日本プロ麻雀連盟
第二回天空麻雀
日本プロ麻雀連盟HOME 日本プロ麻雀連盟のご案内 牌譜データサービス ロン2のご案内 タイトル戦のご案内 インフォメーション プロ雀士情報 雀力アップ
ホームタイトル戦情報鳳凰位戦 > 第24期 鳳凰位決定戦

タイトル戦情報

第24期 鳳凰位決定戦

鳳凰位決定戦観戦記 〜初日〜

(文責・紺野 真太郎)

「やっぱり、実績からいっても古川さんだろうな」
ここはとある酒場の片隅。
対局を終えた若者たちが、鳳凰位戦の予想という絶好のツマミを前に語り合っている。
「いやいや、最近の仁平さんは押し引きに磨きがかかって相当強いよ」
「望月さんだって負けられないさ。連覇は十分あるよ」

だが、なかなか後一人の名前が出てこない。
今まで13度の決勝進出で1度も勝ったことがないのだから仕方がないのか・・・
「でも・・・」
一人が口を開く。
「勝って欲しいのはあの人なんだけどな・・・」
皆はただ黙ってうなずくだけであった・・・。


 

2月22日午前11時30分、開始30分前に私が会場に着くとすでに二人の選手が対局の開始を待っていた。
一人は現鳳凰位・望月雅継、もう一人は仁平宣明であった。




望月雅継 現鳳凰位 
1976.9.13生まれ おとめ座 A型 
静岡県静岡市出身
仁平宣明 予選2位 
1972.9.14生まれ おとめ座 A型 
福岡県福岡市出身



こうしてプロフィールを並べてみると二人とも、おとめ座A型であることがわかる。
ちなみに私もおとめ座A型。勝手に占えば几帳面でロマンチスト。
だが芯は意外としっかりしており強情な1面も・・・となる。
これが麻雀になるとどう変わるのかも楽しみである。

二人は周りと談笑しているが、決して直接は言葉を交わさない。戦いはもう始まっているのだ。
そうこうしているともう開始10分前だ。ベテラン二人はどうしたのだろうか。
武蔵を気取ってじらし戦法か、それともまさか会場を間違えているのでは!?
「おはようございます」
会場の空気が明るくなった。朝武雅晴が姿を現した




朝武雅晴 予選1位 
1958.8.28生まれ おとめ座 O型 
千葉県柏市出身



なんと、三人目のおとめ座だ。しかし、前二人との違いはO型ということ。
ということはおおざっぱなロマンチストなのだろうか。それはそれでわかる気がする。

すでに開始2分前である。最後の一人がまだ来ない。大丈夫か?
「おはようございます」
古川孝次だ。まわりの心配をよそにさして慌てる風もなく席に着いたのは経験がなせる業なのだろう



古川孝次 予選3位 
1949.4.12生まれ 牡羊座 O型 
愛知県名古屋市出身



牡羊座の気質を調べると、物事に対して一人きりでも推し進めていける積極性を持ち、集中力と忍耐力を兼ね備えている、と出ている。
そういえばサーフィンって一人でやるものだし、集中力や忍耐力が必要そうだよな。
まあ、古川のサーフィンは卓上だけど・・

選手が揃い、正午ちょうどの定刻どうりに3日間18回戦という長い戦いの幕が上がった。



1回戦(起家から朝武、仁平、古川、望月)

立ち上がりは静かなもので、特に誰に手が入るわけでもなく淡々と進んでいたが、東2局1本場、古川に手が入る。

 ドラ

私ならリーチを打つが、古川はダマを選択。
朝武がソーズの気配だったことも当然あるだろうが、場の流れを乗りこなすサーフィン打法もまだどう転ぶか判らないうちは様子見といったところか。
朝武が10巡目にポンテンを入れるが、13巡目に高めのを古川がツモり決着。
これは古川の流れになり存分に暴れるのかと思ったが、そうでもなく、安定感抜群の今日の古川はかえってらしくなく見えた。

オーラスを迎えて古川がトップ目で40200、続く仁平が38900、以下望月24600、朝武16300。11巡目に仁平がテンパイを果たす。

 ドラ

本場が2本付いている為、アガればトップ。しかし13巡目に朝武がリーチ。仁平にやってきたのは。朝武の手牌は、

見事な当たり牌である。
さすがにオリかと見ていたら、意外にもあっさりツモ切った。
アガればトップという状況、満貫打ってもまだ浮いているという状況、朝武のデキが今ひとつに見える状況。
これらが絡み合い打たせた牌なのだろうが、少しもったいなく感じた。
まだ初戦であるという状況を重要視して欲しかった気がするし、そうすることが仁平らしさだと思えた。

