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タイトル戦情報

第34期 王位戦 準決勝

 (文責:松崎 良文)

A級決勝から約一週間が経った11月22日(土)、第34期王位戦準決勝が行われた。

舞台は、有楽町「錦江荘」から新橋「じゃん亭Nobu」へ。

思えば、220名ほど居た本戦参加者も、今や15名。
己の勝利を信じて疑わぬ確かな雀豪達が、三度勝ち名乗りを上げんと集結。

迎え討つは、現王位・滝沢和典。満を持しての登場である。



ではまず、システムの確認を。

16名総当たりの半荘五回戦終了時、下位4名が敗退。
残る12名を所持ポイント順の襷掛けで卓割りしての最終六回戦終了時、
上位5名が翌日の決勝戦へ進出となる。

例年のボーダーラインは、40P前後。
最低条件として、最終六回戦で勝負になるような位置を確保しておかねばならないため、
序盤での致命傷は誰もが避けたいところだろう。
しかし、王位戦準決勝通過率50%(たったの2回中1回ですが・・・)の私が思うに、
五回戦までは一喜一憂することなく無心で。
ポイントを意識するのは、余程の不調でなければ、最終戦開始前になってからでも決して遅くは無い。

晩秋の冷気が心地良い緊張感を誘う中、運営・藤原が口を開く。
「長いこと運営の仕事をやってきましたが、昨晩初めて優勝する人間の夢を見ました。
 もちろん、この中にいる人です。」

思わず、口元が緩む。

張り詰めた空気が微かに和ぎ、時計の針は正午を告げた。





一回戦

1卓 滝沢和典 vs 荒正義 vs 勝又健志 vs 黒沢咲
2卓 山井弘 vs 鈴木基芳 vs 羽山真生 vs 向田忠央
3卓 望月雅継 vs 清水香織 vs 伊賀則夫 vs 石山浩
4卓 板川和俊 vs 大橋良弘 vs 小田悟志 vs 田中史孝

まずは、皆様の御期待にそぐわぬよう、滝沢の立ち上がりを見届ける。
開局、起家・荒が14巡目にリーチ。

 ドラ

いきなりの大物手。河にはが放ってあるが、変則手特有の不気味さを漂わせている。
巡目も深く、ここは和了り遠しと見ていたら、次巡に南家・滝沢がチーテンを入れる。

 チー

ここから2巡、荒に通っていないを押し、二人テンパイで流局。
普段より積極的に映るのは、おそらく気合いの表れだろう。
連覇という過去に縋ることなく、新たな挑戦に着手した滝沢の表情には、凛とした丹精さが浮き上がっていた。

この開局を受けた二名、一歩も引くまいと次局に攻撃開始。8巡目に西家・勝又が、

 ポン ドラ

ピンズを余らせた勝又は、テンパイ濃厚。
ここに、北家・黒沢がタンピンテンパイでドラのをカブせる。
凍て付いた場にフッと一息漏らし、黒沢が次巡ツモ切りリーチするも、
ここは勝又が安目ながらをツモり、局面を一歩リード。

東三局、親・勝又が荒からトイトイドラ2の12.000を和了り、このまま突き抜けるかに思われた。
しかし、ここから勝又が滝沢へ跳満を連続献上。

東四局

 ロン ドラ

南三局一本場

 暗カン ハイテイロン ドラ

初戦を制した滝沢、上々の滑り出し。
あくまで我流を貫いた勝又、気を取り直して次戦へ。

対して荒は、最悪の立ち上がり。
A級決勝同様、あまりの不調ぶりに何をか言わんや、と苦笑いを浮かべる。
しかし、絶望感は皆無。まだまだ先は長い。

別卓では、Aリーガーである山井・望月・板川が順当に初戦を飾った。





二回戦

1卓 滝沢和典(+31.9) vs 板川和俊(+19.3) vs 鈴木基芳(▲13.9) vs 伊賀則夫(▲24.0)
2卓 山井弘(+38.1) vs 清水香織(+4.2) vs 黒沢咲(▲13.0) vs 小田悟志(▲21.5)
3卓 望月雅継(+26.1) vs 勝又健志(+16.9) vs 羽山真生(+7.6) vs 田中史孝(▲5.5)
4卓 大橋良弘(+7.7) vs 石山浩(▲7.3) vs 向田忠央(▲31.8) vs 荒正義(▲35.8)

ここで注目したのは、清水・黒沢の歴代プロクイーン対決。

先制は清水。
一回戦ラスと不調の小田から7.700を連続で和了り、トップ目のままオーラスへ。
三着目の南家・黒沢は、

 リーチツモ

この勝負手を実らせ、二着浮上。
新旧女王ワンツーフィニッシュとなった。

初戦トップの山井は、消化不良の三着。
そして、小田は連続ラス。決勝へ、赤信号点滅。

1卓では、板川が連勝。
決定打は、トップ目の南家で迎えたオーラス、
ドラのWが隠れ暗刻の満貫テンパイから、四枚目のを引いて跳満に昇格し、難なくツモ和了り。
好調さが窺える一局であった。

