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タイトル戦情報

第26期 鳳凰位決定戦

鳳凰位決定戦観戦記 〜初日〜

(執筆:滝沢 和典)


__はじめに__

タイトル戦決勝の観戦者数は年々増えているが、やはり一般のファンの方よりも関係者の方が観戦人数は多い。
特に若手プロの観戦は増えている。それ自体はとてもよいことなのだが、観戦の仕方で気になった点がある。
マナー的なこと(表情を変えたり、対局中に余計なリアクションとらないなど)ではなく、自身の雀力アップのためにはどう観戦したらよいのかということだ。

一ファンとして観戦するのならどんな見方をしても構わないが、少しでも向上心を持って観戦するならば、打ち手のうち誰か一人の視点で見るべきである。
最近では、日本プロ麻雀連盟のタイトル戦はすべてがPCによって採譜が行われており、採譜者の後ろに立つと4人全員の手牌進行が見える。
リーチや仕掛けの度に目の前のPCをかがんで覗き込む。若手プロのそんな姿を何度も見かけたが、果たしてそれは正しい観戦の仕方であろうか?
もちろんそれがまったく間違っているわけではないのだが、やはり相手の最終形を知れば思考が停止し、
頭が怠けてしまい相手の手牌や残り枚数を予測する力が育たない。

1人の目線で相手3人の打牌についてどう考え、推理し、打牌を選択していくか。捨て牌や仕草から自分なりに予測してはじめて相手の手牌を確認する。
それが正しい見方ではないだろうか?

観戦記を読むときも同じ。最近の観戦記は文中に牌譜が貼り付けられているところがあるが、従来の全体牌譜に比べ、見やすく便利な反面、
一巡一巡を追うことができないという難点もあるので、観戦記はどうしてもダイジェスト的になってしまう。
深く麻雀を考えてみようという方には観戦記と合わせて「牌譜データサービス」への登録をオススメする。



___初日____

2月26日正午、有楽町にて鳳凰位決定戦が開催された。



10リーグからなるプロリーグ(鳳凰戦)の頂点を決める、3日間、半荘18回戦の長い戦いである。
今回決定戦に進出し、前年度鳳凰位・前原雄大と戦うのは、柴田弘幸、瀬戸熊直樹、板川和俊の3名。



柴田 弘幸


柴田弘幸
34才、A型、神奈川県出身。
「またこの舞台に立てた以上は勝ちたいです、がむしゃらに行きます!」
戦績:第25期鳳凰戦3位



瀬戸熊 直樹


瀬戸熊直樹
39才、O型、東京都出身
「4年ぶりの決定戦という事で、今は喜びと嬉しい気持ちで一杯です。『ストップ前原雄大』は、プロ連盟員、皆の目標だと思います。
それほど強い王者に挑戦出来ることに、一麻雀打ちとして、武者震いしています。ここ13年の集大成として、悔いのない麻雀を打ちたいです。」
戦績:第13期チャンピオンズリーグ、他



板川 和俊


板川和俊
43才、O型、大阪府出身
「『魅せて勝つ』を実践できるよう平常心で楽しみたいと思います。」
戦績:第25期十段戦準優勝、第1期、8期太閤位



前原 雄大


前原雄大
53才、A型、東京都出身
「戦うことに意味はなく、闘うことに意味と私自身の存在がある。4人で地平線の彼方までも、真っ白な快感と快楽の時を味わえる。
残された時間があまりにも少ない私にとって、これ以上の至福の時は打ち手としてないだろう。」
戦績:第12・25期鳳凰位、十段位五期、他

1回戦(起家から、板川・柴田・瀬戸熊・前原)

長い戦いの始まりである。
まずは開局。8巡目に、親の板川が自然な手順でリーチ。

 ドラ

北家・前原が、受けの手順で、を引き入れ13巡目にリーチ。

 リーチ

テンパイが入る同巡にが3枚打たれ、残り巡目も少ない。
大した打点力もなく相手は親。リーチをかけて勝負するほどの手ではないか?
前原がここでリーチをかけるのは損得勘定ではなく、体ごと麻雀にぶつかっていくという意志の表れであろう。
流局後、開かれた前原の手牌を見た三者は、その意志を感じ取ったであろうか。

続く一本場。10巡目、板川の打ったに、柴田、前原の2人からロンの声。
上家である柴田のアガリとなった。

 チー ポン ロン ドラ

8巡目、柴田のテンパイ打牌であるドラを、この形からポンした瀬戸熊。

  

アガれると思って仕掛けたわけではなく、とにかく他家に主導権を取らせないように、場面に乗り遅れないように、というのが瀬戸熊の考えであろう。
開局の前原のリーチがそうさせたのか?それとも自分の意志での仕掛けなのか?