1回戦終了時
古川 +18.2P 仁平 +4.3P 朝武 ▲9.1P 望月 ▲13.9P







2回戦(起家から望月、古川、仁平、朝武)

この回は最高打点が仁平の1.300、2.600と地味な展開に終始した。
流局が多く、仕掛けもあまりなかった。
まだまだ牽制状態なのか、各自が武器を隠したまま先に進むのであった。

2回戦結果
仁平 +13.5P 望月 +9.3P 古川 ▲8.3P 朝武 ▲14.5P


2回戦終了時
仁平 +17.8P 古川 +9.9P 望月 ▲4.1P 朝武 ▲23.6P







3回戦(起家から古川、朝武、望月、仁平)

東1局、親の古川がメンホンチートイを作りあげる。

 ドラ

はドラ表示牌と場に1枚ずつ。この地獄待ちでリーチを打った。
決まれば序盤としても大きな得点だが、朝武がピンフツモの400、700で蹴ってしまった。
しかし、地味だった2回戦の展開からしてみれば、この古川の手牌は荒れる前兆か。

東2局、前局の捨て牌からして異様だった古川のリーチをかわした朝武が親。
気分が悪かろうはずもなく、丁寧にまとめて11巡目にリーチ。そしてあっさりツモ。

 ツモ ドラ

4.000オールだが、点数以上にアガれたことが大きかったと思う。
ここまで、今ひとつ調子が上がってこなかった朝武にとって、空振りしたときにいつ弱気の虫が湧いてくるとは限らない。
朝武が戦っているのは相手3人だけではなく、自分自身との戦いでもあるからである。

ここまでは高い手と高い手がぶつかることはなく進んできたが、朝武のアガリに呼応したかのように場が動き出し、次局の東2局1本場、古川と仁平がぶつかった。
かなりの好配牌を得たのは北家・古川。

 ドラ

ここまでいいと罠じゃないかと疑いたくなるのは私の悪いクセだろうか。
まあ、普通に進めれば貰ったも同然であろう。一方の西家仁平の配牌もさほど悪くはない。

古川はツモもよく、7巡目には早くもテンパイ。

ここは勢いにまかせリーチにいくかと思ったが、東1局の勝負手リーチをかわされたこともあってかダマに。
仁平の方は時間がかかったものの、予想以上に手が育ち14巡目にテンパイ。

仁平も巡目が深い分ダマを選択。
朝武と望月はすでに古川を見てオリ気味に進めており、1対1の静かな勝負だ。
それでも今日の仁平は競り合いに勝てない、16巡目に高めのを掴みジエンド。
それにしても、今日の古川は好調なのだがおとなしい。
好調なのだからそれでもいいのかもしれないが、十八番のサーフィン打法を生で見てみたいのはギャラリーの我儘だろうか。

そんな古川を尻目に他の3人の個性がぶつかった1局が東3局で生まれた。
親の望月が9巡目にテンパイ1番乗り。

 ドラ

普通ならリーチで何の問題もないだろうが、ここでリーチをするのは望月ではない。
「・・・ハネ満に基準を置いているそうです」
ここはある静岡支部の選手の車中。偶然フリー雀荘で同卓し、帰りは駅まで送ってくれるというので好意に甘えさせてもらった。初めて話をしたので、話題は自然に望月の事に・・
「へー、このルール普通は満貫に置くものだと思うんだけど、それが強さの秘密かな。いい事聞いたよ。」
「言っちゃまずかったですかね」
「そんな事ないよ。もう彼はそういうことを表に出していかないといけない立場なんだから・・・」
私はリーグ戦で最後に対戦した時に望月の変化を体感していたので、謎が少し解けた気がした。
そんな望月なんだから、ここではリーチをしない。リーチをするのはを引いたときである。
ここまで苦しい仁平も次巡ドラ単騎のテンパイを入れる。

