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タイトル戦情報

第4期 女流桜花決定戦

(執筆:藤崎 智)

女流桜花決定戦 観戦記 〜初日〜


「一発、裏ドラなし(以下Aルール)って安い手ばかりでおもしろくなくないですか?」
こんな質問をファンの方からされたことがある。

確かに、一般の方々からすればAルールの麻雀など打つことは勿論、対局すら見たことがないという人がほとんどだろう。
まさに一般的な意見である。
しかし、あえて逆の発想を提案してみよう。

一発、裏ドラあり(以下Bルール)で打つ場合、一発や裏ドラを計算に入れるとまでは言わないにしても、それなりに期待してしまうのは確かだろう。
アガり易さを最優先させて、アガりまでの最速を目指す手組みになりやすい。
なので、一発や裏ドラが絡まなければ、リーチのみやメンピンのみ等の手も多発することになる。

こう書くと批判のようにも聞こえるかもしれないが、私自身もBルールの場合は、こういった打ち方のほうが勝ちへの期待値は高いと思っている。
しかし、Aルールの場合は、リーチのみやメンピンのみは、どこまでいってもそれまでの点数にしかならない。
従って、序盤からの手組みが変わってくる。

極端な例ではあるが、テレビ対局などでもお馴染みの、小島武夫・森山茂和といった手役志向の打ち手が、4人で対局した場合、
BルールよりAルールの方が、平均アガり点が高くなることが予想される。

今回の女流桜花決定戦は、4人共打点にこだわり、2人3人と手がぶつかり合う面白い局面が多かった。
また、4人共打牌スピードが速く、長考が極端に少ない対局であった。
4人共とても良い状態で今決定戦に臨んでいるのが、観戦していた私にも伝わってきた。
きっと、観戦のためにわざわざ会場まで足を運んでくれた、たくさんのファンのみなさんを満足させるに充分な対局であっただろう。

さて、前置きが長くなってしまったが、真冬の2日間、半荘12回戦の熱き女の戦いが今始まる。
タイトル戦史上初の姉妹対決で注目を集めたこの一戦。
明日、この日本で一番早い桜を満開にさせるのは誰なのか、それでは対局場にご案内しよう。



1回戦(起家から、和泉、仲田、瑠美、亜樹)

今決定戦で、最初にテンパイを入れたのは和泉由希子。
プロ7年目。「アイスドール」のニックネームでファンから親しまれ、連盟を代表する人気プロである。
テレビ対局などでは大活躍中で、数々の優勝を飾っておりファンの人達には意外かもしれないが、タイトル戦の決勝は初めてで初タイトルがかかる。
今回のメンバーの中で、初タイトルがかかるのは彼女だけであるため、決定戦で一番気合が入っているのは彼女であろう。
後日聞いた話なのだが、今日のために、神社で必勝祈願をやってもらったり、御守りを買ってみたりして準備万端で決定戦に臨んできたらしい。
そして、今日の占いでのラッキーカラーでもある白い洋服での対局。
その意気込みが、彼女のファンに届いたのか彼女の応援が一番多いようだ。
彼女の雀風は攻撃型。好きな手役はチンイツやホンイツといった一色手だそうだ。

和泉 由希子

 

東1局、起家スタートの15順目、和泉の手牌。

 ドラ

この時点で場に3枚切れ。が山に1枚残っていた。
-が和泉の目から全て見えているため、本人も山1残りはわかっている。それでもツモ・打牌・表情はいつも通り。
ツモれば16,000オールなのだが、本人が分かっているのかどうか、観戦している私が心配になってしまう。
対局中は、表情やしぐさに感情を表さない。アイスドールとはよくいったものである。
結局、流局。点数にはならなかったが、開始5分で強烈なインパクトの先制はできただろう。

続く1本場。今決定戦で最初のアガりを獲ったのは、仲田加南。
プロ5年目。第21期新人王。今年度プロクイーン・王位戦についでの決定戦進出。
半年で3回の決勝の舞台に登りつめている。今年度プロ連盟全体で最も飛躍したプロであろう。
彼女とは去年の暮れに少し話しをする機会があった。そこで今回のメンバーについて聞いてみた。
すると、「みんなかわいいからとても楽しみです。良いメンバーなのでとにかく麻雀を楽しみたい。」
と、まあこんな感じであった。
のんびり屋の彼女らしいといえばそれまでなのだが、絶対に勝ちたいという気持ちはイマイチ感じ取ることができなかった。
雀力的には文句のつけようがないのだが、タイトルに対して貪欲になれるかどうかが鍵になる。
ちなみに、彼女も一色手が好きだそうだ。

