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タイトル戦情報

第3期 女流桜花決定戦

(文責:吾妻 さおり)

女流桜花決定戦 観戦記 〜初日〜

 

女流桜花決定戦。
3年前に新設された日本プロ麻雀連盟の女流タイトル戦である。

A・Bの2リーグで構成され、1年間かけて全20半荘を戦い合計ポイントで昇降級が決まる。
Aリーグの上位8名にはプレーオフと呼ばれる4半荘の延長戦への参加権が与えられ、全24半荘の上位3名が決勝進出。
前年度優勝者は決勝卓から出場。(ディフェンディング制)

連盟Aルールが採用されている。
Aルールは一発裏ドラや赤牌などがないため、
運の要素が少なく、実力のあるプレイヤーが勝ちやすいと言われている。
偶発的要素がないため、手役を上手に作れないと点棒を大きく増やすことが出来ないのである。

30.000点(配給原点)からスタート。
順位ウマ(半荘終了時に加算される勝負ポイント)は原点を基準に算出する。
例えば3着で終了しても、持ち点が30.000点超えていればポイントは+になる。
この場合、4着の者は1人で3人に順位ウマを支払うため、大きくマイナスになる。

女流桜花は鳳凰位戦と同様、丸1年かけてたった1名の優勝者を決める。
プロにとっては是が非でも獲得したいタイトルなのである。

現女流桜花は『卓上の舞姫』二階堂亜樹プロ。


二階堂 亜樹


プロリーグでも女流唯一のAリーグ昇級を決めており、連盟を代表する打ち手と言える。
第3期プロクイーン獲得、前年度女流桜花優勝。2冠の女王である。
まさしく、ディフェンディングチャンピオンにふさわしい。

今回の決勝は、彼女を相手に挑戦者がどのようにアプローチしていくかが見所。

彼女は自身の雀風を面前派バランス型だと言う。
「バランス」は「攻め」や「守り」に偏らない高度な技術と忍耐が要求される。
亜樹が総合力の高い麻雀を目指し続ける姿勢が表れていると思う。

第3期プロクイーンに輝いた時、初めて亜樹の麻雀を観戦した。
苦戦を強いられながらも好位置をキープし、最後には圧勝を決めた。
まるで、きまぐれな麻雀の神が意中の子を苛めるかのように彼女に試練を課す。
試練に向き合い、真摯に立ち向かう彼女は戦いの中で確実に進化した。
私はその目撃者の1人である。

彼女の麻雀の武器は「逆境に立たされた時の粘り強さ」。


そして、挑戦者は19期生の桑原恵子プロ、5節目までのプラスの貯金で危なげなく勝ち上がりの北條恵美プロ、プレーオフで華麗な四暗刻ツモで6分の1の切符を手に入れた黒沢咲プロ。





1回戦(起家から桑原・亜樹・黒沢・北條)

起家を引いた桑原、5巡目に以下の牌姿。

 ドラ

ここから打で素直にイーシャンテン受けを選択。
カンチャンが待ちとして残ってもリーチに踏み切るという意志を感じた。
2巡後、ドラ表示牌のを引き入れ親の先制リーチ。
大事な対局の始めの1局は、一番多くの思いが交差する。
「リードしたい」「放銃したくない」「様子を見たい」「大きく離されたくない」
決勝戦だからこそ、とりあえず親リーチに飛び込みたくないであろうと計算してか。

桑原は攻撃が持ち味の雀風で周囲の評判も高く、3年前のプロクイーンで初の決勝進出。
気合十分で戦いに挑むも競り負けてしまい、亜樹が優勝。
2年前の初代女流桜花決定戦の際は依然に比べ仕掛けが軽くなったように見受けられた。

2度の決勝戦敗退で攻撃一辺倒では頂点に立つことは至難と悟ったのか。
試行錯誤を重ねた桑原は、苦手だった守りを取り入れスタイルを再構築する道を選んだそうだ。

麻雀の魅力に引き込まれ、プロになるためにOLを辞めて上京。
大好きなものは極めたい、頂点を見たい、という一心で牌と向き会う毎日。
人生をかけて麻雀に取り組むひたむきな姿に共感し、彼女を応援するファンも多い。
地元山口の仲間が8年前につけてくれた通り名「雀姫けい」。
緊張はしているが、いつになく体調が良いという桑原。

麻雀に対する熱い情熱は3年前と変わらず伝わってくるが、
3年前の彼女を包んでいた薄い透明ガラスのような繊細な空気が、
今は桑原恵子色をした穏やかで深みのあるオーラに変化した気がする。


