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タイトル戦情報

第24期 新人王戦 

 

決勝観戦記 

(執筆:福光 聖雄)

蛯原は先週のチャンピオンズリーグに引き続きの決勝だが、河井、横井、高沢は初めての決勝。
大勢の観客の中で普段の力を出すのは、慣れていないとやはり難しい。
良い経験と思って開き直れれば一番簡単かもしれない。

対局開始前の撮影が終わりいよいよ試合開始を目前に、緊張はどの程度かと表情を伺ってみるも、真剣な顔つきか硬い顔つきかは区別がつかなかった。
良い方向に取れば、あまり緊張していないように見えた。

 



1回戦

河井−蛯原−横井−高沢の順と決まり、開局の合図とともに東1局の配牌が配られる。

牌の扱いが下手だったり極度に緊張していると、ポロポロとこぼしてしまうこともあるが、横井も高沢も新人とは思えないほど上手な牌捌きだった。

ファーストテンパイは高沢。 4巡目、

 ドラ

何事もなかったようにダマテンし、11巡目にをツモアガり、300・500。
この300・500の声が震えていたことで、緊張していたことを初めて認識。普通は緊張するよね。


東2局1本場、前局にツモのみの500オールをアガった親番の蛯原。

 ドラ

2巡目にこの形からを鳴きホンイツに向かうが、この結末は競技麻雀を数こなしている人であれば、容易に想像がつく。
この鳴き以降、ファン牌は当然のこと、客風牌のも顔を見せず全員ノーテン。
前に出ざるを得ない人がいる場合は有効かもしれないが、始まったばかりで誰も無理をしないこの状況、せめてどちらかが暗刻になってから仕掛けるべきである。

この後も小場で進み、迎えた東3局3本場、高沢と蛯原の手がぶつかる。

南家・高沢、 ドラ
北家・蛯原、  ポン ツモ

蛯原がここから切ったを高沢が仕掛けての打で、蛯原が5,200は6,100のアガり。
終盤でピンズが余ったので、確かにテンパイが濃厚ではあるが、自分の待ちも良いのでそこまで行きすぎではないと思う。

続く東4局、河井。

 リーチ ドラ

7巡目リーチ、14巡目にツモ。リーチには驚いたが、今日一日の好調を意識してのリーチである。

河井 保国



3人とも打点の高さに驚いた様子で、点棒を払うのがワンテンポ遅かった。
失意で迎えた親番の高沢には、厳しい追い打ちとなってしまった。

東場が終わり格上の河井がリードする展開、引き続きリードを延ばし、優勝しそうな予感すら感じられた。

南1局、河井の親番、無駄ヅモ無しでこの5巡目。

 ドラ

ここで決まってしまうのか!?
しかし、先にテンパイが入った蛯原に放銃。この時の蛯原の手順は非常に良かった。

配牌

ツモ⇒ 打
⇒ 打
⇒ ツモ切り
⇒ 打

普通の状況では2巡目、または3巡目に打で打点を見るのが良いが、(結果論を言えばを引いたので、打の方が良かったのだが)
ここは河井に連荘されると勝負が決まってしまうので、「重なりやポンテンも意識して」とのこと。
4巡目のでは、さすがにテンパイを取らず。
ここも三色と一通の両天秤でもあるのだが、ピンズのくっつきが役なしテンパイとなるので打としたのが好判断であった。

 ロン

南2局では、南家の横井の手順が蛯原とは対照的で面白い。

 ドラ

この形に、上家から8巡目に切られた、9巡目に切られたには見向きもせず。
を引き入れてから2枚目のを仕掛け、1,000・2,000のアガリとなった。


南3局、本局が勝負を大きく左右することになった一局である。

最終図だけを平面で見ると、ひどい放銃に見えるのだが、ここには横井の洞察力と作戦がある。
ノータイムの打の意図は、ここでの手出しを入れることでノーテンと判断され、子方に前に出られる(テンパイを取られる)ことを嫌ったのと、
高沢、河井からが出た時に、蛯原からその牌がこぼれテンパイを組めることを想定したツモ切りなのである。
「どこにもテンパイが入ってないと判断したので・・・」
実際に、河井、高沢はテンパイが入っていなく、蛯原の気配と捨牌を見比べても、とてもテンパイが入っているように見えない。(しかも高打点はなおさらなさそう)

ただ、惜しむらくは、結果が7,700の放銃。
がドラ表示牌であったこと、自身がまだテンパっていないことを鑑みると、もったいない感はぬぐえず。

オーラスは1周して落ち着きを取り戻した高沢が、トイトイをツモって2,600オール

高沢 雅



同1本場、持ち点は蛯原37,700、河井36,600、横井23,400、高沢22,300の状況。蛯原は、

 ドラ

7巡目にこの形からを仕掛け、ドラがトイツの親・高沢のリーチ宣言牌で1,000点のアガリ。

 チー チー ロン

前巡にの手出しがあり大本命だが、テンパイを崩せる巡目でもなく放銃した高沢も苦笑い。

1回戦成績  蛯原朗+17,0P  河井保国+10,6P  横井玲巳▲10,6P  高沢雅▲17,0P

最終2回戦、大きな差ではなく、高沢、横井も蛯原を沈めてのトップで良いため、全員にチャンスがある。
高沢、横井ももう緊張はないだろう。蛯原もチャンピオンズリーグ決勝の経験があり、かなり落ち着いている。




