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タイトル戦情報

第36期 王位戦 準決勝戦

( レポート:吉田 直)







自分がプロ連盟の門を叩いてからはや4年が過ぎようとしている。
念願の王位戦本戦初出場を決め、密かにグランプリのことを考えていた。
なんかワラさん(藤原隆弘)みたいだな(笑)

しかしベスト72の4回戦であえなく敗退。
興奮冷めやらぬ当日は気付かなかったが、後にいろんな局面を思い返してみると、普段なら切らない牌を幾度となく河に並べていた。
かなり前のめりになっていたことがわかり、改めて精神力の弱さを痛感した。

後日、編集部から王位戦準決勝のレポートを頼まれたのだが、大体暇である自分も少し考えた。
自分が敗退した場所を通過し準決勝に残った人達の麻雀を見たい気持ちはすごくあるのだが、いかんせん、文章を書くことが苦手なのだ。
どうしようかと迷っていたのだが、そこへ編集部から駄目押しの一言。
「書いているうちに徐々に上手くなっていくよ。」
単純な私は、そうか!それなら書いてみようと思った。
ということで、今回の王位戦の準決勝レポートは23期生の吉田直が書かせていただきます。


今年は近年稀に見る酷暑だったが、あの地獄が嘘のようにここ最近は冬の足音が近づきつつある。
しかし、自分にはちょうどいい気候である。なぜかは触れないが・・・

11月27日、じゃん亭の会場も夏の暑さと同じように熱気で溢れ返っていた。
来年はこの晴れ舞台に立つ自分を想像しつつ、今年の闘いを見守ることにしよう。

坂本健二(連盟)
(現王位)
勝又健志(連盟)
(1位通過)
小車祥(連盟)
(2位通過)
堀慎吾 (協会)
(3位通過)

須藤泰久 (最高位戦)
(4位通過)

秋本雄史 (一般)
(5位通過)

樋口新 (連盟)
(6位通過・現マスターズ)

牧野卓人 (一般)
(7位通過・第18期マスターズ)

金子貴行 (連盟)
(8位通過)
森山茂和 (連盟)
(9位通過・歴代王位)
荒正義 (連盟)
(10位通過・歴代王位)
羽山真生 (一般)
(11位通過・歴代王位)

高沢雅 (連盟)
(12位通過)

井出一寛 (連盟)
(13位通過)

河井保国 (連盟)
(14位通過)

黒沢咲 (連盟)
(15位通過・第6,7期プロクイーン)

 

準決勝までの勝ち上がり者を見てみると、半数近くがタイトルホルダーである。
やはりここまで勝ち上がる術を熟知しているのであろうか。

さて、システムの説明だが、勝ち上がってきた15名に現王位を加え16名で5回戦を戦う。
下位4名がここで敗退となり、残りの12名がポイント持ち越しで6回戦目に入る。
そして、上位5名が翌日の決勝に進むことになる。

まずは現王位・坂本の闘牌が気になり1卓へ。

 


1回戦

1卓、起家から【 高沢雅 坂本健二 金子貴行 須藤泰久】

東1局、坂本は親の高沢に5,800放銃スタートで始まるが、表情一つ変えず落ち着いた様子で模打を繰り返す。
南3局、東家・金子。坂本7巡目。 

 リーチ ドラ

須藤から安目ではあるがで3,900をアガリ、オーラス1本場、供託1,000点、東家・須藤。 
持ち点は、須藤38,200 高沢31,600 坂本27,100 金子22,100となっており、ここで坂本がリーチ。

 リーチ ドラ

結果は、これを金子からで打ち取り3,900は4,200で2着になるのだが、
リーチを打たずにダマテンで(親の現物)を拾いにいく人もいるのではないかと思う。
しかし、坂本は初戦からただの浮きを目指しているのではない。
トップを獲れるチャンスがある時は狙うのは当然だと言わんばかりに、まざまざと現王位の姿勢を魅せてくれた。