桑原 恵子


結果は桑原の1人テンパイ。思惑通りといったところか。


均衡が大きく崩れたのは南1局。黒沢が以下のテンパイ。





メンホンをツモれば、一通付きの跳満。
ダマテンで安め出アガリでも8.000の大物手。
黒沢のテンパイ打牌のにただならぬ空気を感じてか、北條が「チー」の声。
このチーによりが親の桑原に流れ、次巡ポンテンの5.800。
北條が危険を百も承知で放ったは桑原の上家取り。
黒沢の「ロン」の声はむなしく響いた。
黒沢にとっては、失点以上にダメージの大きいダブロンだったはずである。

こうなれば、必然と桑原の独壇場でアガリが集まり、持ち点は55.400。
亜樹が1.300は2.800でなんとか親を蹴るが、手牌が全く戦える状況ではない。

続く亜樹の親番は、やはり8巡目で北條がリーチ。
第一打のを即引くが北條の河に1枚もピンズがないので字牌は切りづらい。
これに勝負を挑んだのはトップ目桑原。

 ドラ

メンホン七対子ドラ2のイーシャンテンでもあるが、北條の切ったにチーをかけ、生牌のを勝負。
ピンズのメンホンの北條が發に「ロン」の声。

北條恵美プロは16期生。
若々しく凛として美しい女性だが、在籍年数ではベテランの部類に入る。


北條 恵美


15期生の亜樹と連盟に入る前から知り合いで、同じ麻雀荘のアルバイト仲間だったそうだ。

故・安藤満プロの紹介で連盟に入会。
一流大学の英語学科を卒業したエリートである。

このように紹介すると、お堅い印象を受けるかもしれないが、彼女は自由奔放で帰国子女のような独特の雰囲気を持ち
物怖じしない愛嬌の良さ、裏表のなさ、会話の心地よいテンポの良さなど、非常に多くの魅力を感じさせる女性である。

17期新人王戦以来の悲願の決勝進出かと思いきや、
「緊張はまったくなく、リーグ戦の延長のような感覚で来ました」という。

「純心爛麻・花は彩り、麻雀は心」

自身の麻雀についてこのように語る北條。
持ち前の武器を決勝の闘牌で存分に発揮してほしい。

そしてオーラス、桑原の勢いを直撃でくい止めたこともあってか、北條が親で大爆発。
黒沢の先制リーチにドラのを勝負して3.900をアガり連荘。
2本場ではタンヤオ三色の高目を見事に引き当て、一躍トップに躍り出た。





1時間30分にも及んだ波乱の1回戦を気持ちよく制した北條。
このままの勢いで駆け抜けることが出来るのか…!?

1回戦成績
北條+26.7P 桑原+14.9P 亜樹▲17.5P 黒沢▲24.1P





2回戦(起家から桑原・黒沢・北條・亜樹)

初戦の激闘とはうらはらに、静かな立ち上がりで淡々と進む2回戦。
まず、大鐘を鳴らしたのは煮え湯を飲まされた黒沢。
東3局2本場、「メンゼン高打点」が武器と謳う、黒沢らしい渾身の2.000・3.900が炸裂。

 ツモ ドラ

こうなれば今回は黒沢のペースかと思いきや、
ここで参戦に名乗りをあげたのは2冠の女王・亜樹である。
南1局、8巡目リーチの、

 ロン ドラ

この勝負手を決めると、続く南2局も亜樹がアガリ、黒沢は親っかぶりで原点割れ。 

 ポン ポン ツモ ドラ


オーラスの親は亜樹。
配牌でトイツだが、手牌も整っておらずドラのも1枚浮いている。
が打たれたが、1枚目は鳴かずにスルー。
対面の黒沢の河に依然マンズがないが、を重ねたことでを放してアガリに向かい、2枚目のをポン。
次巡、を嫌な感触と共にツモ切ると、黒沢が静かに手牌を倒した。

 ロン

「ロン。8.000」
今度は黒沢の美しい声が会場に響いた。



黒沢咲プロ。21期生。


黒沢 咲


初めて麻雀牌に触れたのは、大学の授業が休講になった時。
友達に連れられて麻雀荘に足を踏み入れたそうだ。

記念すべき初アガリは鳴きイーペーコー。(笑)
許してもらったそうですが、役なしチョンボだったとか。

偶然にも北條と同じキャンパスで大学生活をし、
卒業後は外資系企業に入社。現在も勤務中というOL女流プロ。

「強気のヴィーナス」の異名を持ち、アガリ我にありと感じれば放ちにくい危険牌でもガンガン切り飛ばす、根っからのインファイターである。
黒沢の魅力は溢れ出る品の良さと、女性らしい優しい気遣い。
そして、なにより素晴らしいのは、澱みのない素直な心である。