好感触の初戦から一転、滝沢は何も出来ずのラス。
貯蓄を切り崩し、一からやり直しである。

3卓では羽山、4卓では荒がトップ。
勝又・大橋が堅実に二着を確保した。





三回戦

1卓 清水香織(+28.5) vs 滝沢和典(+1.9) vs 田中史孝(▲29.1) vs 向田忠央(▲74.1)
2卓 板川和俊(+53.9) vs 山井弘(+32.3) vs 勝又健志(+23.0) vs 石山浩(▲8.8)
3卓 望月雅継(+16.3) vs 荒正義(▲6.3) vs 鈴木基芳(▲10.9) vs 小田悟志(▲50.0)
4卓 羽山真生(+34.9) vs 大橋良弘(+22.0) vs 黒沢咲(▲3.0) vs 伊賀則夫(▲31.6)

振り出しに戻った滝沢、東二局の親番で4.000オールをツモ和了り、リードを奪う。
その後は、南一局五本場で、

 ロン ドラ

この勝負手をものにした清水に逆転されるも、時間切れ最終局となった南二局一本場で、

 ドラ

8巡目リーチも長引き、流局かと思われた最後のツモでを引き当て、トップ獲得。


2卓では、板川が破竹の三連勝。
早くも当確ランプを灯すも、後によもやの惨劇が待っていようとは、この時点では知る由もなかった。


3卓では、荒が好調。東三局一本場、

 リーチツモ ドラ

この3.000、6.000で先制し、そのままトップかと思われた。

しかし、ここで思わぬ相手が台頭。
それは、ここまで2ラス、この半荘でも東二局で鈴木に7.700を放銃してラス目に追い込まれていた小田だった。
南二局の親番で、

 リーチツモ ドラ

 ツモ ドラ

この勝負手を連続で和了り切り、オーラスも自らの和了りでトップを決め、決勝へ首の皮一枚残した。



4卓では、ここまで連続二着の大橋が東四局で、

 ツモ ドラ

このリードを守り、待望のトップを飾った。





四回戦

1卓 滝沢和典(+32.3) vs 羽山真生(+11.0) vs 小田悟志(▲26.8) vs 石山浩(▲39.5)
2卓 山井弘(+17.0) vs 荒正義(+3.3) vs 伊賀則夫(▲28.9) vs 田中史孝(▲56.3)
3卓 板川和俊(+85.8) vs 黒沢咲(▲12.1) vs 望月雅継(▲13.8) vs 向田忠央(▲90.6)
4卓 大橋良弘(+52.3) vs 清水香織(+41.8) vs 勝又健志(+37.1) vs 鈴木基芳(▲13.6)


まずは1卓。
結果から先に書くと、この半荘で滝沢はラスに終わるのだが、
「ラスの取り方が悪かった。展開が悪いなりに、足掻くことなく自然にラスを受け入れれば良かった。」
と滝沢は後述する。

確かに、東一局二本場で小田に11.600は12.200を放銃して以降、
滝沢は自身のスタイルを逸脱した軽い仕掛けが目立ち始め、明らかにバランス感覚を失った。

戦前から山場を精鋭集う五回戦目と意識していた滝沢。
大一番を前にしての、まさかの自滅であった。

トップは小田、連勝で窮地から脱す。
A級決勝時と同様、底堅い猛勢を感じさせた。


2卓は、南三局で、

 ロン ドラ

これを和了った田中がトップ、放銃した山井がラスとなった。


3卓では、ここまでラス・ラス・三着の向田がトップ、一矢報いる。

望月は2着、今ひとつ波に乗り切れない。
そして、ラスの黒沢はいよいよ厳しくなった。


4卓は、開局に鈴木が起家・清水に11.600放銃で大勢が見える。
熾烈な二着争いは、大橋に軍配。





五回戦

1卓 大橋良弘(+60.5) vs 滝沢和典(▲7.3) vs 望月雅継(▲8.7) vs 山井弘(▲22.7)
2卓 勝又健志(+31.5) vs 小田悟志(+2.0) vs 伊賀則夫(▲14.5) vs 向田忠央(▲64.6)
3卓 板川和俊(+78.6) vs 清水香織(+66.0) vs 羽山真生(+7.8) vs 荒正義(+0.5)
4卓 石山浩(▲25.5) vs 田中史孝(▲28.2) vs 黒沢咲(▲36.0) vs 鈴木基芳(▲40.7)

この五回戦終了時、下位4名が敗退となる。

現時点で下から四番目の13位は、▲28.2の田中。
マイナス者はもちろん、プラスが僅かな者も油断できない。


1卓では、前述の通り、滝沢が乱調。
らしからぬ軽い仕掛けがことごとく他家の和了りを生み、
やはりと言うべきか、ラス目でオーラスを迎える。
14巡目、ツモればトップのドラ単騎七対子リーチを打つも、もはや形作り。
乾坤一擲の勝負手は虚空に消え去り、現王位・滝沢は、まさかの足切りとなった。