1回戦成績:須藤+16,2P 坂本+5,3P 高沢+2,6P 金子▲24,1P



2卓、起家から【森山茂和 井出一寛 勝又健志 秋本雄史】

ベスト72では驚異の7連勝で余裕の1位通過を果たした勝又。この日も初戦からその好調ぶりを発揮。
東1局1本場の2,000・4,000を皮切りに点棒を積み重ねていく。
迎えた南3局、親の勝又は井出、秋本さんの2軒リーチに無筋を切り飛ばし、
  
 ロン

を掴んだ秋本さんから7,700をアガり、さらにオーラスでも加点し、終わってみれば66,600点の特大トップ。
これでベスト72から数えると8連勝!どこまで突っ走るのだろう。

一方、東2局の親でドラ暗刻の3,900オールをツモった井出だが、勝又旋風に巻き込まれ30,000点を割ってしまう。
しかし、南3局1本場、

 ツモ ドラ

当然の打リーチ!そして、仕掛けていた秋本さんからで7,700は8,000をアガリ浮きの2着を確保。

1回戦成績:勝又+44,6P 井出+10,2P 森山▲23,4P 秋本▲31,4P



3卓、起家から【河井保国 樋口新 荒正義 小車祥】  

北海の真剣師、荒正義。この名を聞いただけで決勝の椅子は既に1つ確定と感じてしまうのは自分だけであろうか?
いや、彼がこれまでに築き上げてきた実績・名声からすれば当然のことであろう。
4卓中最初のアガリが荒の5,200であった。
しかし、東3局の親リーチを捌かれてからはまったく手が入らず、沈みの2着で終わる。

この卓トップだったのは九州本部から唯一の準決勝進出を果たした小車。
東2局に樋口から8,000。南1局に河井から6,400をアガるなどして好スタートを決めた。
現マスターズの樋口はオーラス25,900から、

 リーチ ドラ 

この渾身のリーチを打つも、河井の追い掛けリーチに2,600を放銃してしまい手痛いラスとなる。

1回戦成績:小車+25,0P 荒▲1,6P 河井▲7,7P 樋口▲15,7P

4卓、1回戦成績:牧野+19,3P 羽山▲2,9P 堀▲5,4P 黒沢▲11,0P




2回戦

1卓、起家から【坂本 健二 黒沢咲 秋本雄史 荒正義】

東2局1本場、東家・黒沢は1回戦小さいラスを引いてしまったので、

 リーチ ドラ

この手をアガって弾みをつけたいところだが・・・。

 ツモ

しかし、荒があっさりとこの2,000・4,000をツモり上げ、その後もさらに加点しトップを獲る。
オーラス黒沢から8,000を直撃した坂本が2着、黒沢は痛恨の2ラスを引いてしまう。
 
2回戦成績:荒+23,7P 秋本+4,1P 坂本▲6,3P 黒沢▲21,5P



2卓、起家から【河井保国 須藤泰久 勝又健志 羽山真生】

予選から好調の勝又が須藤に6,400、7,700と放銃し、東場を終えて10,000点を割る波乱の展開。
南1局 東家・河井。それでも勝負手が入りリーチとでる勝又。

 リーチ ドラ

そこへ親の河井が追い掛けリーチ。

 リーチ

仕掛けていた須藤は、下記の手牌から河井のリーチ直後を掴みオリ。

 チー ポン

そして羽山さんが直前まで須藤の当たり牌であったを切って追い掛けリーチ。

 リーチ

こうなってしまうとやはりというべきか、勝又がすぐにで羽山さんに1,300を放銃し手痛い1人沈みのラスをくってしまう。

一方、第22期、23期と王位を獲得し、昨年のファイナリストである羽山さんはこの後も巧みなゲーム回しでトップを奪う。
果たして昨年の忘れ物を取り戻すため、再び決勝の舞台に立てるのか!?