いいものは素直に認め、間違ったら必ず反省をする。
それは麻雀の神をも魅了するのかも知れない。
「まっすぐアガリに向かう素直さで神を魅了するヴィーナス」
これが、黒沢の武器である。

2回戦成績
黒沢 +17.2P 亜樹 +12.5P 北條 ▲11.1P 桑原 ▲18.6P

2回戦終了時
北條 +15.6P 桑原 ▲3.7P 亜樹 ▲5.0P 黒沢 ▲6.9P





3回戦(起家から亜樹・北條・桑原・黒沢)

再び静かな立ち上がりながらも、着々と黒沢が点棒を集めて37800持ちで南入。
南1局1本場で局面をリードしたのは、親番の亜樹。

 リーチツモ

このリードをきっちり守り、そのままトップ終了。
2着は南2局に、

 ロン ドラ

このタンピン三色を仕上げた黒沢。

3回戦成績
亜樹 +18.5P 黒沢 +10.4P 桑原 ▲8.3P 北條 ▲20.6P

3回戦終了時
亜樹 +13.5P 黒沢 +3.5P 北條 ▲5.0P 桑原 ▲12.0P





4回戦(起家から亜樹・北條・黒沢・桑原)

黒沢の調子が上がって来ている。
持ち前の素直な手順で有効牌が集まってくる。
東1局、

 リーチロン ドラ


東2局、

 リーチツモ ドラ

絶好調で親番を持ってきた黒沢は、またも親満テンパイ。
北條は第1打で手をかけたピンズの山を引き当ててしまい、早々に撤退。
ソウズがキー色の1局となった。





このソウズ勝負は、丁寧に打ちまわした亜樹が2.000出アガリ。
ここ一番の1局で他家の大物手を静かにかわす、実に彼女らしいアガリだった。

親満はくい止めたが、黒沢の勢いを止めるには至らず
その後もまっすぐアガリを重ねた黒沢が念願の1人浮きトップを飾った。

4回戦成績
黒沢 +32.5P 亜樹 ▲2.5P 桑原 ▲11.3P 北條 ▲18.7P 

4回戦終了時
黒沢 +36.0P 亜樹 +11.0P 桑原 ▲23.3P 北條 ▲23.7P 





5回戦(起家から亜樹・北條・桑原・黒沢)

東3局、親の桑原の配牌。


厳しい形なのを承知で3巡目ポン。
上手くを喰いとって小三元が出来ればラッキーの1鳴き。
これが絶好で、その後のツモがと、マンズの山を引き当てる。
亜樹がチンイツのチーテンを入れるとすぐがポン出来て、即ツモの6.000オール。



南2局2本場、亜樹が仕掛けて5.200のテンパイを取るが、今度は黒沢がハイテイで3.000・6.000。

 ハイテイツモ ドラ

どうも2回戦ドラの放銃以降、亜樹の仕掛けは成就しないようである。
南3局は、自分も跳満を、と北條が仕掛けてホンイツ小三元のテンパイ。

 チー ポン

は亜樹が2枚持ち、桑原が1枚切っていて純カラ。
ここは黒沢が2.600できっちりかわす。

5回戦成績
桑原 +15.9P 黒沢 +8.2P 北條 ▲8.3P 亜樹 ▲15.8P

5回戦終了時
黒沢 +44.2P 亜樹 ▲4.8P 桑原 ▲7.4P 北條 ▲32.0P 





6回戦(起家から北條・亜樹・桑原・黒沢)

東2局に亜樹の本手が炸裂。

 リーチロン ドラ

亜樹安泰かと思いきや、さすがは決勝卓。
1.300・2.600親っかぶり、ノーテン罰符、北條の2.000オールツモで、その点棒は31400点まで削られる。

オーラス、親は30.600持ちの黒沢。
意地でも連荘を狙った黒沢の2フーロに対しをツモ、役なしテンパイの亜樹は黒沢の現物で暗刻のに手をかけて回す。

 ツモ 打

をツモ切っても、黒沢はまだテンパイではなかった。
しかし、丁寧に打ちまわした亜樹が今度は役アリテンパイ復活。






ご褒美のツモでトータルトップ目の黒沢を沈め、1人浮きトップをものにした。

6回戦成績
亜樹 +19.4P 黒沢 ▲1.8P 桑原 ▲4.3P 北條 ▲13.3P

初日終了時成績
黒沢 +42.4P 亜樹 +14.6P 桑原 ▲11.7P 北條 ▲45.3P


これで初日の対局は終了。
明日は4人をどんなドラマが待ち受けるのか。









(文責:吾妻さおり 文中敬称略)

                              

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