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チャンピオンズリーグ

決勝観戦記

(執筆:増田 隆一)



セットの後、飲みの席で「かわし手を多用すると爆発力がなくなる」という話題で盛り上がったことがある。
これは仕掛けを入れることや、スピード優先の手組みをすることによって、自ら大物手が成就する可能性を潰してしまうという意味。
しかし、相手の大物手をかわし手で潰すことも大事なことだと思うし、このあたりは局面ごとに使い分けなければならないので、バランス感覚が大事だろう。
そして、なにより大切なのは、自分の考えるバランスを信じ、いかに揺れることなく最後まで打ち切るかだ。
皆、決勝の舞台が持つ雰囲気のせいなのか、ミスとは言えない小さなブレがあった。
今回は己を信じ、最後までブレなかった者が勝利の美酒を味わうこととなる。




1回戦

東パツから「なんじゃこりゃ?」思わずこんな台詞が頭に浮かんでしまうほど、皆の手が序盤でまとまりを見せた。
5巡目にして、起家の堀内は中暗刻のドラ2の1シャンテン、西家・三浦はチャンタの1シャンテン。
北家・内川はジュンチャンリャンペーコーの1シャンテンと、誰がアガってもかなりのアドバンテージになることが予想される。
決勝に残っているだけあって、技術はもちろんだが運気もよい。
親の堀内が7巡目リーチ。

 リーチ ドラ

ドラを引かされ、撤退の三浦を尻目に、同巡に内川。

 ツモ

で、リーチ宣言牌の現物待ちとなり、現状イーペーコーのみだが、一手変わりで四暗刻。ぶつける気満々だ。
そして14巡目、待望のを引き入れツモり四暗刻に。

だがしかし、テンパイ2巡前に1は枯れ、待ちはのみ。
そして運命の16巡目。内川の手元には、堀内の12,000の当たり牌であるが・・・
ここで内川のことを少し紹介しよう。

内川 幸太郎

 

22期生の彼は、若手ながらも確かな技術を持ち、研修会担当や、運営担当など、早くもプロ連盟になくてはならない存在となっている。
今回は、初決勝ながら本命と言えるだろう。

さて話を戻し、をツモり手が止まる内川。数秒の後、意を決したかのように河に叩きつけられた牌はだった。痛恨の放銃に、顔が歪む内川。
開局からあまりにも重い12,000だが、これは内川の技術力の証明であると思う。
初の決勝で、1,600テンパイから無筋、生牌をぶつけかわしに行ったことには大きな価値がある。
大物手をかわし手で潰す技術が、内川の麻雀の真骨頂だからだ。ただ惜しむらくは、手が止まったは、普段の内川なら打たない牌であること。
終了後に本人も「ツモが後1回しかないし、さすがに打たないよね」と笑っていたが。


堀内 正人



大きな12,000をアガった堀内は22期生。
寡黙だが麻雀一本でやってくと言う夢を持って、東北より上京してくるほど、内面は熱い男だ。
チャンピオンズリーグは2回目の挑戦で2回目の決勝。
相性の良いタイトル戦だけに今回は狙っていると話してくれた。

東1局1本場、

 ドラ

堀内、次局8巡目にドラのを切ってリーチ。さて、皆さんはこのリーチをどう思いますか?
正直、私は「折角、快心のアガリで連荘したのに、愚形リーチで体勢を悪くしそうだな。」こう思った。
はっきり言って私は絶対にしない。むしろ、テンパイすら取らない可能性が高い。
しかし、堀内は戦略の一環として愚形リーチを使っているのだ。
前日、堀内に「自分の勝ちパターン」を聞いてみた。

「先手を取ることや、かわし手で相手のアガリを阻止することによって、自分の手を本手に結び付けていくのが勝ちパターンですね」

つまり、愚形であっても、リーチや仕掛けで局面をリードすることによって相手のミスを誘発し、自分の体勢を上げてゆくスタイル。
であれば当然のリーチだろう。
さてこの局の結末。堀内のリーチ宣言牌に江隈が「ポン」

 ポン

ここから打。親リーチ相手に、の2度受けカンチャン残りでリャンメンを嫌うのは、打点が4,000点アップしてもさすがに不利だ。
終了後、江隈に聞くとこんな答えが返ってきた。

