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タイトル戦情報

第6期プロクイーン決定戦 

決勝観戦記(初日)

(文責:二階堂 瑠美 )


10月18日、晴れ。
新橋は「じゃん亭nobu」にて、第6期プロクイーン決定戦初日が行われました。

私が会場に入ると、運営のスタッフ以外にも選手が何人か来ていました。
応援に来てくれた人と談笑している人。一人で集中している人。
モチベーションの上げ方は様々ですね。
これから半荘12回打つと、イヤでもプロクイーンが決まります。
打ち終えた時に、笑えるのは一人。





一回戦(起家から岩井、千葉、石井、黒沢、抜け番・涼崎)

東一局、東家の岩井にドラが二枚のチャンス手が入る。
形はさほど良くないけれど、真っ直ぐ戦える良い手牌。
しかし、思うように伸びず流局。二人テンパイ。
四人とも様子を窺い合っているようで、なかなか点棒が動かない。

と、思っていた東三局。西家・岩井の手が良い。

 ドラ

あっという間に手がまとまり、テンパイ。

を切るとカンチャン待ちの確定三色。
しかし、一発裏ドラ有りのBルールなのでを切ってリーチ。
2巡後にをツモって、目論見通りか裏ドラを一つ乗せて満貫。
岩井が頭一つ抜けたところで、「私を忘れないで」というように、黒沢が攻める。

東四局、東家の黒沢がとWのシャンポン待ちでリーチをかける。
トップ目の岩井は早々と撤退。続く千葉、石井もオリ。
親には逆らわない方が良いからね。賢明です。
流局間近に千葉が形式テンパイを入れるが、親のアタり牌をつかみ断念。
黒沢の一人テンパイ。

続く一本場。またも黒沢から早いリーチがかかる。

岩井は三色ドラ1の1シャンテン。千葉、石井は2シャンテン。
岩井は親の現物も無いし、仕上がれば満貫の本手。
真っ直ぐに戦うかと思いきや、後退。
もう一枚押していれば、岩井のアガリであった。

結果論かもしれないし、前局はオリていたから放銃せずに済んだ。
しかし、喧嘩もしないで勝負に勝つことはない。
一打一打を大事に、極力放銃を避ける守備型の岩井に、時には覚悟を決めて勝負をすることも必要なのではないかと教えてくれたような一局でした。



岩井 茜

 

そして黒沢が値千金の1.000オールをツモアガり、連荘。
次局は、ピンズのホンイツを狙う黒沢に子方三人がキッチリ抑え、全員ノーテンで流局。

南一局は黒沢がトップ目の親を捌き、南二局は石井と黒沢のリーチ対決。制したのは黒沢。
メンタンピンドラ1の満貫。
続く南三局、またも黒沢の先制リーチ。石井が追いかけたが、黒沢に放銃。
絶好調で迎えた黒沢の親、南四局。
黒沢が少し点棒を増やして、一回戦終了。

一回戦成績
黒沢 +51.7P 岩井 +18.1P 千葉 ▲15.8P 石井 ▲54.0P




二回戦(起家から千葉、岩井、黒沢、涼崎、抜け番・石井)

一回戦目で抜けていた涼崎が石井と入れ替わり、スタート。
前回優勝した涼崎。どんな麻雀を見せてくれるのか。

東一局、起家・千葉の配牌、

 ドラ

この牌姿から345の三色に仕上げて、一回戦目にトップを取った黒沢から親満を直撃。

 ロン

この時、ひっそりと岩井がツモり四暗刻のテンパイ。
これは荒れるかもしれない、と思ったのは私だけではないはず。

そういえば、朝会場入りした時に偶然エレベータで一緒になったとき、千葉が言った。
「下手だから、叩かれるのは覚悟しています。」と。
「技術や知識の有無は、関係ないよ」と、私は偉そうに言いました。
「決勝まで来ること自体が素晴らしいことだから。自分に出来ることを一生懸命すればいいんだよ」と、予選でコロ負けした私が言いました。偉そうに。

