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研究会のススメ

 

 

最近、東京の連盟内では「セット」と呼ばれる麻雀研究会ができているようです。
前原雄大はタイトル戦の決勝が近づくと滝沢、佐々木寿人、山井弘たちに番をかけ半荘150〜200回の打ち込みに入ります。
時には二部制で一昼夜。相手は変っても、自分は変らず淡々と打つのだそうです。

前原は自分の感性に磨きをかけられるし、後輩は先輩の胸を借りられる。
勝てば自信につながるし、疑問に思ったことは後で先輩の助言や考え方を聞くことができる。これが上達の近道になります。

一方の旗頭は瀬戸熊直樹で、こちらは弟分の増田隆一を始め内川幸太郎、吉田直、他数名。猿川真寿も入っているかもしれません。
今年の鳳凰戦は、前原と瀬戸熊の2人が戦ったので、その前はあちこちでこの「セット」が立ち上げられたようです。

囲碁、将棋の世界では研究会に属していないプロは、好成績を上げることができないといわれています。
勉強は普段の鍛錬が大事で、ぶっつけ本番で勝とうとしても土台無理な話。これは麻雀の世界でも同じことがいえます。
ですから、若手のプロは声がかかるのを待つのではなく、自分から積極的に身近にある研究会に参加することが大事なのです。

前原と瀬戸熊の間に柵はありません。いや、作ってはならない。
柵を設ければそれが若者たちの足枷となって自由が利かなくなるからです。麻雀に派閥など不要です。
滝沢が内川に声をかけることもあれば、猿川がヒサトを誘うこともある。そこにまた1つの研究の場ができる。
強くなりたい気持ちは誰しも同じ。志が同じで肩を寄せ合えば、自然と親近感がわき友情が芽生えます。
人にはそれぞれの悩みがあります。仕事の悩みや人間関係の悩みです。仲間が出来れば、それを相談して解決することもできるでしょう。
人間だから助けることもあれば、助けられることもあるのです。
やがて、その下にもまた研究の場が設けられることでしょう。
そして、そこにも人の和ができ同じ現象が起きる。それがプロ連盟の良き「伝統」となるのです。


今から34年前に『謳いの会』というのがありました。
これは阿佐田哲也先生の肝いりで出来た、若手プロのいわば研究会の場です。
参加者は限定12名でした。

ボクらはプロとはいっても冠だけで、食えていたわけではありません。
明日を夢見て、小島さんや灘さんの背中を必死に追いかけていた時代でした。
ある日その場にぶらりと、阿佐田先生が顔を出したので対局後の討論会となりました。

さて、その時に出された問題がこれです。

 ツモ ドラ

情況は南場1局の南家、7巡目でどう打つか?

河の情況はが1枚飛んでいて-マチは好いマチ。
ソーズの1〜6は初物で、場は四者接戦の無風状態でした。

結果は、この問題の出題者1人が切りで、他は切りだったのです。
出題者はボクより四歳年上で、この会のリーダー格でした。

さて、問題はこの後です。皆、若いから自分の主張を曲げようとしない。
中には変な論理で、このリーダーをやりこめようとする者もいる。
リーダーも断固曲げない。
「出来ている三色で決めればハネ満、倍満になる。それでトップが決まる・・・」と主張するのです。
すると、ずっと沈黙していた阿佐田先生がいいました。
を切っても三色は、まだ生きているだろう・・・」
確かに次にを引けば三色は復活です。どうも、先生は切り派のようです。

しかし、そのことは一切口にはしませんでした。すれば、リーダー1人が被告の立場になってしまう、との思いがあったからです。
結局、論戦は1時間半に及び時間切れで幕。

夜の酒場でリーダーと2人きりになった時、ボクが言いました。
「時間を無駄にしたね・・・」
その意味は、大事な機会をつまらぬ論戦で終わらしたことをいったのです。
先生が不自由な体を押してくるからには、若いボクらに伝えたいメッセージがきっとあったからです。
ボクらも先生を通して知りたいこと聞きたいことは、山ほどあった。

 ツモ ドラ

この問題に答えなど、無いのです。を切って仮テンを組むのは堅実派で、を切るのは一発屋。ただそれだけのことです。
もちろん、ドラであっても切りもあります。どれを選択するかは打ち手のカラーで、雀風が決めることなのです。
大事なことは、この1局の結果を知って次の打ち方を臨機応変に変えることが出来るかどうか、だとボクは思います。

彼は同じ答えばかりつまらんから、切りを選んだのだそうです。そして空を見つめ、いいました。
「オレも面倒だからで妥協しようと思ったけど、アイツら生意気言いやがるからオレも意地になっちゃって。ごめんよ・・・」
と、本音を覗かせたのです。ボクは彼のこの言葉に好感を抱きました。
リーダーは酒が入ると、麻雀に関してだけは説教魔なるのが常でした。
がこの日以来、その影は段々と薄くなっていったのです。

研究会は麻雀だけでなく、人間としての成長も促すのです。






執筆:荒 正義  文中・敬称略
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