東4局、前原の最初の親番である。
瀬戸熊は鳳凰戦終了後、前原の親番だけは常に警戒していたと語る。
足をためて親で一気に爆発するというのが、前原の有名な勝ちパターンであるからだ。
4巡目、前原がをポンして打

 ポン  ドラ

3者の捨て牌は比較的メンツ手よりで特に偏ってはいない。
すぐにをポンして打
10巡目にをポンしてこの形でテンパイ。

 ポン ポン ポン

捨て牌が、

  ※7、10巡目はツモ切り

この局 アガったのは瀬戸熊。

 ロン

トイトイ風の仕掛けに対し、場に顔を見せていない牌をぶつけるのはそれなりに覚悟がいることだ。
前原に3フーロ目をさせた瀬戸熊のアガリに対する嗅覚であり、気合の表れであるとも感じた。

オーラス。ここまでで主導権を握っている感があるのは明らかに前原である。
計算してのことなのか、普段の前原より麻雀が軽く感じるのは自分だけではないだろう。
決定打がでないままトップ目に立った前原の親。

前原38,000、板川30,200、柴田24,900、瀬戸熊26,900

ほぼ手なりでの1,500で連荘、とうとう本手のリーチが入る。

柴田は自分の目から4枚見えているで待ちに色気を感じてしまったか、吸い込まれるように11,600点の放銃となってしまった。

1回戦成績

前原+33,4P  板川▲2,3P  瀬戸熊▲8,7P  柴田▲22,4P



2回戦(起家から、板川・柴田・瀬戸熊・前原)

東1局、初戦ラススタートの柴田が、瀬戸熊から5,200をアガって好発進。

 ロン ドラ

東2局、瀬戸熊が7巡目のを、ドラ入りカンチャンでチーして打。すぐに出たをポンして打

 ポン チー ドラ

その後、をポンした前原がで放銃。

カンを仕掛けた瀬戸熊は、打のあとをポンして打、三色かダブルバックが濃厚な仕掛けである。
教科書通りならカンが本線で、前原の1シャンテンの手牌で安全牌を残してまで打つではない。らしくない放銃だ。

その直後、瀬戸熊は親番で甘い放銃を戒めるかのような9巡目ツモ。

 リーチ ツモ ドラ

次局も前原から3,900、さらに柴田から5,800とアガり、持ち点が一気に5万点を超えた瀬戸熊。
その後も順調に局を進めトップ。前原の1人沈みで2回戦終了。

鳳凰戦終了後、打ち上げの席で「この2回戦をトップでこの半荘を終われば、今回の鳳凰位も自分だと思った」と語った前原。
前原が2回戦を勝ち急いだ感があったのはそのせいだったのだろうか。

2回戦成績

瀬戸熊+28,1P  板川+7,2P  柴田+1,9P  前原▲37,2P

2回戦終了時

瀬戸熊+19,4P  板川+4,9P  前原▲3,8P  柴田▲20,5P



3回戦(起家から、板川・瀬戸熊・柴田・前原)

好調は柴田。開局に親の板川から、

 ポン 加カン  ロン ドラ

これをアガる。
オーラス。親番・前原の5巡目。

 ツモ ドラ

さて何を打つのが良いだろうか?
プロ連盟Aルールには一発裏ドラがない。その分、ドラと手役が重要となるのだが、は下の三色の肝となる牌、はドラ表示牌。
ギリギリ3万点を上回っている親番ということもあり、1シャンテンもキープしたい。前原が選択したのは打

結果、先行リーチの板川からで12,000の出アガリとなった。

 アンカン ロン

3回戦は、前原のトップで終了。
柴田に今回の鳳凰戦の敗因を聞いたところ「フォームが小さすぎたところかな?」と語っていたが、
フォームが小さい=手堅い、ということでもあり、それが柴田の良さでもあるのではないだろうかと思う。
この半荘、柴田は2着で終了したが、安定感を感じさせる半荘であった。

攻めがきつければ大きく失点する可能性も高まる、柴田のように手堅い麻雀ならリードを守りきることは容易だが、その分大量得点を叩き出すパンチ力に欠ける。
どのスタイルでも、一長一短あるのが麻雀の面白いところであり難しいところなのである。

3回戦成績

前原+22,9P  柴田+14,2P  板川▲16,5P  瀬戸熊▲20,6P

3回戦終了時

前原+19,1P  瀬戸熊▲1,2P  柴田▲6,3P  板川▲11,6P 



4回戦(起家から、柴田・板川・前原・瀬戸熊)