200点差のトップ争いは、必死のテンパイ取りが生きた山井が制し、最終戦へ望みを繋げた。
捲られた大橋だったが、連対で御の字。安定味が光る。
望月、足切りは免れるも、最終戦は大トップ条件と苦しくなった。

2卓は、攻めるしかない向田の打牌を伊賀が咎め、ダントツに。
勝又・小田の二着争いは、やはりオーラスで向田を仕留めた小田が制した。
度重なる放銃が響いた向田、無念の敗退。


3卓は、南二局で、

 リーチツモ

これをきっちり高目で仕上げた荒がトップ。

好調の清水が2着、板川3着。
確定と思われた両名は、共に最終戦で苦戦を強いられることとなるのであった。


4卓は、図らずも敗者復活戦。
南二局一本場の親番でドラ暗刻の4.000は4.100オールを決めた石山がトップ、
小刻みに和了りを重ねた田中が二着。

「一度もトップを取れないまま、ズルズルと負けてしまいました。
普段より弱気になってしまったのが敗因だと思います。
来年は決勝卓に残りたいです。」

悔しさの中にも清々しさを保ち、黒沢は語った。
女流桜花、更にはグランプリでの捲土重来に期待したい。

また、名古屋から参戦の鈴木も、ここで姿を消した。




落胆の滝沢に、運営・藤原がポツリ。

「昨晩の夢、滝沢が三連覇する夢だったんだけどなぁ・・・。」

藤原のみならず、多くの滝沢ファンの夢は儚く散った。

いよいよ残すは、あと半荘一回。





最終六回戦

1卓 清水香織(+72.0) vs 伊賀則夫(+9.7) vs 小田悟志(+7.5) vs 望月雅継(▲18.0)
2卓 大橋良弘(+68.2) vs 勝又健志(+23.8) vs 山井弘(▲2.1) vs 羽山真生(▲14.9)
3卓 板川和俊(+67.2) vs 荒正義(+25.6) vs 田中史孝(▲3.3) vs 石山浩(▲12.8)

現在の決勝進出ボーダーラインは、+23.8の勝又。
その勝又に異変が起こる。


2卓、東三局に南家・大橋が仕掛ける。

 ポン ポン

これに勝又が高目ので飛び込み、8.000の支出。
この傷を癒せぬまま、大きいラスを引いてしまい、一気に圏外へ。

代わって、目覚しい躍進を遂げたのは、

 リーチツモ

この勝負リーチを実らせた山井だった。
52400点のトップで、トータルを+35.3とし、別卓の結果待ちとなった。

堅実に2着の大橋は、堂々の一位通過。
第18期新人王戦以来の決勝進出を果たした。

第22・23期王位の羽山、健闘虚しく敗退。



次に終了したのは、3卓。

こちらは、東場でチンイツを決めた石山がダントツ。
以下、荒・田中・板川の並びでオーラスを迎える。

12300点持ちでラス目の親・板川はベタオリを選択。
結果、流局。
昨年の雪辱に燃えた田中、厳しい予選から快進撃を続けた石山、共にここで力尽きた。


さて、これで荒+36.6、板川+33.0。
同卓の荒にトータルで抜かれたことは重々承知の上での防衛策であったが、
終局後に隣卓の山井にまで抜かれてしまったことは想定外。

尋常でないほどの発汗を拭いつつ、祈りを孕んだ板川の視線は、
長引く1卓の終盤戦へと注がれた。



東二局、親番の小田に7.700を放銃した清水。
肝を冷やしたが、迎えた東三局の親番でメンタンピンツモドラ1の4.000オールで安全圏へ。

特大トップが条件の望月は、

 ツモ

ここから切りリーチで跳満を狙う。
最後まで勝負を諦めない前鳳凰位、善戦もここまで。
登頂は来年二月まで御預けとなった。

また、豪腕、伊賀もここで敗退した。


南二局の親番で連荘に成功した小田が46200点のトップで終了。
そのトータルポイントは、+38.7。
清水はラスで終局も、どうにか踏ん張り+46.0。


これで、板川の敗退が決定した。

「大阪に帰ります。明日の決勝を観戦しようかとも思ったけど、冷静な精神状態で居られないと思うので・・・。」

大きな肩を寂しげに丸め、板川は会場を後にした。





こうして、決勝進出者5名が決定した。

荒「A級決勝を勝ち上がった時に、今回は決勝に行けると思った。
  当然、頭を獲りに行く。」

清水「ここからが本番だね!応援してくださる皆さんの期待に添えられるよう精一杯頑張ります。」

山井「連盟四大タイトル決勝は初めて。普段通り、攻撃的に行きたい。」

大橋「ここまで来たら、狙いたい。平常心で。」

小田「一番思い入れのあるタイトル戦なので、決勝の舞台に立てて嬉しいです。
   獲ります。」




荒・清水の復位なるか、それとも若人の即位となるのか。

載冠に身を正す者の姿は見当が付かずも、
壮絶な戦いとなるであろうことは、容易に想像出来た。

 

 

 

( 文責:松崎 良文 文中敬称略 )

 

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