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第35期 王位戦 決勝戦

( 観戦記:猿川 真寿)


昨日の準決勝を見事通過した5人の内、1人が第35期王位となる。
自分は、タイトル戦は優勝以外意味がないと思っている。

当然負けたとしても、自分の中で大きな経験とはなるが、意味がないと思う大きな理由は記憶に残らないからである。
同じ連盟員や、本人の周りには覚えている人もいるだろうが、麻雀プロを支えてくれている、いわゆる麻雀ファンの人達にである。
麻雀プロは、ファンの存在によって成り立っていると思うからだ。

今日は、一般の羽山さん以外は、全員初めてのG1タイトル戦決勝ということもあり、自分の麻雀を打ち続けられた人が優勝するだろうと思う。
場慣れという点では、羽山さんが1歩リードか。
実際は、1歩どころか5歩ぐらい経験者と未経験者の差はあるのだが、雀力と精神力をふまえれば、羽山さんは優勝争いに絡んでくるだろう。

自分の本命は鈴木。彼とは同じ静岡県ということもあり、プロになる前から知っている。
雀力も高く、精神力は強い。歳は自分より大分上なのだが謙虚な姿勢もいい。
その姿勢があったからこそ、ここまで勝ち上がって来ることができたのだろうとも思っている。
これを書いている、どっかの馬鹿にも見習ってほしい。

そして何より、彼が勝ったらいっぱいお酒をおごってもらえる。
もう予想というより、願望に変わってしまったがとりあえず本命。
あまりよく書くと調子にのるので少し下げておくが、麻雀の欠点としては、早くて安い仕掛けを入れる回数が多い。
かなり前から彼にはそのことを伝え、前に比べればよくなってきているものの、まだ時間はかかりそうだ。

仲田にも似たようなことを感じることがある。
2人ともこの欠点が出ないことを、いい決勝を作るという意味でも期待したい。

坂本、中村は、はじめて麻雀を見たのだが、坂本は押しているようで意外とオリているイメージがあり、独自の読みの精度は高く思えた。
中村はかなりの正統派。今回、羽山さん、鈴木と鳴きが多いタイプがいる中で、チャンスを拾えれば有利な試合展開が予想される。

システムは、抜け番1回ずつの5回戦を戦い、そこで1名足切りとなる。
そして、残り2回を4名で戦い、新・王位の誕生となる。
それでは、出場選手の紹介です。(通過順)


中村瞬(22期生・北海道本部)
王位戦・初参加
雀風・まじめ型
羽山真生さん(一般) 
22・23期王位
雀風・主導権型

仲田加南(21期生・東京本部)
21期新人王/第7期プロクイーン準優勝/
王位戦6度目
雀風・貪欲型

鈴木秀幸(23期生・静岡支部)
王位戦2度目
雀風・スピード型もどき
坂本健二(24期生・船場支部)
王位戦2度目
雀風・優柔不断型




1回戦(起親から、羽山、坂本、仲田、中村 抜け番:鈴木)

開局、さすが昨日の勢いを表すかのように全員好配牌。
特に、親の羽山さんは、3面子出来合いのこの形。

 ドラ

7巡目にを引き入れリーチ。

 リーチ

14巡目に、安めながらツモの2.600オールで気持ちのいいスタートを切った。

続く1本場 10巡目の仲田の動きにより中村にリーチが入り、流局間際にを引きアガり2.000・3.900のツモアガり。
待ちは、仕掛けている仲田と同聴。

 リーチ ツモ ドラ

東2局は、親の坂本が4.000オール。

 リーチ ツモ ドラ

坂本健二

 

昨日の準決勝といい、坂本は親の時に強いと感じた。
その後は、点数があまり動かなく迎えた南2局。
羽山さんが、3.000・6.000のツモで1人浮きとなる。

 ポン ツモ ドラ


オーラス、2.000点で浮きになる坂本がリーチ。

 リーチ ドラ

これを必死に仲田が攻め勝ち、浮きにまわる。

 ポン ポン ポン ツモ


1回戦成績

羽山真生+13.6P  仲田加南+6.2P  中村瞬▲6.4P  坂本健二▲13.4P




2回戦(起親から、坂本、鈴木、仲田、羽山 抜け番:中村)