2回戦成績:羽山+18,6P 河井+12,6P 須藤+4,5P 勝又▲35,7P



3卓、起家から【小車祥 金子貴行 井出一寛 牧野卓人】

1回戦1人沈みのラスを引き、2回戦もここまで1人沈みと厳しい状況に立たされた金子だが、

  ドラ

この勝負リーチをかけ、牧野さんからで8,000をアガリ親番を迎える。
しかし、今日は不調の感が否めない金子にはこの大事な局面で手が入らず、牧野さんからリーチの声が。

 リーチ ツモ ドラ

安目だが1,300・2,600をツモると次局も、

 リーチ ドラ

3巡目リーチで、アガるのも時間の問題かと思われたが、井出が仕掛けて追い付く。

 ポン

そして金子からで11,600をアガリトップを盤石のものにする。
オーラス、この局で打ち掛け終了という所で牧野さんが7,700をアガリしぶとく浮きの2着を確保。
金子は1回戦の沈みで気持ちが焦っていたのだろうか、2戦連続1人沈みのラスで本当に後が無くなってしまった。

2回戦成績:井出+25,9P 牧野+5,7P 小車+2,0P 金子▲33,6P



4卓、起家から【樋口新 堀慎吾 高沢雅 森山茂和】

東2局1本場、親の堀から7巡目リーチが入るが9巡目に樋口が追い付き、

 リーチ ドラ

これが最終形でオリる気も手を変える気もさらさらないと言わんばかりに、さも当たり前のように親リーチに立ち向かった。
この気迫溢れるリーチに見ている私は釘付けに。
自分ならが親の現物で河に枚捨てられているため、リーチしてをツモった時以外、打点が変わらないことからダマテンに構えてしまいそうだが・・
これが実際に闘っている者と、傍で見ている者との差なのかもしれない。
1回戦ラスを引いた樋口はこの本手は是が非でもアガリたいところであろう。がしかし、

 リーチ

なんと親の堀のリーチも-待ち、フリテンリーチであった。そして、2人ともツモれないまま流局。
次局は森山が3,900は4,500を堀からアガる。

南1局、東家・樋口。森山が6巡目に、

 ドラ

ここから、手役派の森山は当然ツモり三暗刻の切りリーチ。
決めつけるのはよくないが、ツモった時の打点が4倍も違うのだから連盟員の大半はこう受けるであろう。
しかし、ここまで大人しかった高沢がただならぬ気配を醸し出している。

 暗カン 暗カン

1手変わり四暗刻でドラが暗刻の手牌。ここへ森山がを掴み8,000を献上することとなる。
高沢は今年の新人王戦でも決勝に残った若手注目株。
ここまでの麻雀を見ていても勝ち上がってきたのは納得である。(決して上から目線ではありません(笑))
オーラスも2着目の堀から8,000をアガリ1人浮きのトップで終了。決勝の椅子がどっと近づく。

2回戦成績:高沢+22,5P 堀▲2,6P 樋口▲7,3P 森山▲12,6P






3回戦

3卓、起家から【黒沢咲 須藤泰久 小車祥 森山茂和】

1、2回戦と波に乗れないでいた森山が、ようやくベスト72に続き一人舞台の時間がやってきた!
37,000で迎えたオーラス 東家・森山5巡目。

 リーチ ドラ

伝家の宝刀アトミックリーチがここで炸裂!!
間近で見るとやはり迫力があり、麻雀に絶対なんてものはないのだが、これは決まったという気にさせられる。
ギャラリーを惹きつけ魅了する麻雀、自分もそういう打ち手になりたいと切に思った。
そして黒沢から12,000をアガると、次局は小車から5巡目リーチが入るが、8巡目に追いつき、

 リーチ ドラ

小車は、

森山の体勢論からすれば追い付いたら負けるわけがないと思っていたことだろう。そして、小車がを掴み12,300を差し出すことに。
もし小車がリーチをせずドラのを持ってきて待ち変えしていたら、森山は6,000オールを引いていたのではないかと思う。
森山もそこまでイメージしていたのではないだろうか。
そして、トータルポイントも一気にプラスに持っていき、決勝に向けて準備万端か!?

