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タイトル戦情報

第5期プロクイーン決定戦 

決勝観戦記(初日)


9月を迎え、今年もプロクイーン決定戦の季節となった。
これまでタイトル戦決勝会場へは何度も足を運んだが、初めての観戦記者ということもあり、例年以上に楽しみな気持ちで新橋へ向かった。

会場に到着すると、5人の選手たちはそれぞれの形で集中していた。まずはじめに決勝を戦うその5人の選手を簡単に紹介したいと思う。



 崎見百合 プロ協会所属

 現プロクイーン。昨年の決勝でも見せたように勝利への執念は凄まじいものがある。
仲田加南 プロ連盟所属

前週に行われた新人王戦で優勝。雀風は攻撃型だが丁寧さも兼ね備えており、きっちりとヤミテンで和了りを重ねていくシーンもよく見かける。
 内田美乃里 プロ連盟所属

 プロ入り1年目ながら見事決勝進出。新人離れした懐の深い麻雀が持ち味。
涼崎いづみ 最高位戦所属

プロ入り1年目から女流名人で準優勝、王座戦ベスト16と活躍しており、周囲の評価は高い。
 奥村知美 プロ協会所属

 女流雀王、女流名人と2つのタイトルを所持。決勝戦の戦い方、勝ち方を知っているというのは大きな強みである。

 

正午、開始の合図とともに、戦いは始まった。







一回戦
(起家から奥村、仲田、崎見、涼崎 抜け番・内田)

東一局 ドラ

子方3人が四向聴以下であるのに対し、親の奥村が好配牌を授かる。



第一打にを切って567の三色一向聴である。その奥村、を引いた後を引き567の三色を諦め、打。そして9巡目、を引いて先制リーチ。

15巡目、ドラ2で粘っていた涼崎に聴牌が入る。

 ツモ

涼崎からはが四枚見えているが、も打ちづらく、ここは役ありにとって打とする。裏ドラがで、奥村の5.800の和了からのスタートとなった。

この局、仲田に役なしドラなしながら聴牌が入っていた。



を押したものの、奥村にを打たれ、やがて奥村の入り目であるを引いて撤退。和了りを逃したものの、バランスが良く、開局から冷静に打てているなと感じた。


東一局一本場 ドラ

5巡目、聴牌一番乗りは仲田。



ここはリーチかとも思われたが、ピンズの伸びと二手変わりの三色を見てか、ヤミテンに受ける。その後、崎見に役なしのを打たれ、を引いてに待ち変えするが、ヤミテンを続行。涼崎にも役なしのを打たれ、他3人の手を自由に進めさせ、仕舞いには四人に聴牌が入ったハイテイ間際、崎見がマンガンをツモりあげた。

 ツモ

牌譜を見ると、仲田が最初の聴牌である5巡目にリーチを打っていれば、結果として他家の和了は無かったと思われる。丁寧さと弱気は紙一重であると感じた。


東二局は崎見が1.300。東三局は奥村が500、1.000と追加点をあげて迎えた東四局。ドラ

四人の手がなかなかまとまらず16巡目まで進む。ここで崎見が、形聴のチーを入れると、仲田に待望のドラが重なりリーチ。



一発ハイテイのツモでを引き寄せ、大きなハネマン。一気にトップに躍り出た。



東場を終えての持ち点が、奥村30.700、仲田38.100、崎見35.600、涼崎15.600。
涼崎ひとり大きく離されているが、表情はいたって冷静で、まだまだこれからといった感じであった。


南一局 ドラ

親の奥村が

から三巡目に一枚目のをポン。

と引いて、一向聴になったところで、仲田に聴牌が入る。



その後2人がツモ切っている間に、崎見にも聴牌が入りリーチ。



このリーチを受けて仲田、を引いて役有りに変わるが、ヤミテンのまま現物のを切る。
その後を引いて少考。崎見のリーチには現物。はスジではあるが現物ではなく場に一枚切れ。仲田は切りを選択し、その後に当たり牌のを引いてと振り変え、高め三色で追っかけリーチに踏み切った。