仲田 加南

 

5巡目、仲田の手牌。

 ドラ

ここはダマテンに構えて、次巡を引いてを切ってリーチ。
これを和泉からでアガった。

結局1回戦は、親番で5,800、2,600オールをアガった二階堂瑠美が、オーラスも1,300、2,600をツモって一人浮きのトップをものにした。
二階堂瑠美。プロ10年目。第17期プロ最強位。天衣無縫と呼ばれ、女流プロの代表格二階堂姉妹の姉である。麻雀界を超えた人気で全国区の知名度を誇る。
今回決勝での姉妹対決について聞いてみたが、やはり姉という立場からなのか、妹相手は戦いづらい。との事。
そして、私よりファンの人達の方が良く知っているとは思うが、無類の三色好きが有名で、「三色をアガるために麻雀打っています」と言い切るほどである。

二階堂 瑠美

 

ちなみに、好きな手役が好調のバロメーターになるとは限らないのだが、参考までに和泉と仲田の一色手と瑠美の三色は、全てテンパイすらしていない。

1回戦成績
瑠美+34,6P  仲田▲3,6P  和泉▲7,7P  亜樹▲23,3P




2回戦(起家から、和泉、仲田、瑠美、亜樹)

     

二階堂亜樹ファンのみなさんおまたせしました。1回戦ラスの亜樹が先手を取る。
二階堂亜樹。プロ11年目。第3期プロクイーン。第2期・第3期現女流桜花。今回三連覇に挑む。ご存知「卓上の舞姫」。
二階堂姉妹の妹で、女流プロ人気ナンバーワン。プロリーグでもA2リーグに所属し、プロ連盟の最高峰A1リーグに王手をかけている。
人気・実力共に女流の枠を超えた存在であり、麻雀界を代表するプロの一人である。
姉の瑠美と同じく姉妹対決について聞いてみたが、彼女は勝ち負けは分からないが姉とは特別打ちづらくはなく、楽しみにしているとの事だった。
彼女の麻雀は同じリーグに所属し、グランプリでも最後まで優勝を争った経験もありよく知っている。
とにかく好調時には、牌が内に内にと寄ってくる。
本人が特別意識しているかどうかは知らないが、メンタンピンツモを連発し始めたらかなり良い状態だろう。
今決定戦でも大本命であろう。

二階堂 亜樹

 

全体牌譜をもう一度見ていただきたい。ちょっと心配なのは親の和泉である。
亜樹の先制リーチを受けてから、丁寧な打ち回しで4メンチャンのテンパイを入れたにもかかわらず、半分同テンの亜樹の2,000、4,000の親カブリをくらう。
気持ち的に折れなければいいが。

東3局、親の瑠美の配牌。

 ドラ

親番でドラが2枚のチャンス手である。
一般的には、プロであってもドラ2枚の配牌なら、アガりへの最速を目指すものである。
しかし、三色に強いこだわりを持つ瑠美が、瑠美らしい手順で三色に育てあげる。14巡目。

 ロン ドラ

これをダマテンに構え、和泉からを出アガり。
18,000である。が、点数もさることながら、自分のこだわりの手役を早くもアガれた事に好感が持てた。
しかも、本日最初のテンパイでである。

南2局(仲田33,600、瑠美49,200、亜樹33,100、和泉3,100)
今決定戦最初の姉妹リーチ合戦の局。まずは、亜樹7巡目リーチ。

 リーチ ドラ

そして、9巡目追っかけリーチ。

 リーチ ロン



14巡目に、亜樹がラス牌のを掴んで放銃。2,600点。まずは瑠美の勝ち。現状の牌勢から考えれば順当か。
南4局。亜樹が今決定戦はかなりの苦戦を予感したという一局。

ラス親の亜樹の手はメンタンピンドラ1の好形1シャンテン。
しかも、リーチの相手がこの半荘はここまで全くいい所がなかった和泉。
状況を考えると切りではぬる過ぎると私も思うし、浮きをキープのベタオリでは更にぬるいと思う。
勿論、ダンラスの和泉のリーチなので安くはないのは予想できても、やはりアガりに向かって真っ直ぐに手を進めるべき局面であると思う。

2回戦成績 
瑠美+28,2P  +仲田6,3P  亜樹▲5,1P  和泉▲29,4P

2回戦終了時 
瑠美+62,8P  +仲田2,7P  亜樹▲28,4P  和泉▲37,1P




3回戦(起家から、亜樹、瑠美、仲田、和泉)

