付いている。
三回戦目も八万点近くの一人浮きトップを取ると、ほぼ勝負付けが済んだ格好になってしまった。
C卓は現状三位の玉木を他がどう止めるかが見所。
初戦こそラスを引かされたものの、その後はオールプラスでまとめた玉木が決定戦の枠内に踏みとどまった。
残り二節、決定戦に向けて誰がスパートをかけるのか、今後の争いが楽しみだ。
(文責:米川 基紀)
<第7節レポート>
ノーベル物理学賞の日本人三人同時受賞に続いて、化学賞でも日本人が受賞するなんて喜ばしい限りである。
早速、その受賞した理論を麻雀に応用できないかと色々考えたりするのだが、なかなか上手くいかない。
例えば、化学賞のGFP
( 緑色蛍光たんぱく質 ) なら、牌の背の色を変えればアヤ牌とかの追跡に同じ様な感じで利用できないかとか、
物理学賞の「自発的対称性の破れ」や「CP対称性の破れの起源」等の部分は、運や流れについて似た感じで考えられないかとか思うのだが
… 。
さて、閑話休題。
A卓は、ポイント的に余裕のある横山と、少しでも差を詰めておきたい中田との取組み。
緒戦二着の後、三連勝と波に乗った横山と対照的に、中田は最初トップの後は三連続ラスとさんざんな結果となった。
B卓は、中団につけている四名の争い。
誰もがここから早く抜け出したい中、近野と藤川が共にマイナスを一回に抑えて点棒の上積みに成功した。
C卓は、玉木、板川、花岡が同卓する厳しい組み合わせ。
誰もが突き抜ける爆発力を持っており、息を抜く所のない闘いは見ていても面白かったと思う。
一・二回戦は、本手の大三元や混ー色小三元は聴牌止まりで決定打が出ない中、花岡が上手くまとめて幸先の良いスタートを切る。
しかし、その花岡も三回戦目に玉木に跳満を二回ツモられ無理矢理沈められると、
最終戦は東パツに絶好のマンガンをアガっておきながら、
18.000 、 9.600 の二回の放銃でフラフラになってしまった。
終わってみれば、決定戦の圏内には板川と玉木が残り、花岡は一歩後退することになった。
(文責:米川 基紀)
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