3回戦成績:森山+46,0P 須藤▲7,7P 黒沢▲12,8P 小車▲25,5P

1卓、3回戦成績:坂本+17,9P 羽山+5,2P 井出+1,1P 樋口▲24,2P
2卓、3回戦成績:勝又+18,7P 牧野+4,2P 高沢▲9,1P 荒▲13,8P
4卓、3回戦成績:秋本+30,0P 金子+14,4P 河井▲16,1P 堀▲28,3P

ここまでのトータルポイントは以下の通り。

3回戦までのトータル

1位 井出+37,2P
2位 牧野+29,2P 
3位 勝又+27,6P
4位 羽山+20,9P
5位 坂本+16,9P
(ここまでがボーダーライン)
6位 高沢+16,0P 
7位 須藤+13,0P 
8位 森山+10,0P
9位 荒+8,3P
10位 秋本+2,7P 
11位 河井▲11,2P
12位 小車▲18,5P
13位 堀▲36,3P
14位 金子▲43,3P
15位 黒沢▲45,3P
16位 樋口▲47,2P

現在のボーダーは坂本の+16,9Pだが、残り3回あるため例年通り+35P前後になるのか。
現状は大混戦なので大きく順位が入れ替わることもあるだろう。
この後の3戦も見応え満載であろう。




4回戦

1卓、起家から【牧野卓人 坂本 健二 森山茂和 河井保国】

ここまでオールプラスの牧野さんが東2局にハイテイで3,000・6,000をツモった後はうまくまとめトップを奪取。
一方、3回戦でデカトップを獲りここからポイントを伸ばしていきたい森山は、手痛いラスを引き、残り2連勝条件となった。

4回戦成績:牧野+22,4P 河井+4,3P 坂本▲9,0P 森山▲17,7P



2卓、起家から【金子貴行 勝又健志 黒沢咲 樋口新】

準決勝に女流で唯一勝ち上がってきた「強気のヴィーナス」黒沢咲。
ここまで▲45,3Pともう後がない状況。
しかし、ついに女神降臨のお時間です!!

まずは東1局、 

 リーチ ドラ

これを金子からで3,900を仕留めると、

東4局では、

 リーチ ドラ

このリーチでをツモれば満貫である。
しかし、そこへ親の樋口から追い掛けリーチが入る。

  暗カン リーチ

他家の手牌にが2枚あるため、黒沢のアガリは厳しいかと思われたが、難なくをツモりあげ1,300・2,600。
南2局では勝又の親リーチを受けるもすぐに追い付き、

これをダマテンに構えると、次巡にを引き打を引き打、すぐにフリテンのをツモり300・500で見事に親リーチをかわす。
決して強気なだけではなく丁寧なヴィーナスの一面も見られた1局だった。

南3局1本場、東家・黒沢。

 ツモ ドラ

をノータイムでツモ切り次巡を引いてリーチ。3巡後にを手元に手繰り寄せ4,100オール!
同卓していたらきっと嫌になることは間違いない。

オーラス、東家・樋口20,500 

 リーチ ドラ

今日はなかなか本手があがれない樋口。
安目ツモでも3,900オールあるこの手は是が非でもアガリたい。
しかし次巡黒沢があっさり追い付き、

 