1回戦の途中、抜け番の鈴木と会話を交わした。

「抜け番を選ぶ時、最初(1回戦)と最後(5回戦)しか選べなかった」

その鈴木の選択は、最初の抜け番。理由は、一般的に最後はボーダーを合わせられるので、だった。
一般的にも嫌がる傾向が強いと思う、それに加え、昨日ラススタートだったこともあるみたいだ。
その他にも「精神的に落ち着いている」「昨日と同じカレーを食べてきた」などと言っていた。

余談だが、現鳳凰位、十段位である前原プロも、対局の時は毎日朝カレーを食べているとの情報をゲット。
なるほど。胃の弱い自分には辛い話だが、カレーを食べればあんなにタイトルが取れるなら・・・ 勉強になります。

話は戻って抜け番の話だが、もし自分がこの先抜け番ありの決勝に残ったら決めていることがある。
それは、最初に選ぶ権利があっても、あえて5番を取ろうと思っていることである。
別に、足切りボーダー争いに絡まなければいいだけだし、それに絡むようなら優勝はできないだろうという楽観的な理由。
これを読んでくれた人、もし決勝で対戦することがあったら5番は取らないでね。


東1局、言葉とは裏腹に、ここから出番となった鈴木の表情は硬く見えた。
実際の打牌も、いつもなら字牌から切りだして行きそうなのにと感じた。

この半荘も、羽山さんのアガりでスタート。

2局連続での流局の後東3局、親の仲田が見事な打ち回しで下記の配牌を、

 ドラ

12巡目に、

 リーチ

この形でリーチと行く。
しかし、坂本にハイテイのみの放銃で終わる。次局も、

 ドラ

このテンパイが入るが、鈴木にかわされる。
仲田にとっては、苦しい展開となった。

仲田加南

 

その仲田の1人沈みで迎えた南1局。
今度は、鈴木が連続でピンズを引き入れ、大物手をテンパイする。

 ドラ

しかし、親番に強い坂本がラス牌のをツモ。

 ツモ

この2.000オールでかわす。

1回戦ラスだっただけに、嬉しいアガりだっただろう。
このアガりが効いて、坂本のトップで終了となった。


2回戦成績

坂本健二+14.4P  羽山真生+8.0P  仲田加南▲9.4P  鈴木秀幸▲14.0P 供託 +1.0P

2回戦終了時

羽山真生+21.6P  坂本健二+1.0P  仲田加南▲3.2P  中村瞬▲6.4P  鈴木秀幸▲14.0P 供託+1.0P


2回戦終了時に、A1リーガからコメントをもらった。

柴田 「仲田は、展開は良くないが、1回戦目の麻雀がよくダマがきいた。親番の時の愚形リーチのタイミングもいい」

瀬戸熊「羽山さんペース、仲田は1回戦沈んでいるところからリカバーしたのがよかった。鈴木はかかりすぎ、テンパイ時に力が入っている、普通はアガッた時に力が入る。
    坂本、中村は牌勢はいいが、受けがたんぱくすぎる。決勝の戦い方としたら羽山さんが経験者だけあっていい。羽山さんの抜け番のこの半荘が大事。」




3回戦(起親から、中村、仲田、坂本、鈴木 抜け番:羽山)

ほぼ平らで迎えた東4局、仲田が7巡目リーチ。

 リーチ ドラ

これに、テンパイ打牌で親の鈴木が飛び込む。
鈴木も4巡目から三色1シャンテンで、まっすぐ行きたいところだけに状態の悪さがうかがえる。

鈴木秀幸

 

南2局1本場、坂本がリーチ。

 ドラ

捨て牌は、


こうで、チャンタくささはあるものの、場にが2枚ずつ出ている事から、いい待ちと言えるだろう。

しかし、同巡テンパイした仲田が、中村から1.300をアガりかわす。
今日、何度こういう本手がかわされるのを見ただろうか。
1,2回戦で羽山さんが作った展開と言っても過言ではない気がした。

その後は、坂本が1.000・2.000ツモでトップになるが、次局仲田が2.000・3.900をツモりまくり返す。

オーラス、2ラスは避けたい親の鈴木が、

 チー ポン ドラ

これを、七対子ドラ2のリーチをかけている中村からアガり回避する。
逆に、中村はかなり苦しい位置に追い込まれた。

中村瞬

 


3回戦成績

仲田加南+25.7P  坂本健二+13.6P  鈴木秀幸▲6.3P  中村瞬▲33.0P

3回戦終了時

仲田加南+22.5P  羽山真生+21.6P  坂本健二+14.6P  鈴木秀幸▲20.3P  中村瞬▲39.4P 供託+1.0P




4回戦(起親から、中村、鈴木、羽山、仲田 抜け番:坂本)