東1局。瑠美が2連勝と好スタートをきったが、一方では亜樹と和泉が出遅れている。
まだ10回戦残しているので、ポイント的にはあせりはないと思うが、2人共あまりに状態が良くない。
せめて戦える雰囲気ぐらいはそろそろ作っていきたいだろう。11巡目和泉先制リーチ。

 リーチ ドラ

この時点で山にがなく、ドラのが2枚残っていた。これをツモりアガれば、きっかけにはなりそうである。
しかし、2枚のはすぐに亜樹と瑠美に流れてしまう。
挙句に、チーテンをいれた亜樹に、17巡目の最後のツモで、のシャンポン待ちに掴まってしまう。5800点。
和泉にはまだまだ我慢の展開が続きそうである。
一方、流局で親権キープなら上出来の局であった亜樹にとってはいいアガりであろう。

東1局1本場。前局の好結果を、ここに繋げていきたい亜樹の7巡目、

 ドラ

は生牌。次巡を引き待ち変え。
このは場に1枚切れだが、ソーズの下が場に安く悪い待ちには見えない。
しかし、さすがにリーチは亜樹のスタイルからすればやりすぎだろう。結局、11巡目にツモりアガり、2,000オールは2,100オール。

続く2本場。亜樹の配牌。

 ドラ

とにかく亜樹のスタイルは、守る時は守る。さばく時はさばく。そして攻める時はリーチを連発する。
この局は、亜樹にとって三連覇の偉業を達成できるかどうかの大切な一局だといっても過言ではないと思う。
これをリーチで、メンタンピンイーペーコーのツモアガりを決めれば、まだ3回戦目の東1局なのにもかかわらず、
まだまだポイント的には瑠美が上なのに、それでも亜樹の優勝が決まってもおかしくない。
少しおかしな日本語になっているが、それ程、二階堂亜樹というプロは女流の中では飛び抜けた存在である。

3巡目にを引き、7巡目にを引いて、

ここからを切る手も一考なのだが、ドラがなのでとりあえずテンパイを取って手変わりを待つ。
次巡を引き打。次巡を引き打で、

もう、気持ちよくリーチといける牌は引きぐらいであろう。
結局、11巡目にをツモり、1,000オールは1,200オール。
アガりまでの最速手順なのだが、やはりAルール。アガりへの最速手順を競うものではない。
これで持ち点を47,700としたが、まだまだ亜樹は苦しそうである。

南1局(亜樹42,200、瑠美21,400、仲田27,600、和泉28,800)
ここまでの全体的な印象は、和泉がよく我慢している。
この半荘も前述のとおり5,800の放銃から始まったが、2,000・4,000を引き返すなど、苦しいながらも持ち堪えている。
瑠美の10巡目。ダマテンが入る。

 ロン ドラ

大好きな三色である。そして同じく10巡目七対子1シャンテンの和泉が自分で2枚切っているを掴んでしまう。
これは止まらず7,700。実は、ラス牌の-であった。
今決定戦、唯一攻撃型麻雀を自負する和泉は、こういうシーンの連続であった。
好手順からのアガりを見せても単発止まり。全く次につながらずに、波に乗ろうと攻めると、高い手に放銃というパターンばかりであった。
次の半荘が、今決定戦の和泉を象徴してしまう。
一方瑠美は、早くも2度目の三色を決めて好調のように見える。
しかしこの時、瑠美本人はあまり好気配を感じておらず、不安と戦っていたらしい。
ちなみに、和泉と仲田のホンイツ、亜樹のタンピンはいまだテンパイすらしていない。

3回戦成績
亜樹+33,3P  仲田▲4,5P  瑠美▲11,1P  和泉▲17,7P

3回戦終了時
瑠美+51,7P  亜樹+4,9P  仲田▲1,8P  和泉▲54,8P




4回戦(起家から、瑠美、和泉、亜樹、仲田)

東2局。トータルで、一人大きく出遅れた和泉に訪れたチャンス。

     

これは、和泉本人の目からは分からないので、あくまで、観戦していた私が和泉のリーチを見て感じた事である。
リーチの時点で-は山に4枚残り。しかも高目が2枚残っている。高目を引けば6,000オール。
たとえ安目であっても、ツモりアガることができればこのあと良くなってきそうである。
今決定戦で、和泉に対して初めてそう感じた局である。