同巡、涼崎も追いつき、二人に無筋のを切ってリーチ。



山に残っている待ちの枚数は、崎見が一枚。仲田が五枚。(が3枚)涼崎が二枚で、圧倒的に仲田が有利と見られた。しかし親の奥村が、

 ポン

ここから打、軍配は崎見に上がった。
奥村は三着目の親、勝負所と見たのだろうが、も3人のリーチに通っておらず、厳しい選択だった。




一回戦、奥村はこの後に全く手が入らず、ラスを引いてしまう。
仲田にとっては、ハネマンを引いた後の会心の三色リーチが空振りに終わり、苦しい展開となった。


南二局一本場 ドラ

ここまで手は入るものの和了に結びつかなかった涼崎に好配牌が入る。



4巡目に二枚目のをポンすると、8巡目にが重なり聴牌。10巡目にはをツモって初和了り、ラスを脱出した。

 ポン ツモ


南三局 ドラ

13巡目、親の崎見に先制リーチが入る。



次巡、涼崎にドラ単騎の聴牌が入り、押し返す。



15巡目に崎見がを暗カン。カンドラは、すぐ涼崎がをツモって跳満の和了り。

二局で20.000点以上を稼ぎ涼崎が二着目まで浮上した。この局、前局に親カブりをした仲田が崎見との点差を詰めようと苦しい形からをポンしたが、これが裏目に出てしまった。
このポンは、手は安く遠く、攻められたときの受け駒もなく、開局時の冷静さが失われていると感じた。

 ポン


三者大競りで迎えたオーラス 
崎見がチー聴のタンヤオをツモって大物手続出の大激戦を制した。
ここまで感情を表に出していなかった崎見だが、この和了りには笑顔をこぼしていた。


一回戦終了時

崎見+37.2P 涼崎+13.6P 仲田▲6.6P 奥村▲44.2P






二回戦(起家から内田、崎見、奥村、仲田 抜け番・涼崎)

東一局 
一回戦ラススタートとなってしまった奥村だが、テンポ良く打牌を繰り返し、気持ちはしっかりと切り替わっているなと思った。その奥村がタンピンリーチを一発でツモり、好発進した。

その奥村が親番となった東三局 ドラ

(16巡目ヤミテン)


東三局一本場 ドラ

 暗カン(11巡目リーチ)

二局連続でドラ4枚使いの勝負手が入るが、どちらも流局に終わってしまった。
このとき崎見は、平場で奥村の聴牌する二巡前にを切ったものの、聴牌した次巡につかんだを止めている。
1本場でも崎見は、最終的にはオリたが、奥村のドラカンの後も三巡聴牌を維持しており、このあたりは読みの鋭さを見せていた。

この後、南二局まで流局と2.000点以下の和了で進む。


南三局 ドラ

一回戦トップをとったものの、この半荘は和了に結びつかず苦しんでいた崎見が四巡目に一向聴になる。



ここから打としてホンイツに向かった。この判断が良く、次巡に自風のが重なると
六巡目にそのをポン。

 ポン

これを安目ながらも奥村からで和了り、トップを狙える点差でオーラスを迎える。


南四局 ドラ

崎見は2.000点を和了れば二着。マンガンを和了ればトップである。

七巡目

 ポン

ここにツモで打、トップを狙いに行った。そしてと引き一向聴となると、親の仲田からが出てポン。ハネマンの聴牌を果たすが、惜しくも流局してしまう。


南四局一本場
 
トップまで出和了り3.900点条件となった崎見が、五巡目にピンフドラ1を聴牌して先制リーチ。この時点で待ちは山に5枚残っていた。しかし他三人に流れてしまい、しっかりオリられて惜しくも流局し、親の仲田もノーテンで終了。

