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観の目

(執筆:前原 雄大)


私が麻雀の中で一番大切にしているものが大局観である。
大局観の一部分には序列、いわゆる4人の中での現在の自分の立ち位置を把握し、
そこに即して次局への闘い方、方針を決めることは大事なことである。

大局を見る力、感じる力はある程度の真剣な稽古を積み重ね、経験値を高めて行けば養えるものだと考える。
できるだけ若い頃に、強い打ち手を相手に真っ直ぐに打ち切る稽古を重ねることが、経験を高める一番の方法だと思う。

真っ直ぐに打ち切り、それが局面に合っていなければ、強い相手が貴方の打牌をキチンと咎めてくれる。
その結果を記憶の底に蓄積することが大切なのである。

データと呼ばれるものが存在する。データとは600例を超えればその数値は認められる。
私などは600例どころか、6000、もしくは60000以上の失敗、悔しい想いを重ね続けて来た。

麻雀はまったく同じ配牌、ツモはないと言われるが、何十種類かの同じような、もしくは相似形のパターンは間違いなく存在する。
棒のように、愚直なまでに真っ直ぐに攻め込まなければならない局面、また、何が起ころうが何処までも頭を下げ続けなければならない1日。
それぞれが間違いなく存在しているのである。

強い相手と打たねばならない理由は、間違った攻めをしても相手が弱いと咎めてくれず、何が正しくて何が間違っているのか解らなくなることである。
私も偉そうなことを言えることはなく、第3節のプロリーグは初戦でトップをとり、
トータルポイント130Pをオーバーしたところで麻雀の核というか、軸がブレて大局観にそぐわない麻雀を打ってしまい、その節は20Pほど沈んだ。
本来40P〜50Pプラス出来る節だっただけに、その夜はさすがに寝られなかった。

大局観に関する、端的な例をあげると、例えば東1局5巡目、南家からリーチが入る。

 リーチ ドラ

同巡、西家から追い掛けリーチが入る。

 リーチ

東家と北家は手バラのとても戦える牌姿にもなっていなかった。
結果は、西家のツモアガリだった。この事実をどう捉えるか、それが観の目である。
そして、この現実から次局以降何をすべきかを考え、実戦に用いるかが麻雀の技術であり、力である。

東1局の結果から観れば、明らかに態勢が好いのはをツモアガった西家である。
次はまるで戦う形になっていなかった北家であり、次が東家である。
東家は親を潰され、北家よりも多く点棒を支払っている。この差は決して小さくはない。
北家にとっては手バラである以上、2,000点の出費で済んだという考え方もできる。

最悪なのはやはり、南家である。
多メンチャンでありながら、勝負手であり、尚且つ放銃のない形で点棒を支払わされたのである。

大切なことは、ひとつの結果から導きだされる次局以降の戦い方である。
西家は、次局を出来るだけ大きく構え、攻め込むべきである。
特に、前局競り勝った今局の親番が攻め込んで来たときは私ならば徹底的に戦う。

 ドラ

仮に、上図のような形になった6巡目に親からリーチが入っても、間違ってもに指がかかることはない。
{リーチ棒のプレミア付きで、しかも相手はリーチを打ったがためにオリも叶わない}
何事も考え方次第である。
私は少なくともそう考えるし、極端な物言いになるかも知れないが放銃するまで攻め込む。

仮に、こちらが面前でテンパイを組めたならば追い掛けリーチを打つ。それがペン待ちであっても。
そして上手くアガリ切れれば私はこう考える。
{次の私の親番は、一体何本場まで積み上げられるのだろうかと}

次は競り負けた南家の立場から次局以降を考えてみる。
例えばリーグ戦のような1日4回戦であるならば、その日1日のトータルはマイナスポイントを覚悟する。
誰かがエラーするのをじっと待つ。攻めるにしても態勢に見合う打点にアガリを設定する。



鳳凰戦5回戦東4局6本場11巡目、私は以下のテンパイである。

 ドラ

私はこのテンパイをヤミテンに構え、13巡目にツモで待ち変えをしてリーチを打っている。

 リーチ

この半荘のここまでの経緯に関しては、望月雅継プロの鳳凰戦初日5回戦の観戦記を合わせてご覧いただければ幸いです。

この半荘は、板川プロの四暗刻から始まっている。感性の四暗刻と言っても差し支えないだろう。
板川プロの膂力は誰もが認める処で、対局者の我々としては8,000点の支出よりもこの先に待ち受けるであろうツキの嵐を考えていた。

予想通り、板川プロよりリーチが入り私は頭を下げた。
何万点削られようが、何処までもこの親番だけは頭を下げ続けるつもりだった。
瀬戸熊鳳凰が果敢に攻め返すのは感じていたし、私が彼の立場ならやはりそうするだろう。
なぜそうするか?

点棒は幾ら持って行かれてもよいのである。
困るのは、ツキの芽を根こそぎ持っていかれるのが畏怖すべきことなのである。
この半荘は、四暗刻をツモリあげた分だけ板川プロが優っているように思えたが、その日1日のタームでは瀬戸熊鳳凰が優っている。
ヤミテンとはいえ瀬戸熊鳳凰のテンパイはハッキリしていた。

こういう局面で私が決めていることは、どちらにも放銃しないということである。
目先の損得だけを考えるならば、瀬戸熊鳳凰に放銃する術があることは知っている。
人それぞれ価値観が違うように、こういう局面でその術を用いるのは好まない、何よりトータルで損だと思っている。

結果は、瀬戸熊鳳凰の板川プロよりの出アガリで収束した。

瀬戸熊鳳凰は迎えた親番で予測通り積み上げ始めた。
そして、6本場まで積み上げてしまった今局である。

私のすべきことは、いかにこの親番を落とすかだけがテーマである。
打点を求めるべき局面ではなく、アガリを求めるべき局面なのである。

私は11巡目にテンパイしてからヤミテンをセオリー通りに構えている。
ドラの4や、タンヤオに変わるツモを待っていたわけではない。
勿論、それらの牌が来れば手変わりはさせる。しかし、リーチは打たない。
それは、瀬戸熊鳳凰が仕上がり過ぎて、こちらが高くなればなるほどアガリが遠のくと私は考える。

冒頭の例を記したのは、この部分を解って欲しいからである。
子側の高打点のツモアガリは、親に勢いがない証しである。では、逆のパターンを考えて欲しい。

絶好調の親番に、子側の高打点のツモアガリがあるだろうか?
瀬戸熊鳳凰は、この親番をむかえるまでに美しいまでのラインを描きながら、6本場まで積み上げたのである。
高打点のツモアガリは考えづらい。

そこに、13巡目持ってきたのが全ての役を破壊するである。
私は躊躇うことなくリーチを宣言している。
本手はツモ切りのヤミテンである。覇道かと問われれば、否と答える。
何しろリーチを打って恐るべき親番に対してノーガードのリスクを背負ったのだから。

ではなぜリーチを打ったのか?
素直に、愚直なまでに大局観、観の目に従っただけのことである。







執筆:前原 雄大

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