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深考単打

(執筆:前原 雄大)


第3次プロテスト(10月〜3月)が今行われているが、最初に学ぶ事は所作であり、動作である。
女子の担当は、紺野真太郎と内川幸太郎である。

いかに速やかに且つ、華麗に牌を卓上で表現できるかはプロの一つの在り方であり基本でもある。
ここ数年は、ムービーで受験者の映像を撮り、実際に本人に見せて対局姿勢を指導し、本人に手渡す。
我々試験官も、パソコンから動画で受験生のフォームを見ることが可能である。

小島武夫プロが言っていた。

「最近の若い女の子は、私よりも美しい打牌フォームをしているよ」

見栄えもそうであるが、麻雀というゲームは長時間に渡る。
特に、決勝戦などは異状な緊張感の中で長時間闘うわけだから、正しい姿勢を身体に浸み込ませないと脳からの血流も悪くなり、
形勢判断を誤ったり、何かを思い違いしたりもする。

何かの折りの荒正義さんと滝沢和典さんの対局で、荒さんが上り調子のタッキー君の親で、傍から見ればかなり無謀に思えるリーチをしたことがあった。
「あれはどういう応手なのですか?」
「タッキーが、珍しく小手返しを繰り返していたから・・・仕掛ければ(リーチをすれば)オリるだろうと思って、脇の2人はどうせオリるだろうから」
「相手がタッキー君じゃなくてヒサトだったら?」
「そんな危険なことするわけないだろ!向かって来る熊に裸で首を差し出すようなものだろう。」

打牌フォームには、ほとんど迷うことなく安定している滝沢君でさえ、見る人が観ればキズなのである。
プロは自分の手牌で麻雀を打つわけではなく、相手の気配で打つ部分もある。

他人のことはともかく、自分のことを記せば、これはかなりヒドイ!と我ながら思う。
昨年までは、上家の山の牌はうまくツモれなかった。
10年以上前になるが、椎間板ヘルニアの手術をやった。10年間再発率0パーセントという名医だ。

「手術は第1のリハビリで、実際は腹筋と背筋の強化を日ごろから行うことです。それと、麻雀、ゴルフ、ボーリングは二度とやらないように!」
「はい!」

返事だけはいいのが私の取り得である。

ああ、イカン、イカン!
これは大事な連盟ホームページの講座ではないか!
これ以上、話をグダグダにしてはなるまい。

とにかく、瀬戸熊鳳凰位にリベンジするべく、プロリーグ第1節に浮くようであれば手術することに決めていた。
今は4月から5月にかけて3度の手術を行い、ムダに体調だけはイイ。
いずれにしても、何であれ基本は大切である。
基本を身につけるには、まず基本とは何かということを知ることであり、膨大な稽古を繰り返すことに他ならない。

「量は質を超える」


僕はゴッホという画家が好きである。
彼の腕は日雇い労務者のように太かったそうである。それは、デッサンに明け暮れる日々が彼の腕を太くさせた。
デッサンは画家の基本である。そして芸術家は、尊敬する先人の模倣から始まる。ゴッホにとってはミレーがそうだった。
ミレーの複製画を手に入れては熱心に模写し、そうして自信を深め目指すべき方向性を見定めて行った。
20代後半には15ヶ月で200作品を残している。大雑把に記すなら2日に1作品を描き続けたということである。尋常ではない量である。
それだけの作品数をこなせたのも、背景には若いころのデッサン力という基本があったからだとぼくは思う。

「とにかく、真剣に、沢山、麻雀を打ってください」

昨年の第3次プロテストで、試験官挨拶の時、瀬戸熊直樹プロがそう言っていたのを昨日のように思い出す。
良い言葉だな____その時、素直にそう思えた。

麻雀プロも画家も在り方としてはすべて同じだと思う。
要はどれだけの量を真剣に真正面から取り組むだけのことである。

____いかに闘うか


図は、第27期十段戦11回戦東2局から。
この半荘を含め残り2回戦。点差は首位を走る堀内正人プロと62,7P差。
前局、私が親番で、

 リーチ ドラ

この形からリーチを打つも、一発目のツモで吉田雄二プロのヤミテン3,900に放銃。

 ロン

そして迎えた今局、配牌。

 ドラ

状況、状態共に良いとは言えない中で、13巡目にこの牌姿となる。

ようやくのテンパイは、残りツモ1回を残すのみとなった16巡目の図である。

私はドラであるを打ち出しヤミテンに構えた。
麻雀に正解はないと私は考える。その打ち手の中に明確な意思があれば。
しかし、誤ちは間違いなく存在すると考える。
自分のことだから、記し易いが、今局の打南のヤミテン、これはあってはならない。
フラットな局面であれば、南家からたった今打ち出されたを合わせるのが至当である。

しかし、今局は平坦な局面ではなく首位の堀内プロを追う立場なのである。追う立場であれば追う姿勢が必要である。
を合わせずを打ち出す以上、リーチとすべき局なのである。
が枯れていようが、残りツモが1回しか残されていなかろうが、そういうことは関係ないのである。
断固たる意志を持ってリーチを打つべきなのである。

__それが私の麻雀の在り方ではなかったか。

3,000・6,000のツモアガリを2,000・4,000にしてしまったとか、そういうことではなく。大切なのは勝ちに向かう姿勢なのである。

いかに闘うか、いつも私は自問自答している。いかにとは、創造性であり構想力である。
闘うとは、自分の意志であり、気迫であり、そして、局面に置ける素直さである。


ゴッホの絵には本当に濁りがない。
私の大好きなゴッホの絵に「ばら」という題がある。ゴッホの亡くなる前年の作である。

__難しいことや、ややこしいことは考える必要はないよ。対象に気持ちを素直に開き、その心を大事にするだけだよ。
いつもそう語りかけてくれるような気にさせる絵ではある。

麻雀もできるだけ深く考え、できるだけ単純に打つ。__深考単打。
私もそういう麻雀を打ち続けて行きたいものである。







執筆:前原 雄大

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