「開始早々だから、親リーチが相手だからといって跳満を逃したくなかった。」


江隈 亨



江隈は10期生のベテラン選手。プロ連盟の講師養成講座を担当し、自らも横浜でいくつもの教室を持っている。
初決勝ながら、臆することなくスタイルを貫くのはさすが。
これが功を奏し3,100・6,100。どのようなスタイルでも、己の流儀を貫く事は根幹の強さに通じる。
勝負事が技術のみで語れないのは、こういうことなのだろう。

この後、細かな展開になり、結局、内川の1人沈みでこの半荘は終わるのだが、これは凄い。
何が凄いって、荒れ場の中、2,900と3,900しかアガっていない三浦が浮いているのだ。

三浦 大輔



大物手をモノにした2人に後手を踏まされながらも、手役の可能性をぎりぎりまで残しつつ受け切った三浦に、どこかで浮上のきっかけが来そうだ。

1回戦成績 堀内+17.8P 三浦+6.8P 江隈+6.8P 内川▲31.4P




2回戦

親の堀内がリーチで先手を取る。

 ドラ

これに対し江隈は、のみの仕掛けで無筋を並べる。
1回戦、攻めて跳満をアガった江隈らしいといえばらしいのだが、いかんせんドラもないのみ。
さっきの跳満とは違い、親にぶつけるような手でもあるまいし、堀内にドラが無い事は絶対に読めないはず。
江隈はやや堀内のリーチに惑わされている感があり、これは堀内の狙い通り。
ただ、堀内のやり方には弊害もあり、安全そうな牌を並べているうちに手なりでテンパイが入った内川から追いかけリーチ。

 リーチ ドラ

これに堀内がで飛び込む。所詮、愚形は愚形。好形に追い付かれて攻め返されれば弱いのだ。
リスクを伴わず、大きなアガリをモノにした内川。迎えた親番は、1回戦目の我慢に対する神様からのごほうび。

 ドラ 

こんな配牌から打、2巡目ツモは迷いなしの切り即リーチ。
内川は1回戦目を1人沈みで終わるも、「間違った事はしていない」と、自らの麻雀を信じたかったはず。
その答えのようなが手元に踊った。

 ツモ

2回戦、この後は、内川がお得意の局を潰す麻雀で半荘を終わらせる。
相手のチャンスを実らせない、こういう1人浮きは内川の型であり、技術力の高さ。
しかし、数日後に内川と飲んでいる時にこんな話になった。

南1局。

 ドラ

この形で6巡目に堀内が切ったをポン。この1,000点をアガるのだが・・・

「かわし手で加点のチャンスを潰したかなあ?だから次局、堀内君に3,900打っちゃうのかもね。手ごたえ的には7万点、8万点のトップが取れそうだったし。」

その南2局。

 ポン ロン ドラ

あくまでオカルトなのだが、かわし手は相手のチャンスを潰す事で、自分に流れを呼び込むものであり、
自分に流れがあるときに使うと打点力を損なってしまったり、勢いを手放したりしてしまうリスクがある。
内川の放銃は軽い仕掛けで体勢を落とし、7を掴まされるような態勢にしてしまったとも言え、これが冒頭の
「かわし手を多用すると爆発力がなくなる」という話に対する、ひとつの答えなのかもしれない。

2回戦成績 内川+32.3P 三浦▲8.7P 江隈▲5.9P 堀内▲17.7P

2回戦終了時 内川+0.9P 三浦▲1.9P 江隈+0.9P 堀内+0.1P




3回戦

東2局、三浦が親番で連荘。堀内1,500は2,100をリーチ棒付で献上した次局、5巡目に、

 ドラ

ここからをチー。
焦り仕掛けに見えるかもしれないが、自らのリーチをかわして連荘中の親である三浦が、1、2巡目とのペンチャン落とし、
前回トップの北家・内川が、第一打に生牌の東と、局面が大きく動きそうな一局でこれが大正解。
序盤の捨て牌に敏感に反応する、繊細な部分も持ち合わせているのが堀内なのだ。
実際、堀内が1,000点をアガった7巡目には、

