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雀力アップ

積極的試行

 


ご存知の方も多いのではないかと思いますが、先日、東京競馬場で行われたG機第138回天皇賞・秋は、
天皇賞史上、さらには競馬史上にも残る名勝負となりました。
主役は言うまでも無く2頭の歴史的名牝。
1番人気に応えて優勝したのは、武豊騎手騎乗のウオッカ。
逃げた2番人気のダイワスカーレットも、直線一旦交わされたところから驚異的な粘りで差し返し、最後は首の上げ下げ。
1分57秒2という、素晴らしいレコードタイムでの決着は、約2cmという僅差でウオッカに軍配が上がりました。

府中のスタンドでこの激戦を目の当たりにした私は、大きな衝撃と感動によって言葉を失い、動けなくなりました。
同様に周囲の競馬ファン達も皆、写真判定の間、どよめきながらもその場を離れようとしなかったのがとても印象的でした。
長い判定の末、掲示板の一番上で でウオッカの馬番が点滅し始めると同時に、私はある疑問がひとつ氷解したような感覚を覚えました。

天皇賞に向けての前哨戦で、ウオッカと武騎手は好スタートからハナに立ち、逃げの戦法を取りました。
ゴール前で差されはしたものの、レースの内容としては悲観するものでは無かったと思いますが、
元々は末の瞬発力を武器に勝ってきた馬だけに、この戦法に驚き、天皇賞の前哨戦として、
「逃げることに何か意味があったのだろうか?」という疑問を抱いたのは、私だけでは無かったはずです。

結局、本番まで明確な解答を得ることはできずに、
「安田記念でウオッカを先行させて圧勝に導いた岩田騎手(武騎手が他馬騎乗のためワンポイント乗り替わり)の騎乗に触発されたのかもしれない。」とか、
「枠順次第ではある程度前目からの競馬を考えていたのかもしれない。」などという根拠の無い推測に留まらざるをえませんでした。

しかし、蓋を開けてみれば、まさしく王道の競馬で仕掛けどころも間違わない好騎乗。
レース後のインタビューでは「ウオッカのおかげで勝てました。彼女に感謝します。」と、場内を沸かせた武騎手ですが、
関係者やファン達、さらにはもしかしたらウオッカ自身も武騎手の冷静な騎乗に素直に拍手を送ったことだろうと思います。

そして回想されるのはあの前哨戦、次走の本番ばかりを意識して私は見当外れの疑問を抱いてしまいましたが、
枠順、メンバー、馬場状態を踏まえた上で、件の好スタートという条件においては、逃げの一手は奇手でも何でもなく、
むしろ無理に抑えて折り合いを欠くリスクを自然に回避する好判断だったのではないでしょうか。
さらには、このような選択を与えられた際に躊躇無く判断できるのも武騎手の経験と技術があればこそだと思います。

同一開催で行われるG汽譟璽垢料鮎ダ錣世韻法∨榿屬鬟轡潺絅譟璽轡腑鵑靴覆ら騎乗することはセオリーとして認識されるところですが、
武騎手の一連の騎乗を見ると、やはり局面に従順に乗り、レース毎にベストを尽くすことこそが、競走馬レベルの向上、延いては競馬界の発展につながるのではないかと感じました。

さて、前回は簡単にまとめると、
「初級者や中級者の雀力アップにはより多くの経験が欠かせないが、
そうした段階では、一旦抽象的な概念は意識から排除して、有利と思われる選択を試行し続けるべきだろう。」
といったような内容でした。
読まれた方からいただいた意見の中で、
「考え方は理解できるけど、実際には何をすべきなのか。」
という疑問がありましたので、今回は「試行」という部分をもう少し掘り下げてみたいと思います。


麻雀において、我々打ち手は常に選択を要求されます。
もちろんプレイヤーは局面毎にベストな選択を心がけるのですが、
誰しもが武騎手のような豊富な経験を持つわけではなく、経験不足、実力不足から判断がつかない場面もしばしば訪れます。
このように、迷った時こそ実力向上のチャンスだと考えます。
いずれまた訪れる同じような場面で、これまた同じように迷ってしまったのでは何の進歩もありません。
これから何度も何度も類似した局面を経験し、いずれは寸分の迷いも無く判断できるようになることを目的として、現局面を「試行」に充てたいと考えるのです。

