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タイトル戦情報

第28期 鳳凰位決定戦

鳳凰位決定戦観戦記 〜二日目〜

(執筆:藤崎 智)


6回戦(起家から、荒・右田・望月・瀬戸熊)

2日目が始まった。初日の私の個人的感想は、右田は持ち味を十分発揮している。時々変則的な打ち筋で周りを唖然とさせる事もあるが、
基本的にはオーソドックスなスタイルで、何といっても彼の最大の持ち味は1日単位で沈まないことである。

瀬戸熊もしっかり打てているように思う。もちろん彼自身は納得していないと思うのだが。また野球の例えで申し訳ないが、
タイミングが少しズレていて、わずかにバットの芯をはずしているので結果にはつながっていないが、バットはしっかりふれている。とそんな感じか。

荒に関しては、15年見続けてきたが今回は振り込みが多すぎる。
荒の本来のスタイルであれば考えづらいことなのだが、彼の対局前のコメントで、今回は挑戦者の立場で戦う。
とコメントしているとおり、いつもより深く踏み込んで戦っているように思う。

私自身考えてみれば、挑戦者として戦う荒の姿は見たことがない。常にプロ連盟のトップに君臨し続け、常に挑戦を受ける立場で戦っていた。
あと3日間、彼の闘牌を見られるのか楽しみである。

望月に関しては、初日は3人のスピードについていけてない感があったが、それは彼自身も想定の範囲内であったろう。
我慢してついていければ、きっとどこかで彼の最大の武器である大爆発があるはずである。
余談ではあるが、後日荒が私に語ってくれた。長い鳳凰戦、望月の大爆発がどこかである。
1回かもしれないし2回かもしれない。その時、いかに我慢して被害を最小限に抑えるかが優勝の鍵となると思っていたということである。
まあ私の勝手な感想ではあるが、逃げのうまい右田、荒に爆発力のある瀬戸熊、望月と観る側にとっては初日1番面白い並びになったのではなかろうか。

南2局(右田27,300・望月32,900・瀬戸熊38,100・荒19,700)
2日目に入って開局から激しい乱打戦模様となった。荒が初日よりさらに手数を増やしてきた。
右田も初日より半歩踏み込んできている。先手を取られてもぎりぎりの勝負でアガリこそないが、テンパイ料をとっている。

望月に関しては少し気になる。周りのスピードに少し対応しているようにみえる。
周りに対応する望月が対戦者として怖いかといえば答えは「否」である。
もっといつも通りどっしりと構えたほうが、対戦者にプレッシャーを与えられると思うのだが。

瀬戸熊に関してはいつも通りのような気がする。しかも、今日の出だしは好調にみえたのだが、やはり簡単には抜け出させてくれそうもない。
12巡目、荒からリーチが入る。9巡目からテンパイしていた望月が、を引いてタンヤオに変わって追いかける。その直後の瀬戸熊、

瀬戸熊の手牌はドラドラのテンパイ。が2枚切れなので打でリーチと行きたいのだが、2軒リーチにはさすがにこのドラ表示牌は切りきれない。
もしリーチが1人だったら、もう1巡早くテンパイしていれば、と思いたくもなる。もちろん彼はプロである以上口には永久に出すことはないのだが。
ここは2人の現物もなく、半強制的にが打ち出されてしまう。

南3局(望月32,900・瀬戸熊29,100・荒29,700・右田27,300)
しかし、ただ振り込んだだけで終わらないのが瀬戸熊らしい。ドラのにくっつけるために少々迂回したが、
このクラスの打ち手ならばほぼ手なりといっていいだろう。10巡目リーチ。

 リーチ ドラ

これを一発目にツモリあげる。


瀬戸熊 直樹

 

南4局(瀬戸熊38,000・荒27,700・右田25,300・望月29,000)
今鳳凰戦のオーラスの荒は手がつけられない。まずは一発目。15巡目リーチ。

 リーチ ドラ

山に1枚残りのこのリーチを、一発目にツモりあげる。
浮きが条件ならヤミでも十分なのだが、これで瀬戸熊のトップまでまくりあげた。

6回戦成績 
荒正義+13.6P  瀬戸熊直樹+8.1P  望月雅継▲7.0P  右田勇一郎▲14.7P

6回戦終了時 
荒正義+34.6P  右田勇一郎+25.8P  瀬戸熊直樹▲5.7P  望月雅継▲54.7P




7回戦(起家から、右田・瀬戸熊・荒・望月)