結局、もつれにもつれ3人のめくりっこになり、当たり牌は3人共複数枚、山に残っている。
結局11,600の出アガりとなるのだが、ツモりアガれなかった和泉には、まだ流れはこないような感覚でいた。
しかし、和泉本人はこのめくっりこを制してかなりの好感触を得たらしい。
和泉の目からはアガり牌の残り枚数はわからない。従って、亜樹と瑠美に押し返されている状態でアガれたことが大きいとみていたようだ。

東2局2本場(和泉44,600 亜樹29,000 仲田28,000 瑠美17,400)
この半荘、和泉がこの女流桜花の優勝争いに加わることができるかどうか、非常に大切な半荘である。
ここをトップは勿論のこと、和泉が意識する攻撃的な麻雀で、和泉自身が納得できる形で制することが絶対条件だろう。
それは、和泉自身も十分わかっていることだろう。自分らしく攻める。そして勝つ。
ここからは少々の牌が止まることはなく、また止めるべきではないだろう。それが攻撃麻雀の勝ち方であると私は思う。
しかし、15巡目に和泉の切ったが、無情にも3度目の瑠美のヤミテン三色に掴まってしまう。

 ロン ドラ

8,000。瑠美の3回の三色は全て和泉がツモ切りで放銃。
結局、この半荘の和泉は一人沈みのラスまで落ち、実質ここで和泉の初タイトルは、次回に持ち越しとなった。

東4局(仲田29,100 瑠美26,700 和泉35,700 亜樹28,500)
今決定戦2度目の姉妹リーチ合戦の局。今回、亜樹にあまり手が入らず、逆に瑠美はヤミテンを多用したため、2度目にして最後のリーチ合戦である。
亜樹10巡目リーチ。

 リーチ ドラ

瑠美11巡目リーチ

 リーチ

14巡目に亜樹がをツモって1,300・2,600。
これで、1勝1敗の痛み分けとなった。やはり2人のリーチ合戦は会場を盛り上げてくれる。
次の機会にはもっとたくさんのリーチ合戦を見せてほしものだ。

南3局(亜樹31,700 仲田34,500 瑠美24,400 和泉29,400)
瑠美8巡目。

 ドラ

この時点で、-は山に6枚残り。誰も追いつきそうな人もいないので、瑠美のアガりはかたそうである。
これを12巡目まで引っ張ってやはり和泉が掴む。
その間に、ツモアガってもよさそうなものだが、4回目の三色も同じパターン。麻雀とはやはり恐ろしいしおもしろい。

4回戦成績
仲田+11,0P  亜樹+5,2P  瑠美+1,9P  和泉▲20,1P  供託2,0P

4回戦終了時
瑠美+53,6P  亜樹+10,1P  仲田+9,2  和泉▲74,9P  供託2,0P




5回戦(起家から、亜樹、瑠美、和泉、仲田)

亜樹の先行で迎えた東3局(亜樹40,400 瑠美24,600 和泉25,500 仲田29,500)
仲田のホンイツが初めて決まった局。
仲田といえば、超攻撃型のイメージを持っているファンの人達も多いと思うが、実は戦術家である。
遠いところからのホンイツの仕掛けを見せて、周りに対応させるということをよくやる。
今決定戦では、ここまで一度もみせていなかったのだが、様子見はここまでとばかりに動き始める。仲田の7巡目。

 ドラ

ここから、親である亜樹の切った1枚目のをポン。
ダブ東をこの巡目に切ってくる以上、それなりの形にはなっているのは当たり前である。
そして、ピンズのホンイツ模様の南家・和泉の手牌が、

こうで、は持ち持ち。
仲田の手牌からのポンは、ほとんどブラフであろう。本人も半分はそのつもりであったと思う。
結局は、和泉のは亜樹と瑠美に押さえられて、

この手牌は完全な死に手に。一方、仲田は、18巡目の最後のツモで、

 チー ポン ツモ ドラ

この2,000・4,000のアガりまで持って行ってしまう。
もし、1枚目のを鳴かなければ和泉のアガりであっただろう。
私には決して鳴けないである。

南4局1本場(瑠美21,900 和泉23,100 仲田44,700 亜樹30,300)
ここでもまた仲田が遠いホンイツ仕掛けみせる。
さきほどのホンイツ仕掛けと今回とは条件が違い、オーラスのこのような点数状況なのでブラフは効かない。
完全にアガりを目指した仕掛けである。2巡目。

 ドラ

ここからをポン。この仕掛けをトータルトップでラス親の瑠美に咎められることがあれば、仲田の今決定戦自体がかなり苦しくなる。
それ程のリスクを背負って仲田は、前へ前へと踏み込んでいく。
仲田自身に、そこまでの覚悟があったかどうかは定かではないが、彼女には何の躊躇も感じられない。そして12巡目、

