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第2期 女流桜花決定戦

(文責:水越 京子)

女流桜花決定戦 観戦記 〜初日〜



2008年1月19・20日、第2期女流桜花決定戦が新橋じゃん亭nobuにて行なわれた。

まずは初日の模様をお伝えする。






一回戦 

好スタートを切ったのは黒沢咲。

東2局、ドラのを暗刻にして、

 ロン ドラ

このリーチを斉藤から和了り、一歩リード。
さらに黒沢は東4局に二階堂のドラ暗刻リーチを700、1.300でかわし、南3局では四巡目に七対子の単騎リーチを優木から討ち取った。
公式戦初決勝という緊張を感じさせずに伸び伸びと打っているのが、さすがと言う所だ。




強気のヴィーナスこと、黒沢咲。

華やかな印象が強く、シンデレラガールと思われがちだが、麻雀に対しては非常に真摯である。
「恥ずかしいから書かないで!」と口止めされたので具体例は挙げられないが、地道な努力を日々重ねている。
リーグ戦では三年間で三回の昇級を順調に決め、現在はC1リーグ。将来はAリーグをも期待してしまう器だ。




オーラスを迎え、各々の点棒状況は以下の通り。
黒沢45,200 二階堂34,500 優木23,000 斉藤17,300

親・斉藤の手牌は序盤で、

 ドラ

オーラスでラス目の斉藤。どうにも状態が悪い。しかし、このままラスで終わりたくない。
を一鳴きしてでも、連荘を積んで行きたいところだろう。

斉藤、を引き、打
多くの打ち手がツモ切りを選択するであろうが、こういった独特の一打が斉藤の持ち味なのだ。




初代プロクィーン・斉藤智子。

斉藤の麻雀は「感性の麻雀」と言うのか。
ちょっと常人とは違うところを見ているようで、おや?と思うような手順を踏み、みんながびっくりするようなことをしてしまう。




斉藤、さらにを重ねる。そして、すぐにを引き入れ、イーペーコーのカンテンパイになる。

 

え、これは。その、あのイーシャンテンって奴?
いやぁ、まさかこんなラス目のオーラスでそんな手が入るわけないでしょう。

次巡、斉藤からリーチが入った。
宣言牌は、

このとき二階堂は、

このピンフドラ3のテンパイを入れていた。
斉藤のリーチに対し一歩も引かずに押す。-は場には見えていない。しかしながら、残るは山にが1枚のみと和了り目はかなり薄い。

一方の優木は、斉藤の現物や通りそうな筋を切り、丁寧にまわしにまわして、16巡目にようやくテンパイに辿りつく。

は斉藤の現物で、-は場に三枚しか見えていない。
リーチに対しツモ切りを続ける二階堂も不気味だが、ここまで来たらメクり合いの勝負だ。
優木、渾身のリーチを打つ。

しかしその直後、斉藤の手元でが躍った。

「16.000オール!」

 ツモ

集めた点棒、凌いだ点棒、守った点棒。
それらが一瞬でごっそり奪われた三人の心理的ダメージは、計り知れない。

観戦者の一人でしかない私でさえもショック死寸前だった。
あの打は、役満決め打ちだったのか。
あまりの衝撃に、一旦退室。
深く深呼吸をした後、再び対局会場に戻る。

場は南四局一本場、既に中盤。
二階堂が二副露してイーシャンテンという、珍しく遠い仕掛け、そこに斉藤の親リーチが入る。
これに箱割れ寸前の優木が一発で放銃。
やはり皆、斉藤の役満が影響しているように思えた。


さぁ。波乱の展開で幕を開けた第二期女流桜花決定戦、はじまり、はじまり。

一回戦終了時
斉藤 +49.6P 黒沢 ▲2.8P 二階堂 ▲11.5P 優木 ▲35.3P







二回戦

やや長めの休憩を取り、二回戦が始まった。
まだまだ先は長いんだ!と気合を入れたようで、全員が落ち着きを取り戻し、丁寧に打っている。

迎えた南四局一本場、
東家・二階堂31,700 南家・黒沢29,500 西家・優木30,200 北家・斉藤28,600

何と、トップとラスの差が3,100点しかない。
目の前にぶら下がっている、トップの誘惑。
そして、すぐ隣にあるラスへの転落。
非常に悩み所だ。
「私はどうしたらいい?」
皆が、そんな相談を自分の手牌と交わす。

ここで動いたのは黒沢。
を一巡目に鳴き、続いて優木からWをポン。
これで最低3.900が確定。しかし、ピンズの下のカンチャンを外しているところから、ドラもありそうだ。
そうなると、7.700か8.000の手。
そんな手に立ち向かいたくはない。
トータルポイントに余裕のある斉藤、二人テンパイまでなら浮き確保の二階堂は早々に手仕舞い。