大物手続出の一回戦とは打って変わり、小場で進んだ二回戦は、奥村が東一局のマンガンを守りきってトップを取った。
この半荘、惜しくも二着で終わったが、南三局・オーラスと二局連続のホンイツには、崎見の強い意思を感じた。


二回戦終了時

崎見+49.6P 涼崎+13.6P 奥村▲10.6P 仲田▲15.7P 内田▲37.9P 供託1.0P






三回戦(起家から仲田、涼崎、内田、崎見 抜け番・奥村)

東一局 ドラ

14巡目、親の仲田は、



ここから上家の切った四枚目のを見送る。17巡目、涼崎が形聴のポンを入れると崎見にも聴牌が入り、二人聴牌で流局。
14巡目の時点で、涼崎の捨て牌はマンズのホンイツに見えた。仲田は和了りが厳しそうなので、上家から切られた四枚目のはチー聴に取る一手だったのでは、と思った。


東二局 ドラ
 
親の涼崎が、



の配牌からわずか六巡で一通を聴牌してリーチ。



ペンを一発でツモり6.000オール、大きく抜け出した。
その後、三人の思惑がトップからラス抜けに変わってか、流局や仕掛けてさばいて2.000点という小場の状態がオーラスまで続いた。


南四局一本場 ドラ

親の崎見はノーミスで聴牌を組み、リーチを打つも流局、一人聴牌。


続く二本場、崎見にまずまずの配牌が入る。



ツモがガッチリかみ合い、五巡目に聴牌し、即リーチ。



これを一発でツモって4.000オール。涼崎に8.300点差まで詰め寄る。


三本場では、またしても崎見がピンフのみの1.500は2.400を出和了り。


そして四本場。これが決まれば大物手、という超好配牌に恵まれる。

 ドラ

三巡目にをポン、を引きポンで7巡目に聴牌。

 ポン ポン

山には一枚、は二枚残っており、和了は充分に期待できた。
しかし内田が、この聴牌にと勝負して、崎見から1.000は2.200を討ち取り涼崎のトップで終了。



最後は内田の勝負勘の良さにやられたものの、オーラス一本場からの四局は崎見の勝ちパターンともいえる内容で素晴らしかった。


三回戦終了時

崎見+71.4P 涼崎+63.5P 奥村▲10.6P 仲田▲47.1P 内田▲62.5P 供託1.0P






四回戦(起家から、奥村、内田、仲田、涼崎 抜け番・崎見)

東一局 ドラ

六巡目に内田が、



ここから打とすると、これを仲田がポン。

 ポン

10巡目、仲田のドラポンを丁寧に受けながらチートイツをしていた親の奥村に聴牌が入る。場況は、ソウズの下が絶好であった。奥村は思い切って単騎でリーチを打つ。



同巡、内田も追いつき、リーチ。



二軒リーチに挟まれた仲田は、

 ポン ツモ

これでは打もやむなく、奥村に一発つきの9.600を放銃となった。




東一局一本場

親の奥村は四暗刻の一向聴まで手が育ったが、内田が丁寧にヤミテンで奥村から2.600は2.900を和了る。


東三局 ドラ

ここまで、ほとんど門前で手を進めていた涼崎が、三巡目にカンをチーする。

 チー

ドラが2枚あるとはいえ、この仕掛けはどうだろうかと思っていた。するとここからを引き、をポン、を引いて九巡目に聴牌をする。

 ポン チー

これに待ちで聴牌でしていた内田がで飛び込み、涼崎が8.000を和了る。
この局は、他三人の牌姿がまとまっており、涼崎の判断力の良さが際立った。


南一局一本場 ドラ

九巡目に涼崎が、

 ツモ

ドラを切ってのカンチャン待ち聴牌は取らずに、打とする。すると次巡を引いて想定通りの聴牌となった涼崎はリーチに出る。これに親の奥村、

 ツモ

タンピンへの振り変わりとドラ引きを見て残したが捕まってしまい、8.000の放銃となった。奥村は、聴牌が入るをツモると「しまった!」という顔をして少考後、決断のリーチだった。
涼崎の第一打がだっただけに、ここはのトイツ落としで回る手もあっただろう。
この満貫で涼崎は50.000点を超え、この半荘の勝負を決めた。