2回戦

東1局、河井敗着の1局。

横井のリーチ宣言牌のを仕掛け、打で7,700を放銃。
「勝負を急ぎすぎました。横井君と勝負する局面じゃないんだよなぁ」と打ち上げで反省していたが、
1回戦目に倍満をツモってもトップを取れず、焦りがあったんだと思う。

東4局、親番・蛯原の5巡目。この仕掛けが優勝を手繰りよせたのかもしれない。

  ドラ

ここから、をポン、打

蛯原 朗

 

1回戦同様、遠いところからのホンイツ仕掛けだが、この仕掛けをワラさん(藤原隆弘)が絶賛していた。
門前でも遅く、打点が見込めないし、仮に仕掛け倒れになったとしても他家の足止めになれば、それでもOK。
そして、望外にもツモが生き、高沢のリーチ棒付きで1,000オールのツモアガリ。

 ポン ツモ

今度は全員で蛯原を止めに行かないとならない同1本場。ドラがトイツの蛯原は積極的に仕掛けていく。迎えた9巡目、

 チー ポン ツモ ドラ

「安牌として手に残す1牌でも慎重に選ぶ」と語っていた通り、多分、河の枚数を数えたと思うが、
こののツモ切りに時間にしたら0,2秒くらいの一瞬の間があった。
その疵を見逃さないのが、横井に実力があると言われるところである。

横井 玲巳



ファン牌一鳴きの蛯原に、ドラが2枚以上の仕掛けなのは明白だが、勝負処と声高にリーチをかけ、アガりきった。

 暗カン ロン

南場に入り、高沢、河井の親は早々に流れてしまい、後は南3局の横井の親を蛯原が流せるかどうかの最後の見どころかと思っていたが・・・
南3局、蛯原の配牌。

  ドラ

ここからときて、わずか3巡でリーチ!ずるい!(笑)

ただ、これで勝てると思っているのは観戦者だけで、当の蛯原はアガりきるまで真剣そのもの。
オーラスの最後の1牌まで、勝ったとの想いは無かったとのこと。

この結果は、リーチを受けた横井が1シャンテンまで手を進めるも、をつかんでしまい放銃。

オーラス、横井は3,000・6,000か6,400直撃、高沢は4,000・8,000か12,000直撃、河井は4,000・8,000か16,000直撃が条件。
トップ目の蛯原は、ノーテンで伏せればよいので1局勝負。


4位・河井保国
「予選で足を使いすぎたかな(笑)。最後に見せ場を作れて良かったです。」

 ドラ

オーラス10巡目にテンパイも、このが王牌に2枚殺されている不運。
まさかの大逆転かとギャラリーは高揚し、流局後もなかなか興奮冷めやらぬ状態であった。


3位・高沢雅
倍満を親被りするなど恵まれない点もあったが、決勝にふさわしい闘牌を見せてくれた。
印象に残っているのは、2回戦東2局1本場。

 ツモ 打 ドラ

その後、をツモって打とするのだが、その変化が視野に入っていないとこのは残せない。
「予選は手が入って勝ち上がることができました。決勝はかなり緊張して回りを見る余裕がなかったです。」
謙虚な彼ならこの経験を次の舞台に生かしてくれるだろう。


準優勝・横井玲巳
オーラス9巡目に横井にも逆転の形が入る。

 ドラ

跳満条件であれば当然の打ではあるが、このを残していれば跳満が濃厚だった。
結果は、最後のツモでのテンパイ止まり。

「決勝は緊張しました。特別昇級リーグに出れるので、蛯原さんにリベンジしたいです!」
彼のブログには、「悔しい!!」の一言。
特別昇級リーグでは、是非リベンジを果たして欲しい。


優勝・蛯原朗
振り返ってみると彼だけ放銃ゼロ。
仕掛けが多く攻めているイメージがあるが、放銃には慎重に手堅い麻雀だったことが、この短期決戦での勝因になったと思う。
「チャンピオンズリーグの敗戦は、悔しくて寝込むほどでした。予選では手が入ったので、運よく勝ち上がれたんだと思います。
今後の目標は鳳凰位を目指して・・・(か細い声で)」
たまたま瀬戸熊鳳凰位の隣での挨拶だったので恐縮しきりでした。(周りは爆笑)


2回戦成績  横井玲巳+13,9P  高沢雅+7,2P  蛯原朗+3,8P  河井保国▲25,9P  供託1,0P

トータル成績 蛯原朗+20,8P  横井玲巳+3,3P  高沢雅▲9,8P  河井保国▲15,3P  供託1,0P



後列 左から 第4位:高沢 雅 準優勝:横井 玲巳 第4位:河井 保国
前列 優勝:蛯原 朗

 


約10時間前、観戦記者という立場を利用して、試合前に各選手に意気込みを聞いてまわった。

・「本気で」優勝、または、決勝の4人になる目標で参加している者
・決勝に残れたらいいな、の想いの者
・まずは4回戦の壁は突破したい、という者

大きくはこの3つに分類されたと思う。
必ず一番上を目標に、と言うつもりはなく、各々自分に合った目標で良いと思う。

ただ、普段は控えめな蛯原の、「今日は優勝したい。」とここ一番の決意はカッコよかった。
(入れ込んでなければ)今日は結果を残しそうだと感じた一人だったよ。

蛯ちゃん、おめでとう!

 



( レポート:福光 聖雄 文中敬称略 )

 
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