を叩いた時点で黒沢はまだイーシャンテンであったが、間も無くドラを重ね、カンのテンパイを果たす。

 ポン ポン ドラ

苦しい待ちだが、優木と二階堂がノーテンならば、テンパイ料で黒沢はトップになる。たとえ和了れなくても結構、といった格好だ。

ここで和了りを目指すのはもう一人、トータルで大きくマイナスしている優木。テンパイに向け、真っ直ぐ手を進める。
結果は黒沢に放銃も、きっと覚悟の上だったのだろう。

二回戦結果
黒沢 +15.8P 二階堂 +5.7P 斉藤 ▲5.4P 優木 ▲16.1P

二回戦終了時
斉藤 +44.2P 黒沢 +13.0P 二階堂 ▲5.8P 優木 ▲51.4P







三回戦

どうにも黒沢の調子がおかしい。
配牌は平均ドラ対子で、常にチャンス手を匂わせているが、肝心のツモが悪く、どうにも和了りに結びつかない。
それどころか、リーチに対し現物を切るとダマテンの3.900に放銃。
ドラ暗刻のリーチを打てば1.500点で軽く捌かれるなど、立て続けに点棒を失う。
南場の親も流され、残り二局。持ち点はわずか12.300。
あまりの悔しさに思わず唇を噛み締める黒沢。
もしここでラスのまま終わってしまったら、戦線から一歩後退。

それは嫌だ。そんな思いをする為に、リーグ戦を首位で通過したわけじゃない。
私は明日、優勝する為にここにいるのだから。

黒沢の険しい表情から、そんな思いが伝わってくる。

南三局二本場、点数状況は、
東家・二階堂46,500 南家・斉藤32,700 西家・優木28,500北家・黒沢12,300 

黒沢、またもや配牌からドラが暗刻だ。これも不発に終わってしまうのだろうか。
だが、今回は違った。気持ちが良いほどに有効牌を連続で引き、わずか五巡目にリーチを打つ。

 ドラ

このリーチは感触が良かろう。あっさり満貫ツモで決着か。
いや、そうではなかった。
黒沢、二巡後に四枚目のドラを引く。
無論、暗カンだ。この手は満貫じゃ終わらせない。
リンシャンツモこそならなかったが、をツモ和了るまでにそれほどの時間はかからなかった。
黒沢の執念が実を結んだ跳満。これで黒沢は持ち点を24,900点まで回復。

そして南四局、またもや黒沢がドラ暗刻でテンパイだ。

 ツモ ドラ

黒沢、迷わず打でリーチ。何とこのカンが山に四枚生きている!
ここで平和のみでテンパイしていた優木が、高目456の三色に手変わりしたところで追いかけリーチを打つ。
しかし、残り枚数的にも強い黒沢がすぐにツモ和了り。

ダンラスから、たったの二局で二着に浮上した黒沢。
「私は負けない。絶対、負けない」という強い闘志を物語るには充分過ぎる、壮絶な連続和了りだった。

三回戦結果
二階堂 +16.3P 黒沢 +7.9P 斉藤 ▲8.5P 優木 ▲15.7P

三回戦終了時
斉藤 +35.7P 黒沢 +20.9P 二階堂 +10.5P 優木 ▲67.1P







四回戦

3ラススタートという、最悪の展開になった優木美智。






初代女流桜花・優木美智。

前年度覇者の優木がこうなってしまうとは、誰にも想像が出来なかっただろう。
優木は昨年の決勝で何度も窮地に陥りながらも、それらをはね退け勝ちきった強さがある。このままジリ貧のワケがない。
優木美智が終わってたまるかと、誰もが彼女へ送る視線に、思いを込める。





南四局、
東家・二階堂30,500 南家・黒沢30,900 西家・優木31,300 北家・斉藤27,300

またもや大接戦。
積極的にを仕掛けた優木は、ようやく以下のテンパイ。

 ポン ドラ

とにかく必死な印象だ。なんとしてもここでトップを手に入れたい気持ちが伝わってくる。
上家の黒沢は、優木を警戒しながら慎重に打ちまわし、七対子を作り上げていく。
優木のテンパイの二巡後、黒沢はを引き入れ、テンパイに至る。

を切り、単騎を選択。優木と同テンにするあたり、冴えている。
しかし、は斉藤が1枚切っていて黒沢の和了り目はない。
間もなく、斉藤が優木に放銃。

優木、ようやく初勝利を得る。

しかし、辛そうだ。とにかく手が入らない。
このトップも、確かな物というより、何故か儚げな印象だ。

しかし優木は笑顔で言う。
「私は最後まで諦めないで、頑張るよ。」

四回戦結果
優木 +10.6P 黒沢 +3.9P 二階堂 +1.5P 斉藤 ▲16.0P

四回戦終了時
黒沢 +24.8P 斉藤 +19.7P 二階堂 +12.0P 優木 ▲56.5P







五回戦

一回戦、値千金の役満を和了った斉藤だが、立て続けの原点割れで貯金が溶けつつあった。

そして、斉藤と入れ替わり首位に立ったのは黒沢。
牌勢を味方につけ、大胆に攻め続ける。さらにリードを広げそうな印象だ。
そんな黒沢の後にピタリとつけながら、逆転のチャンスを窺う者が、一人。