まずは、板川の2,000、3,900からスタート。

 ポン ポン ツモ ドラ

5巡目にドラのを打った、西家・前原の手牌は、

こうであった。
東3局、北家・板川の5巡目。

 ツモ ドラ

ここから打。として、リーチをかけた形が、

 リーチ

板川の第一打にはが置いてあり、瀬戸熊の8,000放銃。

3日間、18回戦を通して2ハン以上の手役を意識した打牌が最も多いのは板川であったであろう。
この半荘は板川が待望のトップ。

4回戦成績

板川+18,0P   前原+10,4P  柴田▲7,0P  瀬戸熊▲21,4P

4回戦終了時

前原+29,5P  板川+6,4P  柴田▲13,3P  瀬戸熊▲22,6P



5回戦(起家から、瀬戸熊・板川・前原・柴田)

東2局1本場。

板川の先行リーチを捌きにかけた前原の仕掛け。
面白いのは板川の3巡目、強い3メンチャンのピンズを固定するのが普通の手順であるが打とした。
第二打のを利用して、マンズを安くみせるということであろうか?
東は期待せず、-なら出アガるための工夫を、ピンズ3メンチャンなら引きアガリにいく。技ありの一打である。
一方、打った柴田も、ドラトイツの1シャンテン。この放銃は仕方ないか・・・

東4局4本場、10巡目、柴田がダブをポンして、あっさり3,900オールを引きアガる。

 ポン ツモ ドラ

鳳凰位・瀬戸熊直樹は前原の親番と同じく、柴田のホンイツ、板川のリーチにも警戒していたそうだ。
各選手の得意とする勝ちパターンを知っているのは、運営に携わって観戦の機会が多いからこそ。
決勝戦など、同じメンバーで長く対戦する場合、相手を知るということも大切なことかもしれない。

5回戦は、今までただ一人トップがなかった柴田のトップで終了。

5回戦成績

柴田+33,9P 板川▲2,0P 瀬戸熊▲10,5P 前原▲21,4P

5回戦終了時

柴田+20,6P 前原+8,1P 板川▲4,4P 瀬戸熊▲33,1P



6回戦(起家から、柴田・瀬戸熊・板川・前原)

初日の最終戦は、起家・柴田(+20,6)・瀬戸熊(▲33,1)・板川(+4,4)・前原(+8,1)の並びでスタート。
なんとか踏ん張っておきたい瀬戸熊だが、南2局の親番を迎えてラス目。
たった5,100点マイナスのラス目ではあるが、トータルポイントが、1人マイナスの瀬戸熊にはこの5,100点が重くのしかかっているはずだ。

やっとの思いでテンパイを入れた親番・瀬戸熊の1本場。
ほぼ手なりで9巡目にチャンス手をテンパイ。

 ツモ ドラ

当然、即リーチをかけたが、16巡目に前原が単騎の七対子を出アガる。
リーチ後の捨て牌に、自然な形で導かれた七対子テンパイ。
初日、瀬戸熊のツキのなさを物語るような一局だ。

オーラス、親の前原が1,500をアガり瀬戸熊の1人沈み状態。

前原31,000・柴田32,700・瀬戸熊22,900・板川33,400

ホンイツ一直線で仕掛けた瀬戸熊は、14巡目にテンパイ。

 ポン ポン ツモ ドラ

は既になく、は場に2枚。瀬戸熊は単騎を選択。

その前に、同じ形のままと連続で喰い流されているのがこちらからは見えている。(瀬戸熊には見えていない)
喰い流す仕掛けは前原。

ここから10巡目の板川のをチー。

プロ連盟Aルールは、配給原点3万点を割らなければマイナスしないルールなので、当然といえば当然の仕掛け。
しかし、ワンテンポ遅れれば前原の1人沈みで終局していた。
さらに瀬戸熊はでのツモアガリも逃し、ツモ番がないところでに待ち変え。
流局で終わったかと思ったその瞬間、親番の前原からハイテイでがツモ切られ瀬戸熊が8,000のアガリ。
瀬戸熊は間一髪浮きにまわり、逆に前原の1人沈みで半荘終了となった。

6回戦終了

板川+11,4P 柴田+5,7P 瀬戸熊+2,2P 前原▲19,3P

6回戦終了時

柴田+26,3P 板川+15,8P 前原▲11,2P 瀬戸熊▲30,9P




⇒二日目観戦記

 

 


(執筆:滝沢 和典 文中敬称略)

                              

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