東1局、この辺で浮きが欲しい中村が、ドラ暗刻のリーチを打つが流局。

 ドラ

次局、2.900をアガりさらに連荘したいところであったが、

 暗カン ツモ ドラ

この2.000・4.000を鈴木にツモられ原点に。
中村はその後、勝負手をかわされ続け、浮上することはなかった。

オーラス、各自の持ち点。

中村 24.600 
鈴木 46.300
羽山 22.200 
仲田 26.900

親の仲田は、自分が浮きにまわって羽山さんを沈めたまま終わらしたいところだったが、14巡目にその羽山さんからリーチ。

 リーチ ドラ

その直後、を掴まされて7.700の放銃。仲田の手は、

 チー

この形だっただけに仕方のないところだが、ポイント的には痛いことになってしまった。


4回戦成績

鈴木秀幸+28.3P  羽山真生▲1.1P  中村瞬▲8.4P  仲田加南▲18.8P

4回戦終了時

羽山真生+20.5P  坂本健二+14.6P  鈴木秀幸+8.0P  仲田加南+3.7P  中村瞬▲47.8P 供託+1.0P




5回戦(起親から、坂本、鈴木、中村、羽山 抜け番:仲田)

ここで1人足切りになる。
中村がそうなるのだが、最後までしっかり打てていたことに感心した。
結果は惨敗で終わってしまったが、内容は悪くなかったように自分には見えた。

東1局、相変わらず羽山さんの調子がいい。絶好のカンを引いてリーチ。

 リーチ ドラ

きっちり高めのをツモりあげる。
東2局、坂本、鈴木の2人テンパイ。
東2局1本場、親の鈴木が7巡目、羽山さんから3.900の出アガり。

 ロン ドラ

浮きを阻止しようとするが、次局1.300・2.600をアガり返しトップを奪い返す。
その後も、危なげない麻雀で終わって見れば40.000点以上のトップ。
当面の敵である坂本を沈ませ、思惑通りと言ったところか。

羽山真生

 


5回戦結果
  
羽山真生+18.5P  鈴木秀幸+10.3P  坂本健二▲7.0P  中村瞬▲21.8P

5回戦終了時

羽山真生+39.0P  鈴木秀幸+18.3P  坂本健二+7.6P  仲田加南+3.7P  中村瞬▲69.6P(足切り) 供託+1.0P




6回戦(起親から、仲田、羽山、坂本、鈴木)

トップの羽山さんと、2着の鈴木とは約20P差。
トップ、3着で並ぶぐらいの差だ。

坂本・仲田は、羽山さんを沈めつつ自分が浮くぐらいで最終戦勝負になる。
どちらにしても、3人で羽山さんを沈める事が絶対条件になるだろう。
羽山さんは、ここで浮いたら安定感から言って、8割は優勝だなと思っていた。

会場の様子

 

東1局、羽山さんが、仲田から6.400の出アガり。

 ロン ドラ

親の仲田の手牌は、

この勝負手なので、放銃を責める事は出来ないだろう。

東3局1本場、鈴木の手がいい。第一ツモでドラが暗刻になる。

 ツモ ドラ

しかし、親である坂本のリーチに捕まり、3.900の放銃。

 リーチ ロン

ここまでの坂本を見ていると、ダマかな?と思ったが、場況が多少いい事と、勝負所ということだったのだろう。
いずれにしても、いい判断だったと思う。

さらに、1.000は1.200オール。仲田から1.500は2.400とアガり、刻みながらも40.000点を超えた。
東4局も、親の鈴木とのリーチ合戦を1.000.2.000ツモで勝ちきる。

 リーチ ツモ ドラ

続く南1局も、仲田から3.900を出アガり、50.000点弱のトップを取ったが、東1局の6.400をノー放銃で守りきった羽山さんも浮きの2着。
ここまでオール連帯で、抜群の安定感を見せつける。


6回戦の成績

坂本健二+27.3P  羽山真生+5.8P  鈴木秀幸▲12.7P  仲田加南▲20.4P

6回戦終了時

羽山真生+44.8P  坂本健二+34.8P  鈴木秀幸+5.6P  仲田加南▲16.7P




7回戦(最終戦)(起家から、鈴木、仲田、坂本、羽山)

気がつけば、6回戦のトップで羽山さんの後ろに坂本がぴったりとくっついて、ここはほぼ着順勝負となった。
鈴木は、6万点のトップ条件ぐらい。2人をかわさなければならないので、他の人の着順も大きく関わってくる。
仲田は8万点ぐらいでいいかな?