南二局、二階堂配牌

 ドラ

ここからを暗刻にし、軽やかにドラをツモり上げる。

 ツモ

迎えたオーラス二本場、点数状況は、
東家・斉藤27,600 南家・黒沢24,200 西家・優木29,300 北家・二階堂48,900 ドラ

静かな序盤から一転、中盤に入って俄に場が動き出す。
優木がを仕掛け、斉藤がを仕掛ける。
そして斉藤、黒沢、優木はノータイムツモ切りを続ける。
テンパイ気配を隠そうともしない三者に、場が張りつめる。
そんな中、気配を感じさせない二階堂も素直に手牌を伸ばし、タンヤオのテンパイを入れていた。
つまり、四人テンパイ。和了をモノに出来るのは誰であろうか。

程なく、二階堂はを引く。





二階堂、動きを止めて考える。しかし、中張牌で固まった手牌は、オリようにもオリられない。手詰まりだ。

二階堂、意を決してをツモ切った。

「ロン!」
手牌を倒したのは優木。

 ポン ポン

7.700の放銃となってしまう。

ちなみにこの時の他の二人のテンパイ形は、以下の通り。

斉藤  ポン

黒沢 

斉藤が5.800、黒沢が5.200の手である。
つまり、二階堂は一番高い手に打ってしまったということになる。
しかし、斉藤か黒沢がアガれば浮きにまわってしまう(二本場なので600点加算される)。
一方の優木は和了っても沈みの二着止まりの上、黒沢がラスに転落する。黒沢とのポイントに差をつけることになるので、結果的にたいへん都合が良い。
手を曲げずに悪くない放銃、ならばこれで良しの心境であったか。

五回戦結果
二階堂 +22.6P 斉藤 ▲4.4P 優木 ▲4.4P 黒沢 ▲13.8P

五回戦終了時
二階堂 +34.6P 斉藤 +15.3P 黒沢 +10.8P 優木 ▲60.9P







六回戦

二階堂亜樹が首位に踊り出た。




第3期プロクイーン・二階堂亜樹。

今決勝の本命。
二階堂は手順の巧みさ、押し引きのバランス、場況判断など、総合力が非常に高い。
それに牌勢が加われば、鬼に金棒。向かう所、敵ナシ状態。
今回の女流桜花を取れば、第3期プロクィーンと合わせて、女流二冠に輝くこととなる。斉藤もまた同じ。





東3局、二階堂は、

 ドラ

難なく仕上がったチャンタ三色ドラの8.000を即座に斉藤から和了り、連勝モードに突入。

黒沢も負けじと和了に向かう。1.300、2.600、5.200と立て続けに加点していく。

そして迎えたオーラス、点数状況は、
東家・黒沢36800 南家・二階堂40900 西家・斉藤13900 北家・優木28400 ドラ

黒沢、自風のを早々に暗刻にするが、残った形が悪い。
9巡目にペンをチーし、その4巡後にテンパイに至る。

 チー ドラ

そこに、斉藤からリーチが入る。
黒沢、リーチ後にツモってきたを暗カンし、前に出る姿勢を崩さない。
しかしを引いて手が止まった。
ドラは、斉藤のリーチ宣言牌は、どうにも切りづらい牌だ。
黒沢、スジで通りそうなを切り、いったん迂回。

その直後、斉藤が持ってきたにロンの声がかかる。

手を開けたのは、二階堂。

 ロン

2.600の和了。
その時、黒沢の胸中にはどんな思いが広がったのだろう。
放銃を回避できて二着を保てたことへの安心か。
二階堂にさらにポイントを広げられたことへの不安か。

六回戦結果
二階堂 +22.5P 黒沢 +10.8P 優木 ▲5.6P 斉藤 ▲ 27.7P

初日終了時
二階堂 +57.1P 黒沢 +21.8P 斉藤 ▲12.4P 優木 ▲66.5P







前半戦終了のゴングが鳴った。

首位は二階堂 +57.1P
二位は黒沢 +21.8P(首位とのポイント差35.3P)
三位は斉藤 ▲12.4P(首位とのポイント差69.5P)
四位は優木 ▲66.5P(首位とのポイント差123.6P)

続きは二日目、六回戦。同じ会場、同じメンバーで行われる。





二階堂はこのリードを保てるのか?
黒沢はまたもやドラ爆弾を炸裂させるのか?
優木は初代女流桜花の意地を見せられるのか?
斉藤は奇跡の役満を再び繰り出すのか?




女流桜花決勝戦後半の部は1月31日公開予定!お楽しみに!






(文責:水越 京子 文中敬称略)

                              

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