ダマテンにかまえをツモり2,000・4,000をアガリ終了。
これでトータルをプラスに戻した黒沢にも決勝の椅子が視界に入ってきた。

4回戦成績:黒沢+45,6P 金子▲9,9P 勝又▲13,2P 樋口▲22,5P



3卓、4回戦成績:小車+23,8P 羽山▲2,0P 高沢▲8,1P 秋本▲13,7P



4卓、起家から【荒正義 井出一寛 須藤泰久 堀慎吾】

東1局、東家・荒が、 

 リーチ ツモ ドラ

あっさりと4,000オールをツモりここからポイントを伸ばすのかと思いきや、ここまでトータル1位の井出から4巡目にドラ暗刻のリーチが入る。

 リーチ ドラ

この2,000・4,000をツモり決勝が手の届く位置まで近づいた。

そしてオーラス、荒・井出の2人浮きで終わるかと思われたが、21,900でラスの須藤からリーチが入る。

 リーチ

ここまでトータル7位の須藤はこれがアガれるかどうかによって残り2回戦の闘いが大きく変わってくるであろう。
そして、オーラスの親番を落とせない堀からがこぼれ12,000をアガリ浮きにまわる。

4回戦成績:荒+19,0P 井出+7,4P 須藤+4,9P 堀▲31,3P

4回戦までのトータル

1位 牧野+51,6P
2位 井出+44,6P
3位 荒+27,3P
4位 羽山+18,9P
5位 須藤+17,9P
(ここまでがボーダーライン)
6位 勝又+14,4P
7位 坂本+7,9P
8位 高沢+7,9P
9位 小車+5,3P
10位 黒沢+0,3P
11位 河井▲6,9P
12位 森山▲7,7P
13位 秋本▲11,0P
14位 金子▲53,2P
15位 堀▲67,6P
16位 樋口▲69,7P




5回戦

1卓、起家から【坂本 健二 勝又健志 小車祥 堀慎吾】

東1局、東家・坂本。デカトップをとらないとおそらく最終戦に進めない堀がリーチ。

 リーチ ドラ

見に行ってみるとやはり勝負手。高目をツモれば望みが繋がる。
しかし、親の坂本からもリーチが入り、堀がドラのを掴みドラ対子の12,000に放銃する。
そしてここから坂本ラッシュに突入し、東1局で60,000点オーバー!
もう充分でしょ?と言わんばかりに勝又がリーチ。

  リーチ ツモ ドラ

すぐに高めのをツモり2,000・4,000の5本場をアガるとこのまま2人浮きで終える。

5回戦成績:坂本+30,6P 勝又+11,4P 小車▲18,1P 堀▲23,9P



2卓、起家から【樋口新 秋本雄史 牧野卓人 須藤泰久】

ここまでのトータル1位の牧野さんはオーラスを迎え22,200。

 ドラ ツモ

そして、今日の好調を示すかのように高目をツモり2,000・4,000で浮きにまわる。
5回戦の内3回がオーラスで浮きにまわるというしぶとさ。そして強い!
これで最終戦はラスを引かなければ決勝進出は堅い。

5回戦成績:樋口+11,9P 牧野+4,2P 須藤▲6,0P 秋本▲10,1P



3卓、起家から【森山茂和 荒正義 羽山真生 金子貴行】

ここまで▲53,2Pと調子のでない金子。最終戦に進むためにはこの中で1番順位の近い森山をかわし少し大きめのトップが必要だろう。
東2局に金子は2,000・4,000をツモり希望がでてきた。
そして東3局1本場、東家・荒。ここで羽山が5巡目リーチ

 リーチ ドラ

羽山さんは後に語る。これをアガれなかったのが駄目だったと・・

 ツモ

金子は羽山さんのリーチに追いつきダマテンに構えて2,000・4,000をツモる。
しかし、いくらリーチの現物でも、荒、森山といった強者から出てくる牌でもないし、
金子の現在の順位から決勝進出を目指すならこの手はリーチをしてほしかった。