 ツモ 打

朝武も負けていない。こちらもその次巡テンパイ。仁平と同じドラ単騎チートイだ。

 ツモ 打

誰もが当たり牌を掴まぬまま14巡目へ、ここで望月は待望のを引き入れた。
「リーチ」高めツモなら文句なしのハネ満である。

すると、調子の良くない仁平にはしっかりと悪魔の誘いがやってくる。だ。

 ツモ 打

持ち点から6.400はのどから手が出るくらい欲しいのだが、同じ過ちを犯さずに手をかけた。
我慢。これからいくどとなく登場してくるキーワードだが、それが仁平の持ち味である。
朝武にもまったく同じ悪魔の誘いがやってくるのだが、朝武はこんなもんいらんとばかりにツモ切った。

 ツモ 打

朝武の持ち点は44.500。まったくもって勝負する必要はないのだが、ここで行って11.600を放銃したことによって朝武にとってもっと大切なものを失わないで済んだような気がした。

手を作り仕上げてアガリ切った望月、我慢を利かせてダメージを回避した仁平。そして、ひるむことなく打ち込んだ朝武・・・こんな面白い1局を間近で見られるのは観戦記者の特権だろう。

荒れたというより打撃戦となったこの半荘はまだこれでは終わらない。この後も立て続けの満貫ラッシュとなった。
まずは東3局2本場、朝武が、

 リーチツモ ドラ

次局は古川が、

 リーチツモ ドラ

南1局2本場、朝武が、

 リーチツモ ドラ

ベテラン達の怒涛の攻めだ。
望月だって門前打撃勝負なら負けられない。

南2局1本場、カンのテンパイとらずから三色に仕上げてリーチを打つ。

 ドラ

が、リーチを打った瞬間、山に7枚あったこの-をツモることができない。
考えてみれば不調の中ものにしてきた手の大半が出アガリであった。
望月がそうかは判らないが、手役派というものはツモアガリに比重を置いていることが多い。勝負どこでこれが引けないとなると相当分が悪い。

この叩き合いを締めたのは、東2局の放銃のあと我慢を重ねていた仁平であった。
南3局2本場、朝武が1巡目から仕掛け攻撃の手を緩めない中、丁寧にまとめあげてリーチ。

 ドラ

仁平にしてもこれが空振ってしまったらせっかくの我慢が無駄に終わってしまうところであったが、ここは高目のをツモリあげ、6400まで減った点棒を20000まで戻してこの回を終えた。
ラスには変わりなかったが、大分気も違うであろう。

3回戦結果
朝武 +20.6P 古川 ▲7.3P 望月 ▲4.1P 仁平 ▲18.0P

3回戦終了時
古川 +17.2P 仁平 ▲0.2P 朝武 ▲3.0P 望月 ▲14.0P







4回戦(起家から古川、朝武、望月、仁平)

さっきの半荘はなんだったのか、4回戦に入るとまた地味な展開に戻ってしまった。
この回目についたのは望月の動きだった。東1局に、

 ドラ

このリーチを親の古川に阻止されると、次第に足を使いだした。
例えば東2局3本場、

 ドラ

この配牌から最初のツモでを重ねると、そのを即仕掛けた(南家)。も仕掛け、4巡目にはもう決着。

 ポン ポン ロン

また東3局1本場の親番では、

 ドラ

8巡目にこの手牌からをチーと、あきらかに戦い方を変えてきた。
望月の本来のスタイルならば、今日1日ぐらい捨てても全然届くと思うのだが、ここで動きだしたのは不調のまま手をこまねいていたくなかったからなのか。
しかし、そうやって稼いだ点棒も好調ベテラン勢に削り取られてしまう。終わってみればまた、朝武と古川の二人浮きであった。

4回戦結果
朝武 +14.1P 古川 +8.1P 望月 ▲4.9P 仁平 ▲17.3P

4回戦終了時
古川 +25.3P 朝武 +11.1P 仁平 ▲17.5P 望月 ▲18.9P







5回戦(起家から古川、朝武、仁平、望月)

5回戦に入ると、いよいよ古川が動き出してきた。
この回の仕掛けとリーチのいわゆる動いた局の合計が全12局中7局。
同じ12局であった1回戦が2局しかなかったことを考えれば、大幅な増加である。
いよいよサーフィンモード突入か。
ただ勘違いしないで欲しいのは、動いたからといって闇雲にただ行くだけではないということ。
その証拠に、これだけ動いたこの半荘も放銃は0であるし、仕掛けておいてさっと引いてノーテンなんてこともざらである。
それにしても、サーフィン打法とはよくできたネーミングである。寄せては返す波のような流れを乗りこなすのだから・・・