 ポン ポン ツモ ドラ

この1,300・2,600で、一人浮きのトップをものにする。
実は、この時の2着目亜樹の配牌が、

こうで、ここから5巡目にタンヤオドラ3のテンパイを入れていた。
仲田の積極的な仕掛けがなければ、亜樹のアガりであっただろう。
ツモや仲田の直撃で、トップが入れ替わった可能性も充分である。

5回戦成績
仲田+32,2P  亜樹▲2,1P  和泉▲11,3  瑠美▲18,8P  

5回戦終了時 
仲田+41,4P  瑠美+34,8P  亜樹+8,0P  和泉▲86,2P  供託2,0P




6回戦(起家から、亜樹、瑠美、和泉、仲田)

東2局(瑠美26,400 和泉30,000 仲田33,600 亜樹30,000)

   

3巡目の仲田の手牌。

 ドラ

ここからをチーと仕掛ける。このチーもまた仲田らしい。
しかし、この局はもポンして2フーロの後、親の瑠美に押し返される。
ここでの仲田の対応が、単に仲田が攻撃的ではないことを印象づける。
瑠美の9巡目リーチを受けた仲田の手牌。

 ポン チー ドラ

ここでは現物もなく仲田も全力でアガりに向かうつもりだったと思う。
無スジのをツモ切り、アガりへの姿勢をみせる。
しかし、12巡目にツモったをツモ切りしているので、12巡目の時点ではどうやら真っ直ぐには向かって行くつもりではなさそうである。
結局、真っ直ぐ向かっていれば、瑠美から8,000をアガっていたのが、逆に2,000オールのアガりを許すことになる。

私を含め、一般的には仕掛け倒れを嫌う。仕掛けた以上、チンイツの1シャンテンになれば振込み覚悟でも全て押したと思う。
勿論、私ならアガっていたという意味ではない。
私なら3巡目のにチーの声はでないのだから、チンイツの形にすらなっていないだろう。

次局もホンイツで2フーロするがまた失敗すると、その次の局は瑠美のリーチに対してあまりにも不用意な3,900を放銃してしまう。
最終戦近くなってトータルトップ者があまりに優勝を意識し過ぎておかしくなる状態に似ている。
まだ折り返し時点も迎えていないのにである。

南2局(瑠美18,800 和泉33,500 仲田33,600 亜樹34,100)
仲田は今期プロクイーンと王位戦の決勝を経験している。
この2度の決勝戦での敗戦が、彼女を大きく成長させたようだ。
ここ数局、フラフラな状態の彼女が、自分なりに考えこの後の数局おもしろい対応をみせる。

    

7巡目からこの1シャンテンだった仲田は、4巡ツモ切りを続けており、その間に親の瑠美の仕掛けが入っている。
まだ瑠美にテンパイの気配もなく、仲田自身もまだテンパイは入っていないだろうと思っていたそうだ。
だったら、今までの仲田ならツモ切りであろう。
しかし、ここは自分の現状を考えて、ポンされてテンパイを入れさせること嫌ったという。
ここからと落としていき、1人テンパイで3,000点をとっている。
この1人テンパイは非常に気分がいいはずである。攻めずに受けてもらった3,000点である。この局が次局、攻める気を起こさせる。

南3局1本場(和泉32,500 仲田36,600 亜樹33,100 瑠美17,800)
仲田の7巡目リーチ。

 リーチ ドラ

ラス前のこのリーチはいかがなものか、と思うかもしれないが、これが前局からの流れである。
こんな愚形リーチは、今決定戦最初で最後である。
いかにこの局に手応えがあったかが窺える。麻雀を点ではなく、線でとらえる打ち方だろう。
本人曰く、配牌からのツモにも手応えがあったので、あそこは強気にいけました。と、後日語ってくれた。
この局は、流局でアガれたわけではないのだが、この仲田の一連の線で打つ麻雀が、オーラスの親番で大きく実を結ぶこととなる。

南4局2本場(仲田37,100 亜樹33,600 瑠美16,300 和泉31,000)
12巡目、親の仲田の手牌。

 ドラ

18,000。これを亜樹からで討ち取り、初日を大きなアドバンテージで終えた。

6回戦成績
仲田+35,7P  和泉+5,0P  亜樹▲16,5P  瑠美▲24,2P

初日6回戦終了時 
仲田+77,1P  瑠美+10,6P  亜樹▲8,5P  和泉▲81,2  供託2,0







(執筆:藤崎 智 文中敬称略)

                              

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