 ポン

三浦がホンイツの11,600の1シャンテン。

そして内川は、をポンすれば、あっさりアガれそうな、ドラ3の2シャンテンであった。

堀内はこの辺りの感覚が鋭い。日頃、一発大きな手をアガられたらおしまいの東風戦で鍛えているだけあって、相手の大物手は容赦なく潰していく。
南1局、内川の親番、2巡目、三浦がW南ポン、4巡目、江隈がポンと場面が加速する中、我慢の内川にようやくリーチドラ2の勝負手が入る。

 ポン ツモ

結局、三浦がW南ホンイツをツモるのだが、この局に関しては紙一重。
江隈6巡目、上家・三浦から出たをスルー。

 ポン 

もしチーをした場合、あくまでホンイツも良いのだが、かわしの意識が強い打ち手なら、1人浮きの三浦のW南仕掛けだけに、鳴いてを切りそうだ。
すると、内川に7,700テンパイが入らず、三浦のアガり牌であるを江隈が喰い取りテンパイ。

 チー ポン

こうなれば、は純カラ、は3枚残り、が1枚ずつ、

 ドラ

この形の1シャンテンである内川のテンパイ牌は、が7枚で勝負はどうなったか分らない。
ただし、江隈の狙いはあくまでホンイツトイトイの跳満。
彼がここでチーをする打ち手であれば、南3局の親番でこんな豪快な3,900オールを引くことはないのだが。

 リーチ ドラ ツモ

結局、この一撃で江隈が三浦を捲くり、小さいながらもトータルトップを守った。
ここでこの回、南1局にW南ホンイツをツモリ、5万点近い1人浮きになりながらも、最終的に捲くられてしまった三浦を紹介しよう。

23期生の三浦は、第14期チャンピオンズリーグ優勝、特別昇級リーグ優勝と、4人中実績ナンバーワン。ランキング最上位(B1)の内川と並び本命である。
今回は、手役の可能性を残す丁寧な手筋、リードをしたときのゲーム回しの巧みさを武器に、3期ぶり2度目の優勝を狙う。
だが今日に関しては、1、2回戦と食らい付き、我慢の末にやっと迎えたビッグイニングが、
江隈の3,900オールであっさり捲くられてしまったのを見ても分かるように、決して調子はよくない。
終盤戦に向け、1つのミスも許されない状況になりそうだ。

3回戦成績 江隈+25.6P 三浦+20.1P 堀内▲18.5P 内川▲27.2P

3回戦終了時 江隈+26.5P 三浦+18.2P 堀内▲18.4P 内川▲26.3P


さて、1、2回戦がほぼ裏表のような着順で振り出しに戻って迎えた3回戦だったが、江隈、三浦が大きくポイントを伸ばし優位に立った。
次戦は、江隈、三浦はトップで決めたいのはやまやまだが、最悪、浮きさえすれば堀内、内川どちらがトップでもほぼ着順勝負で最終戦を迎えられるので、
是が非でも浮きだけは確保したい所。
Aルールで一番多い2人浮きの場合、トップラスで16P差が詰まる。
江隈と堀内の現状の差44.9Pというと、それプラス素点で28,900点差、江隈と内川の現状の差52.8Pだと36,800点差をつけることが必要となる。
これだとあまり現実的ではないので、堀内、内川は最終戦に着順勝負に持ち込める10P以内、それが無理なら最悪30P以内までは差を詰めておきたい。
それを重々承知の堀内、内川は絶対に落とせない半荘だと感じ、気合を入れ直しているのが分かった。




4回戦

三浦が開局の親で、ドラ1両面をリーチでツモリ、あっさり2,000オール。
しかし、次局は内川の2,000・4,000を親っかぶり。

 ツモ ドラ

三浦どうも勢いに乗りきれない。
東2局、親の内川が13巡目に先行リーチ。

 リーチ ドラ

これに対し、三浦、チーテンで対抗。

 