東2局2本場(瀬戸熊32,900・荒32,700・望月26,700・右田24,700 供託1,000)
荒、瀬戸熊先行で迎えたこの局。親の瀬戸熊5巡目リーチ。

 リーチ ドラ

この時点ですでにテンパイが入っていた望月の6巡目。

 ツモ 

ここは打でツモリ三暗刻のテンパイをとる打ち手が多いと思われるのだが、望月の選択は打。ちなみにも無スジである。
このをノータイムで切れるあたりは望月らしい。しかも、次巡のツモが。今度は打-のテンパイである。ちなみにも無スジである。
ここも打とノータイムで切り飛ばす。親の先制リーチに対して、十分形のテンパイをあっさりはずしていく望月らしい1局だったのだが、
結果的にいえば、望月の捨て牌にあわせるように打牌していた右田に、七対子ドラドラのテンパイを入れてしまう。
これを、絶好のタンキに受けてリーチ。瀬戸熊がつかんで8,000点の放銃となった。

連荘中の親で足止めも兼ねた瀬戸熊のリーチも瀬戸熊らしいし、望月の攻めも望月らしいのだが、結果的には右田に利することになった。
もちろん右田もここまでしっかり打っているのだが、望月に関してはツモリ三暗刻でも-でもアガっていない。
今日1日こらえることができるか、望月には正念場が続きそうである。一方では、これでギアを一段階上げた右田が猛攻をしかける。

東3局(荒32,700・望月26,700・右田36,300・瀬戸熊24,300)
まず、最初にテンパイを入れたのが右田。12巡目、

 チー ドラ

続いて望月。13巡目

 チー ポン

続いて瀬戸熊。14巡目

 ポン ポン 

続いて親の荒。15巡目

 

打点は十分なのだが、待ち的に分の悪い荒が次巡撤退して3人のめくりっことなったのだが、右田のツモアガリで決着。


右田 勇一郎

 

南4局(望月19,600・右田46,800・瀬戸熊18,800・荒34,800)
決定打とはいかないものの、右田が攻め続け迎えたオーラス。
親の望月が9巡目に国士無双の1シャンテンとなり、すでに3枚のヤオチュウ牌が河に切られている。
おそらくテンパイしていてもおかしくない空気が場には充満していたハズである。
この状況での瀬戸熊の14巡目。

 ツモ ドラ

が2枚切れでが3枚切れ、は生牌のため打つ牌はしかない局面である。跳満なら浮きの瀬戸熊の選択はリーチである。
これはかなりの勝負である。もし望月にロンと言われることがあれば、今鳳凰戦赤ランプである。しかも出アガリであれば点数は同じなのである。
決着の時はすぐ訪れる。望月が即つかんで決着。望月の状態の悪さと、瀬戸熊の空回りを感じてしまう1局だった気がする。

7回戦成績 
右田勇一郎+24.8P  荒正義+8.8P  瀬戸熊直樹▲7.2P  望月雅継▲26.4P

7回戦終了時 
右田勇一郎+50.6P  荒正義+43.4P  瀬戸熊直樹▲12.9P  望月雅継▲81.1P



8回戦(起家から、右田・望月・荒・瀬戸熊)

東1局1本場(右田31,500・望月28,500・荒28,500・瀬戸熊31,500)
この半荘は荒の独壇場となった。強さと巧さを存分にみせてくれた。まず衝撃的なのがツモ番あと1回のこのリーチ。

 ドラ

荒以外、誰もテンパイしていないこの局面でのリーチのみのリーチは、この競技ルールではみたことがない。
気持ちとか感覚だけで打ったリーチであろう。これを、その1回のツモでツモるのだから驚きである。