この回の仁平は大分手も回復して攻めに回ることも多くなってきた。
なかなかアガらせてはもらえなかったが、南3局の親番でチャンスがきた。配牌が、

 ドラ

3巡目に一度カンのテンパイが入るが取らず、次巡のカンも取らずでじっと仕上がるのを待っていた。
すると6巡目、9巡目を引き入れ待望の勝負ができるテンパイ形を組んだ。


直後の望月、この手牌で捕まってしまった。

 ツモ 打

トイツ手とメンツ手の間のようなこの手牌、チートイに決めたタイミングが仁平の手と合ってしまった。
これが決め手となり仁平トップ。ほぼ原点に戻した。

5回戦結果
仁平 +15.5P 朝武 +10.9P 古川 ▲4.2P 望月 ▲22.2P

5回戦終了時
朝武 +22.0P 古川 +21.1P 仁平 ▲2.0P 望月 ▲41.1P







6回戦(起家から望月、朝武、仁平、古川)

1日の締めくくりとなるこの回、寝床に帰ってあったかい布団で気持ちよく寝る為には皆が良い形で終わりたいであろう。
しかし、そんな者達の前に朝武が立ちはだかる。
東3局朝武が6巡目に先制リーチ。

 ドラ

なんと出来イッツーのピンフをリーチしてきた。
「だって望月君が国士やってるんだもーん。掴めば出るでしょ♪」
対局後の朝武の弁だが、望月は国士でもなかったし、掴んでも打たなかった気がする。
まあ、朝武自身も本当はそんな理由でリーチしたのではないだろう。一種の照れ隠しであろう。
その望月だがこんな手をしていた。

国士ではなく純チャン三色であった。
ここは望月も徹底抗戦。リーチに対してとツモ切り。
二人の戦いであったはずだが、ここへ親の仁平も参戦してきた。9巡目の朝武のをポンしてテンパイ。

 ポン

結果的に、この仕掛けは敗着となってしまう。
を3枚見せられた望月はを引くと打
そして次巡、盲牌した牌を伏せたまま今日1番の気合の乗った声で「リーチ」とを河に横向けた。
こんな状況を受けた朝武だが、リーチ棒が出たことを確認すると、眉ひとつ動かさずに牌山に手を伸ばす。
そして静かに引き寄せた牌はであった。

仁平の動きがなければは古川に、は望月に入っていた。
古川はオリ気味であったし、望月もは自分で1、2巡目に連打している牌でもあり「さすがに・・」とオリたのではないだろうか。
仁平のカンは手変わりまで考えたとしても強い待ちとは言えず、このらしくない仕掛けは残念であった。

こうなると、締めも朝武である。オーラスの2本場、親の古川のリーチを受けてこの手牌。

 ポン ツモ ドラ

ちなみに、古川の捨て牌にソーズは4巡目に手出しののみ。さらにのトイツ落としのおまけ付きである。
まあ、朝武がどうしたかは書くまでもないが、直後に古川から5.200は5.800をアガったことだけはお伝えしておく。

6回戦結果
朝武 +25.7P 仁平 ▲1.8P 望月 ▲9.4P 古川 ▲14.5P

6回戦終了時
朝武 +47.7P 古川 +6.6P 仁平 ▲3.8P 望月 ▲50.5P







1日が終わって・・・

望月「今日悪いのは予想していました。明日はチャラぐらいでいって、最終日勝負できれば・・・」

仁平「出来のわりにはまずまずだったと思います」

古川「前半押さえすぎて叩けなかったのが痛い。もっと暴れるべきでした」

朝武「まだまだこれからだよ」

戦いは明日へと続くのであった・・・

 




 

 


(文責 紺野 真太郎 文中敬称略)

                              

ページトップ
麻雀格闘倶楽部 好評稼働中!
GyaOバナー白
近代麻雀2
モンド21麻雀プロリーグ
麻雀格闘部呂倶
日本プロ麻雀連盟メールマガジン
トップページ牌画の利用について引用・リンクについて広告についてよくあるご質問お問い合わせサイトマップ
日本プロ麻雀連盟
Copyright 1997-2010 Japan Professional Mahjong League. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.
ma-jan.or.jpの記事・写真等の無断転載はお断りします。