ここからをチーして単騎に構える。ここに、堀内も参戦し15巡目リーチ。

 リーチ ドラ

残りツモは2回、親の現物待ち、役ありと、ダマテンにしたくなる要素が多く、リーチを選択する打ち手はほとんどいない局面だが、あえて堀内はリーチと出た。

話を聞くと、「追う立場で、少ないチャンスをものにしなければ追いつけないと思いました。
この手を現物待ちで2,600を拾うかわし手じゃなく、5,200や2,000・3,900の本手にしたかったのです。」という答えが返ってきた。

堀内のスタイルはとにかく先手を取りに行くが、逆に相手に先手を取られた場合、ほとんどぶつけに行かない。
彼だって、この局面、自分が3番手なのは重々承知。
ここは勝負どころだという強い気持ちで敢えてリーチと出て、大きな5,200と、それ以上に大きな勢いを手に入れた。
逆に三浦は、この局を悔やんでいた。

「(自分のスタイルだと)かわしの仕掛けは、ほとんどやらないですね。最後は親の現物だし、役あり現物待ちのリーチだと思ってないから6打ちますけど、
安全牌が1枚もなくて手詰まりになっているし、(スタイルに合わない)仕掛け自体が駄目ですよね。」

私個人は、仕掛け自体ありだと思うし、実際に、危険牌を引けばすぐにオリに回る一瞬のテンパイ仕掛けをする人は多い。
ただ、三浦のスタイルとはマッチせず、手の内に危険牌が多すぎて、オリに周ったときの保険が掛かっていなかったことが問題なのだ。
調子があまりよくないときは、このような少しのミスが命取りになってしまうものなのだろう。

東4局2本場この半荘を決める、決定打が飛び出す。
1,500、1,300オールと連荘した親・堀内にこれ以上連荘させるかと、西家・内川が1巡目からをポン。分岐は12巡目。

 ポン ドラ

ここからをチー。
もちろんチーやポンはするのだが、シャンテン数は進むものの、愚形が残るチーは悪手。
対局後、本人も同じことを言っていたが、内川はこの仕掛けで地獄を見ることになる。
まず14巡目に、ピンフに手変わりするツモをと入れ替えて、南家・三浦がリーチ。

 リーチ ドラ

 チー ポン

このテンパイが入っていた内川は当然応戦。
ここに今度は堀内が、三浦から出たドラをポンし、と面子を落として追いつく。

 ポン ドラ

前巡に、と、を入れ替えて、単騎テンパイに待ち換えしていた内川の海底牌は4枚目の

 チー ポン

内川の手が止まった。
もともとチーをしなければ、おそらく三浦がの片アガりのダマテンを続行しているので、で300−500のツモアガリで終わっているだろう。
だが、今さらそんなことを言っても仕方がない。
対局者以外の全員が、ここで-に手を掛けた瞬間、ポイントはもちろん、体勢的にも内川の優勝がかなり厳しくなることを感じている。
だからか、内川の指がを摘むまでの、2、30秒ほどの時間が何分間にも感じられた。
三浦の声にかぶせるように、堀内からロンの声が掛かり、堀内の手牌が開かれた。
ただ、最後まで諦めない内川はオーラスに、

 ドラ

これを三浦から打ち取り浮きに周る。
優勝に向ける熱い想いが通じたかのようなメンホン七対子で最終戦へ一縷の望みを残した。

4回戦成績 堀内+28.4P 内川+4.1P 江隈▲10.0P 三浦▲22.5P

4回戦終了時 江隈+16.5P 堀内+10.0P 三浦▲4.3P 内川▲22.2P

ここで条件を確認しておこう。
江隈、堀内はほぼ着順勝負、三浦はトップならば江隈、堀内のポイント次第、内川はダントツになってからさらに並びを考えなくてはならない苦しい条件。
泣いても笑ってもあと1回。少し長めの休憩の後、おのおのの気持ちを乗せて最終戦がスタートした。




最終戦5回戦

東2局に早くも山場が訪れる。南家・堀内の5巡目、

 ドラ

ここから打
普段の堀内なら効率を考えて、だいたい、それ以外の選択肢はになるので、両面を嫌うカンチャン固定は堀内にしては珍しいことだ。
勝負はジャブの打ち合いでは決まらない。
勝負処で強烈な一撃決めなければならないことを感じていた堀内は、ここで決めに行った。