5回戦成績:荒+23,4P 金子+14,7P 羽山▲15,0P 森山▲25,1P



4卓、起家から【黒沢咲 井出一寛 河井保国 高沢雅】

好調の井出が小場でゲームまわしていき点棒を稼ぐ。
そんな中、オーラスの親で供託4本付きの5,800をアガった高沢が怒涛の連荘で50,000点を越え決勝が視野に入ってきた。
そして高沢同様、今年の新人王戦ファイナリストの河井。
ここまで普段の爆発力が見られず我慢の麻雀を強いられてきたが、

 ツモ ドラ

この形で一度ツモったが、を切り飛ばし魂を込めたフリテンリーチ!
決勝の椅子を奪い取るには浮かなければ駄目だという意思がひしひしと伝わってきた。
そして数巡後、いい音をさせを引きアガリ2,000・4,000。
これで最終戦大きめのトップをとれば決勝に残れる可能性がでてきた。

5回戦成績:高沢+30,9P 河井+5,5P 井出+1,6P 黒沢▲38,0P

5回戦終了時に下位4名の者がここで敗退となった。

13位 黒沢咲(連盟)  「チャンスはあったんですけど生かしきれませんでした。」

14位 金子貴行(連盟 ) 「実力以上の結果がでたので満足しています。」

15位 樋口新(連盟)  「弱かったです。」

16位 堀慎吾(協会)  「やるだけやりました。」


そして最終戦は12名による回り順で卓組が決まる。
現在5位の坂本が+38,5Pと例年通りのボーダーの数字になってきた。
そして手に汗握る中、最終戦の火蓋は切って落とされた。

一卓:牧野卓人(+55,8)勝又健志(+25,8)須藤泰久(+11,9)森山茂和(▲32,8)
2卓:荒正義 (+50,7)坂本健二(+38,5)羽山真生(+3,9) 秋本雄史(▲21,1)
3卓:井出一寛(+46,2)高沢雅 (+38,8)河井保国(▲1,4)小車祥 (▲12,8)




6回戦

1卓【1位・牧野卓人(+55,8P)6位・勝又健志(+25,8P)7位・須藤泰久(+11,9P)12位・森山茂和(▲32,8P)】

1位の牧野さんが幾度となく仕掛けて場を制し、点棒を積み重ね浮きをキープ。
決勝確定のランプが灯る。
東4局、東家・須藤。 

 ツモ ドラ

ここから、打のリーチ。非常に難しい選択だがハイテイで見事ドラ表示牌のを引き当て3,900オールでトップ目に立つ。
このままあと少し加点しトップを死守することができれば決勝に残れそうだったが、その前に勝又が立ちはだかる。
東3局に3,900をアガった勝又は、東4局1本場で須藤から3,900は4,200をアガると、南3局に1,300・2,600をツモりトップ目に。
オーラスは通過が確定している牧野さんが1,000をアガリ終了。
これでトータル+43,6Pになった勝又はほぼ大丈夫だと思うが別卓の結果待ちとなる。

6回戦成績:勝又+17,8P 牧野+9,4P 須藤+3,8P 森山▲31,0P



2卓、起家から【2位荒正義(+50,7P)5位坂本健二(+38,5P)8位羽山真生(+3,9P)11位秋本雄史(▲21,1P)】

東1局、トップ条件の秋本さんと羽山さんからリーチが入る。しかし荒が、

 ツモ

2軒リーチを掻い潜り、2,000・4,000のツモアガリ。
これで決勝は当確と思われたのだが・・

南2局、東家・坂本。荒が3巡目リーチで決めに行くと、

 リーチ ドラ

30,900点持ちの坂本から追い掛けリーチ。

  リーチ

現在ボーダーの坂本は、この手をアガれば決勝の椅子を手に入れられるので正真正銘の勝負リーチ!
そして、が河に放たれ11,600をアガリで一安心。
しかし、そのを掴んでしまったのは楽勝かと思われた荒で、ここからラスまで落ちて終了してしまう。
トータル32,6Pになった荒は別卓の結果待ちである。