東2局1本場(望月31,800・荒30,800・瀬戸熊27,000・右田30,400)
今度はこの間合いの計り方。

親の望月のホンイツ仕掛けに対して、荒のテンパイ打牌がである。河をよくみていただきたい。この場況でが1枚切れでがションパイ。
おそらく右田にを、瀬戸熊にを固められている可能性が高く、もしダブ東を望月にポンされた時はリーチはぶつけられない。
このが鳴かれず、さらに瀬戸熊か右田がを合わせてくるようなら、望月のダブ東暗刻の可能性も消えるので、そこで初めてリーチなのだろう。
もう少し展開をみてみたかったが、あっさりと決着してしまった。

東3局(荒33,100・瀬戸熊27,000・右田30,400・望月29,500)

 ドラ

荒はさらにこれをリーチでツモリ4,000オール。ここか6本場まで積み上げる。

東4局(瀬戸熊19,600・右田31,900・望月18,200・荒50,300)
極めつけはこれ。5巡目の荒。

 ドラ

ここから6巡目に親の瀬戸熊から1枚目のが切られるがこれをスルー。7巡目に右田から1枚目のが出てこれをポン。
この時南家の右田は、マンズのメンホン七対子の1シャンテンになっており、を1枚かかえていた。
右田も待ち候補としてもう少し持っておきたいではあるが、荒に重ねられてから打つのでは最悪なので、さっき1枚目が通ったばかりのをリリース。
これが荒の術中にはまることとなった。
もし荒が1枚目のから鳴いていれば、右田のは完全に押さえられただろう。
結果は当然こうなる。

 ポン ポン ツモ 


荒 正義

 

8回戦成績 
荒正義+44.0P  瀬戸熊直樹▲5.6P  右田勇一郎▲13.6P  望月雅継▲24.8P

8回戦終了時 
荒正義+87.4P  右田勇一郎+37.0P  瀬戸熊直樹▲18.5P  望月雅継▲105.9P



9回戦(起家から、望月・右田・瀬戸熊・荒)

東1局(望月30,000・右田30,000・瀬戸熊30,000・荒30,000)
3連覇を狙う瀬戸熊も、早くも8回戦にしてトータルトップの荒に、100ポイント以上の差をつけられ黄色信号がともった。
とにかく今鳳凰戦は、アガリがつながらない。何とか細い糸であってもつなげていこうという意図はよくわかるのだがそれがうまくいってない。
この半荘もそんな半荘だった。

打点も十分の5巡目リーチである。この時点で荒がピンフの好形1シャンテンで、親の望月に関しては勝負手の1シャンテンである。
観戦していた私の感想は、この時点で-があと3枚しか山になく、荒に捌かれるかな?もしくは、絶不調の望月にやられる可能性まであるな。
と思ってみていたのだが、このあと望月が1発目にをつかまり、2巡目に荒がをつかまった。
山に3枚しかない当たり牌がすぐに2枚あり、しかもつかんだ2人ともテンパイと同時に押し出される形になっている。
この半荘、瀬戸熊のゲームになるかもしれない。そんな予感がした。
この局は、荒が先にピンフのテンパイを入れ打ち込みとなった。

この半荘は、トータルトップにたった荒のこの7,700の放銃から始まったのを受けて、荒を沈ませたい3人の思惑が一致したかのように小場の展開となる。
実際は、まだまだ折り返し地点もきていないために、荒のラスを3人が意識したわけではないのだが、結果的にそうなってしまった感じを受けた。
しかし瀬戸熊は、小場になったにもかかわらず、この7,700のアドバンテージを活かすことができずに沈んでしまう。

9回戦成績 
右田勇一郎+15.5P  望月雅継+7.8P  瀬戸熊直樹▲4.7P  荒正義▲18.6P

9回戦終了時 
荒正義+68.8P  右田勇一郎+52.5P  瀬戸熊直樹▲23.2P  望月雅継▲98.1P



10回戦(起家から、荒・右田・瀬戸熊・望月)

東1局(荒30,000・右田30,000・瀬戸熊30,000・望月30,000)
2日目最後の半荘である。3日目まで1週間、間隔が空くので不調の瀬戸熊と望月はなんとか我慢して3日目につなげたいだろう。
その瀬戸熊に、いきなりのダブリーのチャンスが訪れる。