東一局一本場、前局の失点にまるで動揺を見せない黒沢がリーチ・ピンフ・ツモをアガる。
流局を挟んで、東二局一本場。親の岩井のリーチに、千葉が放銃する。
これで、また勝負が分からなくなった。

案の定というか黒沢の執念というか、次局に黒沢が満貫をツモアガる。
東一局で親満を放銃したキズなど、もうすっかり癒したかのように好調な黒沢。
その親番で、九巡目にリーチ。ここは子方が対応して、流局。

一本場、トータルトップの親番を捌きに行った涼崎。
だが、黒沢にあわや役満という大物手が入る。



南家が仕掛けているし、仕方なしのテンパイか。
とはいえ、倍満のテンパイ。
五巡後にを静かにツモ。他三人の胸中は如何ほどか。

次局は千葉がチートイドラ2をリーチして、一人テンパイで静かに流局。
南一局。涼崎の親番で、黒沢らしくない仕掛けを見る。
ディフェンディングの涼崎を意識したのか、焦りを感じる。
涼崎からリーチが入り、捌き手の為、無理せず後退。
涼崎がリーチ・ツモの1.000オールをアガる。


黒沢らしくない不自然な麻雀は、しばらく続く。
次局は岩井に放銃。

南一局は、涼崎と千葉のリーチ合戦。千葉がツモアガり、連荘。
東一局で親満をアガったけれど、あまり好調と言えない千葉。
東二局で岩井に放銃したことが影響しているのか。

南一局一本場で西家の黒沢に軽い手が入る。
リーチをして軽くツモアガり、裏も乗り満貫。黒沢の勢いは止まらない。

オーラスを迎えて、黒沢以外の三人は二着からラスまで1.500点差。
ラス親の涼崎は、もちろん連荘しか考えていないだろう。
順位ウマが大きい為、岩井・千葉は二着が欲しいところ。
結果は千葉が岩井に放銃して、涼崎がラスに転落。

黒沢の二連勝。

二回戦成績
黒沢 +58.5P 千葉 +0.9P 岩井 ▲19.6P 涼崎 ▲39.8P

二回戦終了時
黒沢 +110.2P 岩井 ▲1.5P 千葉 ▲14.9P 涼崎 ▲39.8P 石井 ▲54.0P




三回戦(起家から黒沢、涼崎、千葉、石井、抜け番・岩井)

岩井と石井が入れ替わり、三回戦スタート。
二連勝している黒沢、またも好調な兆し。東一局五巡目に、

 ドラ

として、234の三色が見える1シャンテン。
跳満が見える手牌。この勢いは止まらないのか。
と、思いきや一向に伸びない。
ここは涼崎が役なしドラ1をしっかりダマテンにしてツモアガり、怖い親を落とした。

東二局、涼崎の親で大物手が入る。

 ドラ

七巡目にメンホン七対子のテンパイ。
私は本手が仕上がると嬉しくてすぐリーチをかけてしまうのだけど、涼崎はダマ。しっかりしてます。
十三巡目に石井から親満をアガり、連荘。
稼ぎ所と思われた次局は、涼崎の一人ノーテンで流局。
この親落ちは感触悪し。

東三局は、石井のピンズのホンイツvs黒沢のソウズのホンイツ。
軍配は黒沢に上がり、2.000点。
黒沢からは、とにかく全局自分がアガろうという気迫を感じた。
同卓している誰の点棒も増やさせない。
結果、安い点数でも本人としては納得だろう。
とても純粋な打ち手だな、と思った。