6回戦成績:坂本+21,0P 秋本+9,1P 羽山▲12,0P 荒▲18,1P



3卓、起家から【3位井出一寛(+46,2P)4位高沢雅(+38,8P)9位河井保国(▲1,4P)10位小車祥(▲12,8P)】

小さい3着までなら決勝にいける井出は、1,300・2,600、8,000とアガリ東場で決勝の切符を手に入れていた。
そうなると、現在決勝が確定している牧野さん、坂本、勝又に井出が入り残りの椅子は1つである。
果たして最後の椅子は荒かそれとも・・・

南2局2本場、東家・河井。 

 リーチ ドラ

高沢が巡目にリーチ。現在24,200点なので浮けばいい高沢はできればツモアガリたい所。
数巡後、河井から放たれたにロンをかけ5,200は5,800をアガリ30,000点に。
現状維持で終われば決勝に行けるのだが・・最後まで高沢には試練があった。
南3局の親で10位の小車が猛連荘5本場では、

 リーチ ドラ

小車はをツモって6,000オールをアガると5位まで浮上する。(別卓の結果は本人には分からないが)
固唾を飲んで、結果を見守っていたが、河井から12,000は13,500を出アガリ、もう一息の所まできた。
しかし、次局はノーテンで親が流れてしまう。

オーラス7本場、東家・井出。
この局で打ち掛け終了のコールがかかったので1局勝負である。23,200点の高沢は、

 ドラ

を1鳴きして打チーで打チー打でテンパイ。

 チー チー ポン

そしてで1,000は3,100をアガリ結果を神に委ねた。
果たしてこのアガリで高沢は通過できたのか!?
 
6回戦成績:小車+40,2P 井出+19,6P 高沢▲6,7P 河井▲53,1P

最終結果

1位:井出(+65,8P)
2位:牧野(+65,2P)
3位:坂本(+59,5P)
4位:勝又(+43,6P)
5位:荒 (+32,6P)
6位:高沢(+32,1P)次点

次点の高沢は+32,1P。その差0,5P差で涙を飲んだ。
最後は別卓の結果はわからないのでやれるだけのことはやっただろう。
負けてしまったが、本当に素晴らしい闘いをしたと思う。


6位 高沢雅(連盟)    「最後焦ってしまい3,900を放銃してしまったのが悔やまれます。」

7位 小車祥(連盟)    「完全に実力不足でした。来年は決勝に残ります。」

8位 須藤泰久(最高位戦) 「5、6回戦で焦りがでたのが敗因でした。来年チャンスがあれば修正して出直してきます。」

9位 羽山真生(一般)  「5回戦の勝負リーチがアガれなかったので駄目だった。」

10位 秋本雄史(一般) 「プロは強い!!」

11位 河井保国(連盟) 「良く頑張ったと思います。来年また頑張ります。」

12位 森山茂和(連盟) 「(何も語らず立ち去る・・・)」


次に、翌日の栄えある決勝の座を勝ち取った5名からの一言。

1位通過:井出一寛(連盟)    「A級本戦、準決勝と同様、しぶとく打ちたいです。」

2位通過:牧野卓人(一般)    「全半荘勝負掛けで行きます。」

3位通過:坂本健二(連盟:現王位)「応援に来てくれるみんなの期待に応えられるよう頑張ります。」

4位通過:勝又健志(連盟)    「いつも通り全力を尽くします。」

5位通過:荒正義(連盟)     「残れてラッキーでした。決勝は頑張ります。」


現王位の坂本に決勝常連の荒、昨年マスターズを獲得した牧野さん。
A2リーガーの井出、勝又は共にチャンピオンズリーグ決勝以来の檜舞台。
明日の戦いもまた、熱戦が繰り広げられるであろう。
そして、0,5P差で滑り込んだ荒に競馬の大穴予想しかしない記者でさえ◎を打つであろうと思い筆を置かせていただく。
  

 

 

( レポート:吉田 直 文中敬称略 )

 

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