<第9節レポート:明山
博史>
年内最後のリーグ戦。今年1年戦ってきたリーグ戦も残りわずかです。
第9節が始まろうとしている中、昇級できる者は2名。昇級圏内の者は最終節に向けて、少しでもポイントを稼いでおきたいところ。
昇級圏外の者も今節、大きくポイントを伸ばして昇級争いに入ってくるには、まだチャンスはあると思うのですが、
しかし、反対に大きく沈めば、逆に降級圏内に入ってしまう難しい状況。
今節はいつもの1節という考えではなく、最終節を見据えての大事な戦いになってくるでしょう。
今回のレポートでは、現在昇級争い中の、私の心境を主に書かせて頂きます。
今節、私の対局者は、岡崎、辻本、冨田とここまでトータルプラス者同士の対戦となった。
対局前は、最終節に向けて、全員が攻め重視でくるはずなので、私は守るべきか攻めるべきなのか、決めかねていた。
私は、現状2位。ここでポイントを増やすと最終節に良い状態で臨めるが、逆に大きく沈むと今の私が最終節での立ち直しができるのか微妙だ。
考えた結果、私は、ぶつかり合いを避けて、出来るだけマイナスにならないようにと思い対局に臨んだ。
1回戦東1局、起家から冨田、明山、辻本、岡崎。
北家・岡崎が下記の牌姿。
            ドラ
この時、テンパイ打牌でドラ を打っている。
私は岡崎のテンパイ打牌後、すぐ岡崎のアガリ牌 をツモってきたがツモ切り。これが放銃となる。
深く反省しないといけない打牌です。岡崎の河からもピンズのホンイツ、チンイツが本線で間違いないところに、
ドラ を手出しで打っていることからテンパイで間違いない。そこに、不用意に飛び込んだ私はどうなのか。
そして、私と岡崎は、現状2位と4位。岡崎が浮くと、最終節が余計難しい戦いになってくるところでのこの放銃は、凄く重みがある。
これが1節目の放銃なら、ただ“ぬるい打牌”で終わったかもしれないが、終盤戦の昇級争いの中、
しかも直接対決ということからも、絶対に打ってはいけなかった場面。
放銃後に迎えた東2局親番で、私はなんとか挽回しようと、強引に手を進めた結果、辻本に8,000点の連続放銃。
この時、脳裏に第8節で大きく沈んで、ここでも沈むようなら、このまま下降線でいきそうな感じしかしないなと思った。
そして、今もっとも警戒しなくてはいけない岡崎の親番で、アガリを続けられて50,000点オーバーと、完全に今節の主導権を握られてしまった。
このまま岡崎が1回戦を1人浮きでトップを取ると、2回戦は、最終節に向けて大きくプラスとポイントを稼ぎたい辻本が、
下記の手が決め手となり、1人浮きトップ。
            リーチ ロン ドラ
2回戦を終えて、岡崎+31.4P、明山▲15.4Pと、この時点でトータルポイントが逆転される状況となり、
私は、2回戦までの戦いを振り返り、無謀な攻め、消極的な麻雀と、対局前に考えていたこととはまったく違うことをしていて、
このままズルズルいく様なら、最終節を昇級争いの位置で臨めても、勝負にならないと思いました。
3回戦からは、良い意味で開き直れたのが幸いして2連勝することができました。
最終節に向けて、自分がプラスポイントで臨むのはもちろんだが、なんとか岡崎を抑えて最終節に臨みたいと思い、
3、4回戦に臨んでいましたが、3回戦オーラスでの出来事。
明山(47,400点)1着目、岡崎(30,900点)2着目。
私はこのまま守ってトップを狙うより、ここでなんとか、岡崎を沈ませたいと思い、攻めた結果、テンパイ打牌が岡崎への3,900点放銃となる。
このアガリは岡崎にとっては大きな意味があると思う。沈むかもしれない状況でのアガリ。
そして、アガリを決めた相手が明山と差を広げられるところを逆に縮めたのだから。
明山にとってもこの放銃は大きい。しかし、攻めぬいての結果なのだからある程度は納得している。
そして、4回戦も明山トップ目で向かえたオーラス。
明山(54,400点)冨田(34,100点)岡崎(25,900点)辻本(5,600点)
北家、岡崎が下記の手で辻本から出アガリ。
            ロン
岡崎が6,400点のアガリで浮きにまわって終了となった。岡崎は今節、要所でしっかりアガリを決めて、
ポイントを+44.1Pとした。逆に、3回戦まで踏ん張っていた辻本は、4回戦だけで大きく沈み、昇級争いから一歩後退となってしまった。
私は、なんとかプラスで終えることができたが、反省点の多い1日となった。
対局者全員を警戒していたが、それでも今の順位を踏まえて、岡崎を意識して対局に臨んだはずが、
結果、私から岡崎への放銃は3回あったのに対して、岡崎から私への放銃は0回だった。
対局後、自分は一番警戒していた人に結果、楽に打たせてしまっていたのかと思うと残念でならない。
しかし、幸か不幸か今節は第9節と、後1節残っている。
この結果をしっかりと反省点として受け止め、最終節に是非とも活かしたい。
他の卓を見てみますと、上位組では、坂本健が最終節に向けて少しでもポイントを稼いで勢い付けたかったところですが、
結果は、少しのプラスと本人も不満の残る結果に。
前節4連勝と勢いにのっている原田は、今節も前節同様、攻撃的な麻雀で臨んでいたが、
今節はうまくかみ合わず、大きく沈むことになってしまった。
逆に、同卓者の掛樋が+42.9Pと昇級争いに絡んでくるポジションまで順位を上げました。
また、昇級もあれば、降級もあるのがリーグ戦。
降級ラインを見てみますと、坂本誠が残留ラインにいまして、▲74.3P、降級ラインが米川の▲123.4P。
このボーダー付近にいる人達の戦いも、最終節でどうなるのかまったくわからない状況です。
次節が最終節ということで、リーグ戦は終わります。
最終節が終わると1年間の結果が表れますが、ここまでのリーグ戦を後悔なく麻雀できている人は少ないと思います。
だからこそ、最終節は皆が自分の麻雀を貫いて納得いく様、頑張ってほしいです。
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