勝負は一瞬だった。

東1局、ドラは、配牌は親の鈴木から、

鈴木
仲田
坂本
羽山

坂本が特別よく、次に仲田、鈴木、羽山さんの順番かな。
4巡目に、仲田からが打たれる。その時坂本の手牌は、

鳴いて、ホンイツの満貫1シャンテンに受けるだろうと思っていたが、坂本の選択はスルー。
そして、テンパイ1番乗りは羽山さんだった。

急所の牌を引き、ドラも重ね、本人も周りのギャラリーもそして自分も、ツモるだろうなという牌の寄りだった、会場の誰もがそう感じたと思う。
実際、山には5枚生きていた。
しかし、この5枚は1枚も山から顔を出す事はなかった。

攻めるしかない仲田は一歩もひるまない。
ブレーキの壊れた戦車と名付けよう。
例え、一通が崩れたとしても追いかけるだろう。

この場面ではなく、もっと早く仲田のそういういい所を決勝のどこかで見たかったなと思う。
次巡、坂本にもテンパイが入る。

仲田にが暗刻で、とりあえず純カラだが、-がうまった時だけアガりがある。
7巡目、鈴木のツモは、とりあえず筋のに手をかける。
同巡、坂本がツモでツモり四暗刻に手変わりする。

8巡目、坂本はツモで暗カン、リンシャン牌はドラの
当然ツモ切るのだが、力む様子もなくさらっと切ったのが印象的だった。

そして、運命の一瞬。
鈴木にもテンパイが入り、先ほど手変わりしたばかりの坂本に倍満の放銃となった。
その後は、その差を詰められることなく、新王位の誕生となった。

勝負に「もし」はないが、7巡目の鈴木の手。

 ツモ

親を落としたくない一心で、ツモ切るほうが自然ではないだろうか?
それを坂本がポンしなければ、その後の手変わりは一緒となり、もしかしたら四暗刻を引かれていたかもしれないが、
仲田の手変わりで飛び出すかもしれない一か山に眠っている-で、羽山さんのアガりの方が濃厚だった気がする。

こんなことを考えていても意味はないし、鈴木に責任があるとも思わないが、彼の後ろで見ていた自分は「ツモ切れ」と心の中で叫んでいたので気になってしょうがなかった。
別に、他の人の手牌は関係なく、純粋に鈴木のアガりを考えた手格好の話としてね。


7回戦の成績

坂本健二+37.6P  仲田加南+9.3P  羽山真生▲13.2P  鈴木秀幸▲33.7P

最終成績

坂本健二+72.5P  羽山真生+31.6P  仲田加南▲7.4P  鈴木秀幸▲28.1P  中村▲69.6P 供託+1.0P



対局者のコメント

中村「芽がでなかった。きっかけが作れなかった。苦手な部分が出た。」
鈴木「猿ちゃんには追いつけなかった」
仲田「昨日で運を使い果たしました」
羽山さん「来年また決勝に来るぞ!」

第35期王位・坂本

をスルーしてアガれた最終戦の倍満が嬉しかった。」

猿川{今後の抱負は?}  

「さらに精進して頑張りますので、活躍期待して下さい。」


最後に、仲田、鈴木、中村へ。
自分が初めて決勝に残ったのも王位戦でした。

最終戦オーラス、アガれば優勝というところで仕掛け倒れて、数局の間に5度ほどアガり逃し、ついでに王位も逃しました。
でも、その経験があったからこそマスターズを獲れたと思っています。
逆に、王位を獲っていたらマスターズは残っていなかった気がします。
皆さんの今後の活躍期待しています。

そして、坂本王位おめでとうございます。
打ち上げの席で聞いた、来年結婚する話。
今回の勝因の一つは、これだと思いました。(オカルトですいません)
これからも麻雀プロとして一家の主として頑張ってください。

最後まで、誰が優勝するか分からない良い決勝を作ってくれた皆さん。お疲れさまでした。

来年は自分もがんばりますので、坂本王位、首を洗って待っていて下さい。




第5位:中村瞬 第3位:仲田加南 準優勝:羽山真生 第4位:鈴木秀幸
優勝:坂本健二




 


 

( 観戦記:猿川 真寿 文中敬称略 )

 

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