南四局 ドラ

内田が六巡目ですでに、

 ポン ポン ポン

この聴牌。

ここに1.300、2600でラスを脱出する仲田からリーチが入る。



涼崎は、



完全に手は詰まっていたが、満貫までは放銃してもトップ。が二枚切れなので、ドラ暗刻の単騎待ち以外ハネマンのないを打って内田に8.000の放銃。
涼崎が点棒は減らしたものの、安定した内容で見事二連勝を飾った。


四回戦終了時

涼崎+99.7P 崎見+71.4P 奥村+4.2P 内田▲70.4P 仲田▲105.9P 供託1.0P






五回戦(起家から内田、奥村、崎見、涼崎 抜け番・仲田)

東一局一本場 ドラ

開局はひとりノーテンだった北家の涼崎が二フーロして、以下の捨て牌。

   

         ↓              ↓   ↓         ↓
ポン(ポン)(↓はツモ切り)



序盤の捨て方は至って普通だが、ドラを切った後にを手出ししているため、本物のように見える。これに崎見が、

 ポン

ここにツモ、少考してツモ切る。
涼崎は、このでトータルトップ争いをしている崎見から大きな満貫を和了る。

 ポン ポン

この、当たることより、通ることの方が多いだろうが、自分の手は一向聴ということ、涼崎が下家ということ、を勝負した自分に注目が集まってしまうことを考えると、行き過ぎだったのではないかと思う。


涼崎は次局も七対子ドラ2を奥村からヤミテンで討ち取り、持ち点は40.000点を超えた。
この後、二着目の内田が2.600、涼崎が300、500と和了る以外は流局で進んだ。


南三局 ドラ

二着目の内田に好配牌が入る。



これが七巡目には、

 チー ポン

の一向聴となった。このとき涼崎は、



そして奥村は、



の一向聴となっていた。
八巡目に涼崎はを引くと暗カン。リンシャンからを引いて、打の役なしのヤミテンとする。
次巡を引くと打で聴牌を外す。この後を引き打で、単騎の聴牌復活。

 暗カン

同巡に奥村がをツモ切り、それを内田がポンして打で聴牌。

 ポン チー ポン

このを奥村がチーして、こちらも満貫の聴牌。

 チー

涼崎は次巡ツモで、マンズに勝機ありと見て、を勝負してリーチと出た。

 暗カン

本日最後の勝負所は、奥村がを掴んで涼崎に8.000の放銃という結末になった。

涼崎は場に高いピンズをのトイツ落としでうまく捌き、場に絶好のマンズ待ちになったところでピンズを勝負してリーチと、攻守のバランスの良い打ち回しであった。

オーラス親の涼崎は、一度は聴牌が入るものの、リーチを受けてしっかりオリてノーテン。見事三連勝で初日を締めくくった。

五回戦終了時

涼崎+148.9P 崎見+56.4P 奥村▲42.3P 内田▲59.1P 仲田▲105.9P 供託2.0P






初日トップで折り返した涼崎は、攻めの手順、攻守のバランスが抜群で、充実した内容の麻雀であった。

前年度チャンピオンの崎見は東場苦しい展開でも、半荘をまとめる力があり、南場では追い上げてくる。2日目の追い上げにも期待がかかる。

奥村、内田、仲田は初日は沈んでしまったが、随所で好手順を魅せ、大物手が決まっている。

初日、5人に共通していたことは、勝負の手牌になった時は、親のリーチが入っていようが、ホンイツ仕掛けが入っていようが模打のスピードがとにかく速かった。

全員の、この勝負に対する熱い気持ちが伝わってきた。








(文責・優木 美智 文中敬称略)


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