黒沢 咲



東四局、石井の親。
ここまで、アガりも少なく苦しい戦いをしている石井。
思い切りが良く、愚形でもためらいなくリーチをかける前向きな姿勢は素晴らしい。



石井 阿依



この親番でもう少し点棒を稼ぎたいところだが、果たして。

345の三色を意識しながらの手作りをしたが、ピンフのテンパイ。
もちろんリーチをして、千葉から5.800を出アガる。
続く一本場も1.300オールをアガり、順調に点棒を積み重ねる。
だが二本場で千葉からリーチが入り、黒沢からも仕掛けが入る。
受けながらも親の連荘を意識した為、放銃をしてしまう。痛い。

南一局、親黒沢。
ドラを切ってノミ手の先制、もしくは牽制リーチ。
しかしここで涼崎が追いつき、タンピンで追いかけリーチ。
この局は涼崎が制した。
3.900と致命傷にはならないけれど、直接黒沢からアガったのは大きいだろう。

そして、涼崎の親番。南二局、配牌は678か789の三色が見える。
前局は良いアガりをして流れを引き寄せたように思えたが、なかなか手牌が伸びない。
そして、石井からリーチが入り流局。

南三局、一本場千葉の親番。黒沢からリーチが入る。
千葉のが一巡間に合わなかったが、黒沢の現物待ちの-
タンピン三色、ダマで満貫。もちろんダマテンを選択する。
千葉も黒沢の現物でテンパイしているが、黒沢がツモアガる。強い。

南四局は、九種九牌で流局。
一本場、石井が粘る。
黒沢からリーチが入る。黒沢と涼崎との差は、7.500点。

しかし、石井もなんとか追いつきリーチ。三巡後に石井がツモアガり、裏が乗って満貫。
トップが、見えてきた。

そして二本場、思うように手が伸びない石井。
同じく、手牌が重い涼崎。
トップとは8.500点差になった黒沢。
配牌から456の三色が見える千葉。リーチ合戦になればラスを回避出来るかもしれない。

ここで黒沢が三連勝すると、今後の戦いが苦しくなることは容易に想像が付く。
石井、涼崎はもちろん、千葉も今日一番アガりたい局だろう、と思った。
しかし、アガったのは黒沢。

 ツモ ドラ 裏ドラ

強い。とにかく強い。
付け入る隙はあるのだろうか。
これほど貪欲に勝利への執念を隠さずに、前だけを見ている黒沢。
おそらく、真正面から同じように麻雀と真摯に向き合う人間ならば、あるいは追いかけ、追いつき、追い抜くことが出来るかもしれない。

三回戦成績
黒沢 +43.9P 涼崎 +15.6P 石井 ▲12.4P 千葉 ▲47.1P

三回戦終了時
黒沢 +154.1P 岩井 ▲1.5P 涼崎 ▲24.2P 千葉 ▲62.0P 石井 ▲66.4P




四回戦(起家から石井、黒沢、涼崎、岩井、抜け番・千葉)

東一局、石井がアガり連荘する。
東一局二本場、黒沢から涼崎が5.200を直撃する。

こうなったら、みんなの気持ちは一つ。
「黒沢の貯金を削れ。」
沢山持ってるからね、並大抵のことでは無くなりません。

しかし、「黒沢に追いつくのは自分だ!」という気持ちも同じようで。
東三局、涼崎の親。
ここで配牌からドラが暗刻のチャンス手が入る。

ここまで見て、涼崎はバランス型だという印象を受けた。
自分の打牌に対してリスクとリターンの計算を瞬時に行い、勝負に行くと決めたら、瞬時に覚悟を決めて切り込むことが出来る打ち手。自分を信じているのだろう。強い。



涼崎 いづみ



だからだろうか、ここ一番で勝負手が入る。

 ドラ

軽くテンパイが入り、五巡目にリーチ。
四枚目のドラを引き、迷うことなく暗カン。
出来れば黒沢からの出アガりが望ましいが、そう上手くはいかないもので、手詰まってしまった石井から跳満(裏ドラ一枚)をアガる。