 リーチ ドラ

6巡目、狙い通りを重ねてリーチ。宣言牌に、西家・江隈がチーテンを掛け打

 チー ドラ

江隈の立場からすれば、当面のライバルからのリーチ。
意を決し、安めであってもチーテンで堀内のリーチをかわせるならばいう気持ちで仕掛けた。

「ここで堀内君にアガられてしまえば決定打になると思った。本来、かわし手を入れることは少ないのだが勝負処だったから引かないよ」

実際に、堀内はジュンチャンリーチで、出ても8,000という勝負手。
ベテランだけあって、感覚的なピントはばっちりあっていたのだが、喰い下げてきたで手が止まる。
全てが打ちづらい状況なのだが、ここは勝負処で江隈に引く気はない。
堀内のリーチもそうだが、逃げてばかりでは勝てないし、どこかで決めに行かなくてはならないのが勝負である。江隈の手牌は、

 チー ツモ

堀内の捨て牌は、


この内、が手出しと、テンパイ維持なら何を切っても当たる可能性があるし、ベタオリでも以外は無筋とかなり苦しい手牌だ。
あくまで己の信念を貫き、テンパイ維持を選択した江隈の河に置かれたのは、無常にもだった。

「ロン!」

寡黙な堀内の、珍しく上擦った発声が会場中に響き渡り、江隈の決勝が、事実上ここで終わりを告げた。
東3局、三浦から仕掛けが入ると、冷静にオリを選択し、親を流した堀内、続く東4局で、懐深い打ち回しを見せる。

 ドラ

4巡目テンパイをダマテンにし、次のツモは、

「ドラ2で両面になったので決めに行きました」とリーチ。

  リーチ 

あっさり一発で手元にを引き寄せた瞬間、堀内は大きく優勝に前進した。
南2局1本場、親がなくなり、かなり条件のきつい北家・三浦が勝負リーチ。

 ドラ

これをツモアガリ3,000・6,000で望みが出てきた。
次の南3局10巡目、今度は逆転のリーチが入る。

 リーチ ドラ

跳満をツモなら少し逆転、直撃なら大きく逆転、他家から出てもオーラス1,300−2,600条件となる。リーチ時点でヤマに1枚。

「ダマテンで満貫直撃を狙う手もあるけれど、ヤマとの勝負にしたかった」

顔を上気させ、ツモる指にも力の入る三浦。
ツモらないでくれと祈るような表情で、安全牌を抜き、手を崩してゆく堀内。
両者の強い想いが交錯した、本日最高の熱気に包まれた最後の勝負処。この最後の勝負の行方を会場内の誰もが、固唾を呑んで見守った。

内川は多くの勝負手を潰し、誰かを走らせないように展開を作る技術を見せてくれた。
江隈は、要所における勝負感と、根幹の強さを見せてくれた。
三浦は最後まで手役の可能性を消さず、最後の最後まで大物手を作り堀内を苦しめた。
そして、堀内は抜群のかわし手、本手に対するバランス感覚の良さと、先手後手に対する徹底したメリハリを見せてくれた。

三浦の勝負手が流局したオーラス、堀内は自ら果敢に最後のかわし手を入れ、自力で勝負に終止符を打つ。


最終戦成績 堀内+24.4P 三浦+13.4P 内川▲12.4P 江隈▲25.4P 

最終結果 堀内+34.4P 三浦+9.1P 江隈▲8.9P  内川▲34.6P



私のような、溜め込まないおしゃべりな人間からすると、多くのことを語らない、いわゆる「寡黙な人」ほど、内に秘めた想いは強いのではないかと思う。
地元を出て裸一貫で上京し、なかなかプロとして実績を出せずに苦しんだ時期もある。
それでも踏ん張ってきた経験と、内に秘めた強い気持ちがあるからこそ、最後まで揺れることなく自分の麻雀を貫いたのであろう。

徹底的に自分のスタイルを貫く愚直なまでの真っ直ぐさは素晴らしかった。
今後も、活躍を期待したい。






後列 左から 第3位:江隈 亨 準優勝:三浦 大輔 第4位:内川 幸太郎

前列 優勝:堀内 正人

 





(執筆:増田 隆一 文中敬称略)

                              

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