 ドラ

しかも、は誰の手にも無く山に4枚である。このダブリーに真っ直ぐ向かったのが親番の荒。
荒はを2枚つかむのだが手順で雀頭となる幸運。8巡目に追いかけリーチを放つ。

 リーチ

これを1発目にでツモリあげて2,600オール。こうなれば今日のうちに稼ぐだけ稼いでおきたくなる。

東1局1本場(荒38,800・右田27,400・瀬戸熊26,400・望月27,400)
テンパイ1番のりは7巡目の親の荒。

 ドラ

現状役無しだが、ドラが暗刻のテンパイである。この時の瀬戸熊の手牌はこの1シャンテン。

 

8巡目に3枚目のが上家の右田より打ち出される。これが1枚目や2枚目ならば、なかなかチーの声は出ないと思う。
3枚目であっても、好調を感じていればおそらく鳴かなかったであろう。これを瀬戸熊は冷静に鳴いて、1,000点で荒のビッグゲームになる可能性を捌いた。
最初の荒は瀬戸熊のダブリーの待ちは知らない。
今の瀬戸熊は、荒の手を知らないので当人同士は気付いていないが、新旧最強同士の意地の張り合いをみた気がした。

東2局1本場(右田34,200・瀬戸熊27,700・望月21,600・荒36,500)
前局も親の右田に5.800を打ち込み、今日1日全く出番のなかった望月。10回戦目にして初めてといっていいラッキーなアガリを拾う。

 チー ポン ドラ

これを早い順目にタンピンイーペーコーの1シャンテンの荒からアガった。

南3局2本場(瀬戸熊36,500・望月26,000・荒22,800・右田34,700)
何とかくらいついていきたい望月に、ようやく訪れたチャンス。7巡目。

 ポン ツモ ドラ

ダブ南暗刻の、ホンイツのくっつき1シャンテンから入り目がである。しかも、は直前に荒に処理されており、このままでのアガリは苦しそう。
9巡目、この半荘ラス目でもう親番のない荒の手牌。

 ツモ 

望月をケアして、安全牌のを先に切りを押さえる。さすがに冷静である。このを鳴かせてもらえればトイトイも付いて待ちも少しマシになるのだが。
ところが望月にとってこれが幸いすることになる。10巡目に一気に局面が動く。まず望月がを自力で持ってきて打
同じく10巡目に荒が絶好のを引き込み打でリーチ。お互い一歩も引けない勝負となったが、軍配は望月。

 ポン ツモ ドラ

この4,000・8,000で今鳳凰戦初トップをグッと引き寄せた。


望月 雅晴

 

南4局(望月43,600・荒17,600・右田30,500・瀬戸熊28,300)
2,000・4,000ツモでもラス抜けできない荒だが、こうなれば1週間後にすこしでも気持ちよく入るために、トータル2着の右田を沈めておきたいところ。
6巡目にこのテンパイが入る。

 ドラ

右田の捨て牌にがあり、当然のヤミテンなのだが、次巡、を引き打でタンヤオまでついたところですぐ右田から討ち取った。
荒がオーラスでみせた今鳳凰戦2度目のヒットである。右田には悪いが、この辺りは役者が1枚上といったところか。

10回戦成績 
望月雅継+25.6P  瀬戸熊直樹▲2.7P  右田勇一郎▲7.7P  荒正義▲15.2P

10回戦終了時 
荒正義+53.6P  右田勇一郎+44.8P  瀬戸熊直樹▲25.9P  望月雅継▲72.5P


望月が初めてトップをとり、後半戦に望みをつないだ。右田は、2日目もプラスでまとめ好位につけている。
だが、私が2日目の成績をみて最も感じたことは、瀬戸熊がほとんど沈んでいないということである。
今日1日をみていて、暴君・瀬戸熊が全く目立たずに苦しみぬいているようにみえたのだが、結果は12.1ポイントのマイナスだけである。
負けてなお強しの印象である。 


⇒三日目観戦記

 

 

 

 


(執筆:藤崎 文中敬称略)

                              

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