<最終節レポート:明山
博史>
第10期太閤位Bリーグ最終節。1年間のリーグ戦も終了を迎えます。
昇級者2名、降級者4名ということで、現在の自分のポジションから、昇級を目指して対局に臨む者、降級を逃れ様と対局に臨む者と、
各々に色々な思いがある中、対局を行うこととなりました。
9節終了時、1位から3位までのポイント差が35P程しか離れていなく、トップラスで順位が変わるだけに、接戦が予想される。
また4位・掛樋、5位・原田にも、直接上位者を叩くことができれば、チャンスはあるだろう。
1卓(1位、3位、5位、7位)
2卓(2位、4位、6位、8位)
3卓(9位、11位、13位、15位)
4卓(10位、12位、14位、16位)
9節終了時の順位から卓組みされ、1、2卓の中から昇級者2名、3、4卓の中から降級者4名が決まるかたちで、最終節が始まった。
私は1卓での対局。対局者は、岡崎、原田、西原。
1回戦は、現状1位の私に、周りは楽に打たせないと先制攻撃で他家3人のツモアガリが続き、気づけば何もせずのラススタート。
2回戦、東1局、南家の私は、下記の牌姿でテンパイ即リーチ。
            リーチ
おそらくAルールでは上記のような6400点の手はダマテンだろう。
リーチしても大幅に点が変わるわけではなく、リーチしたことで警戒されてアガリにくくなる。
しかし、現状1位の私がリーチして、防御できなくなったことで、他家は、私から点を奪えるチャンスとばかりに、
手が入ったら誰か攻めてくるだろうと思い、又1回戦を何もせず見ていた私が、2回戦からは攻めに行く姿勢を見せる為に、先制リーチとした。
これが見事成功し、原田のリーチ宣言牌 を出アガリした。
それから局は進み南3局、トップ目で迎えた私が今節自分の中で一番のポイントだったと思った局。
345の三色に狙いを定めて下記の手で1シャンテン。
            ドラ
そこに2着目の親番・西原からリーチが入る。
            リーチ
そこに、リーチ後すぐ西原の現物 を仕掛けて、チーテンで勝負の打 とする。
3巡後、私のアガリ牌 を西原から出アガリする。
私は、ここで勝負しなければ、西原に親満をツモられて、この半荘での逆転が難しくなると思い、無スジのドラを勝負して押し切り、2回戦をトップとした。
私は、1回戦を勝負せずラスをとった事、又、別卓の状況がわからないので、トップをとれるチャンスがあるならここは勝負しないとダメだと思った。
結果から言えば、成功した判断となった。勝負しないと、西原にツモられていたかもしれない。
しかし、この時の自分は、別卓の坂本健の状況はわからなくても、同卓者の岡崎との点差はわかるのだから、
ここで西原にツモられたとしても、岡崎に逆転を許すという場面ではなかった。
逆に、私が放銃した場合、点差が縮まり逆転を許すかもしれないことを考えた時、自分の判断は、間違っていたのではと思ってしまう。
この様に感じた原因が4回戦に起こる・・・
3回戦終了時、皆に各卓の成績(トータルスコア)が発表され、
1位・明山(+205.9P)2位・坂本健(+171.3P)3位・岡崎(164.8P)と最終半荘で、よっぽどのことがないかぎり、上位3名から2人が昇級ということになった。
4回戦が開始となり、東場は、何事もなく進み、南場突入で私は点棒を加点していき、持ち点39,000点とトップ目で迎えた南3局。
ここで、私の判断が間違っていたのではと気づかされる場面となるが、
この時、別卓の坂本健の状況はわからないが、岡崎よりもポイントを上回っていればいいので、
現状、岡崎よりトータルスコアが上だったので、早く終局したいと気持ちが少し焦っていたと思う。
そこに、親の原田からリーチが掛かる。
            リーチ ドラ
次巡、私にテンパイが入る。
           
いつもの私なら、リーチにいく手なだけに、迷わずリーチとした。
結果は、私が原田のアガリ牌 を持ってきての放銃。これで原点まで持ち点が減ることになり、
私は優位な立場にいながら、この選択をしたことで、オロオロと焦ってしまう展開にしてしまった。
終わってから、あの場面はリーチして自分の手に蓋をする必要がなかったと気づき、あそこで原田にツモアガリでも他家からの出アガリでも、自分に影響は無かったのに、
私が放銃するという一番ダメな事をしてしまった。
2回戦のドラを切ってまでアガリにいった場面でも、たまたまアガリ牌ではなかったが、放銃してもおかしくなかった。
リーグ戦の最終節では、これまで戦ってきたものを、すべて台無しにするかもしれない打牌をしてはいけないと改めて思った。
全卓が4回戦終了を迎え結果は、1位・明山、2位・坂本健となり、上位2名が昇級することになった。
坂本健と岡崎の差は微差だが、最終戦を坂本健が2着としたのに対して、岡崎は痛恨のラスとなってしまい、最終節前と終了後の上位の変動なく終わった。
また、降級では、最終戦が始まる前のポイントで、米川、勝間、坂本誠の3名のポイント差3.2Pという大接戦。
3名の内、降級を逃れるのは1名という緊迫した状況。
3卓の米川がトップで終了とし、米川が逃れたかと思われたが、4卓の勝間が米川を上回る特大トップで、勝間が降級を逃れた。
リーグ戦も終了となるが、1年間レポートを担当させて頂き、勉強になることばかりだった。
状況に応じて様々な選択肢が生まれる中、後悔のない判断をするのは難しいなと思い、私も、もっともっと勉強していかなければと思う。
1年間ではありましたが、レポートをご覧いただきありがとうございました。
|