涼崎がトップのまま、四回戦目は終了。

四回戦成績
涼崎 +74.2P 岩井 +13.3P 黒沢 ▲25.4P 石井 ▲62.1P

四回戦終了時
黒沢 +128.7P 涼崎 +50.0P 岩井 +11.8P 千葉 ▲62.0P 石井 ▲128.5P




五回戦(起家から涼崎、岩井、石井、千葉、抜け番・黒沢)

対局開始前、抜け番を決める時、印象に残った二人の選択。
前回優勝した涼崎は、一番を選んだ。冷静に場を見て状況に合った判断を下す、彼女らしい選択だと思った。

対して黒沢は、五番目に抜けることを選んだ。
気合十分で臨んだ対局。単に途中で抜けて集中力が切れることを恐れたのかもしれないが、私の目には自信の表れに映った。

さて、五回戦目。
親の満貫をテンパイしていた涼崎から、千葉が3.200をアガる。
その後もさほど大きな点棒の動きも無いまま、局が進む。

そして、それは起こった。
東四局、二本場。千葉の親番。
岩井と石井が、役なしドラ1をテンパイしている。
涼崎はタンピンドラ1をテンパイ。
三色の振り替わりもあるが、岩井と石井のテンパイ気配を感じているのか、それとも他に説明の出来ないような何かを感じたのか、慎重にダマ。

そこへ、親・千葉からリーチが入る。



千葉 未帆



力強く手元に引き寄せられた牌は、
誰もが、満貫以上を覚悟したと思う。実際は・・・

 ツモ ドラ 裏ドラ

16.000オール。
すばやく三人の表情を確認したが、涼崎は無表情。
岩井と石井は、少し瞳が大きくなっていたように思う。

それからもう少し、千葉の時間が続く。
三本場、千葉が岩井から親満をアガり、四本場では千葉の一人テンパイ。
永遠に続くかと思われた東四局、五本場。
涼崎にこんな配牌。



ドラマティックな決勝戦だなぁ、とボケっと見ていたら、あっという間にテンパイ。
山に二枚残っているを引き寄せ、8.000、16.000の五本場。

あたし、あそこに座ってなくて良かった。
だって、怖いもん。



涼崎に役満を引かれてなお、八万点持ちの千葉。
誰もが黒沢に追いつきたい。その為には、トップを取るしかない。
四万点差があろうと、涼崎は諦めない。

二度目の親は落ちてしまったが、南二局で親の岩井から二役ホンイツの満貫をアガる。
南三局では、力強い跳満をツモアガり、四万点あったリードも、約一万点まで縮まった。

そして、南四局。千葉の親。
千葉としては、まだまだ叩きたい。稼ぎたいところ。
すでに足元まで忍び寄る涼崎は恐ろしいが、前を見るしかない。

しかし、岩井も石井も、これ以上の失点は許されない。
やはり麻雀は、オーラスが一番面白い。
結果は、石井と岩井の二人テンパイ。

千葉がトップで終了。

五回戦成績
千葉 +77.3P 涼崎 +43.7P 岩井 ▲49.3P 石井 ▲71.6P

初日成績
黒沢 +128.7P 涼崎 +93.7P 千葉 +15.3P 岩井 ▲37.5P 石井 ▲200.1P





初日が終わって、五人に感想を聞いてみた。

首位の黒沢。
「三連勝出来て良かった。首位だけど守る点差じゃないから、明日もいつも通りの麻雀で行きます。」

二番手の涼崎。
「去年より緊張している。今日は自分のスタイルで打てなかった。明日は自分のスタイルで打ちたい。」

三番手の千葉。
「今日のマイナスをプラスに出来たので、明日また頑張ります。」

四番手、岩井。
「最後の半荘が辛かった。まだ六回あるので頑張ります。」

そして、石井。
「自業自得としか言えません。明日、頑張ります。」



みんな、きっと色々考えて眠れないと思う。
でも、ゆっくり休んでね。
また、明日。







(文責:二階堂 瑠美 文中敬称略)

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