今回の天皇賞、私の握り締めた馬券は紙屑と変わりましたが、
例えば、競馬に縁の無い初心者が、いきなり馬券を購入しようと試みれば、まず大方は馬券術として無茶苦茶な馬券を手にすることになるでしょう。
それは決して「的中しない馬券」では無いものの、
中長期的に見れば、控除率を差し引いた還元率の回収も困難な「勝てない馬券」と言えるかと思います。
これでは宝くじを購入するのと大差無く、まず勝ち目はありません。
競馬は投票しなくても観戦することが可能です。
ですから、馬券術初心の方は、前回の野球の例同様に、
競馬場に足を運んだり、テレビで観戦する習慣を付けて、より多くのレースの過程と結果を経験することが重要だと思います。

このように競馬では「見」が可能ですし、カードゲームなどでは「パス」という回避行動がルールで認められていますが、
麻雀はどのような局面でもいずれかを選択しなければならず、卓に着いた以上、常にリスクと隣り合わせの判断を要求されることになります。
そして、局面毎に、リスクを最小限に抑え、リターンを最大限に求める選択を判断できるように「試行」を繰り返すのですが、
仮に馬券ならば、「逃げ馬の単勝を買い続ける」とか「〜番人気の単勝を買い続ける」など、最小リスクでの「試行」が可能なのに対し、
麻雀では一つの選択ミスが直接的に敗因と成り得るだけに、その「試行」内容には細心の注意が必要だと考えます。
そこで、さらに身近な例を使ってもう少し考えてみたいと思います。


例えば、食後のデザートをプリンにしようか、ヨーグルトにしようか迷っているとします。
コンビニの陳列棚の前に立っていると考えてもいいかもしれません。もちろん、それぞれ数種類あって味も違えば値段も違うでしょう。
優柔不断な私は、プリンにしようと決めたはずが、どのプリンにしようか悩んだ挙句、さらに隣のヨーグルトも気になり出して決断が付きません。
結局何を選んでも後悔することはあるわけで、このように迷ったり悩んだりする労力は、総じて生産的とは言い難いと思います。

そこで、例えば、「焼きプリンを最優先する。」と、あらかじめ決めておくことにします。
これで選択肢は一つとなり、迷うことはありません。
大切なのは、一度や二度口に合わなかったからと言って簡単にルールを変えないこと。これでは、毎回迷っているのと大差ありません。
後はしっかりと味わうだけなのですが、次なる候補を模索するためにも、
「もしフルーツヨーグルトを選んでいたら、あるいはカスタードプリンだったらどうだっただろうか。」などと想像しておくと、さらに有効的だと思います。

このような「試行」を果てしなく繰り返した結果、焼きプリンのままで何の問題も無い場合もありますし、ルールの変更を余儀無くされることもあるでしょう。
ルール変更のベストタイミングについては個々それぞれだと思うので、私が明確な解答を示すことは不可能です。
「焼きプリンという選択が最善ではないと確信された時」、または「少なくともフルーツヨーグルトよりは劣っていると確信された時」など、
特定の選択肢を「試行」する必要が無くなるまで待つことは無難とも言えますが、
時間的な効率も考慮して、「確信」に至らずとも、「認識→確認」という段階で変更していくのも一つの手段かと思います。


それでは、麻雀で判断の難しい現局面を「試行」に充当させようとした場合、どのような手を優先的に「試行」するべきなのでしょうか。
本来ならば僅かでも自分が有利と思う手を打つべきなのでしょうが、
経験不足、実力不足により、明確な損得判断の基準を持たない状態では、そうした選択も困難なのではと思います。

そのような時は、より積極的な手を「試行」することをお奨めします。
例を挙げるならば、打牌選択はより高く、より速く。
鳴き、リーチ判断を迷ったら鳴き、リーチを優先。
押し引きで迷ったら押し優先。
もちろん、自分なりの明確なラインを持つ場合は安全牌を抱えたり、ヤミテンに構えたり、オリに回ることは当然です。
しかし、ひとたび迷いが生じて自らの実力不足を認識したならば、
ストレートに打って経験とし、そこから判断基準のラインを修正していくのが効果的だと考えます。
これは根拠の無い個人的な意見ではありますが、積極的に攻めた結果ならば失敗が見え易く、
もう一歩引くべきというルール変更まで手間取ることなく、スムーズに修正できて、「守り→攻め」と転じるよりもバランスが取り易いと思うからです。


最後に、ロン2の実戦譜から「試行」例を一つ挙げてみます。





「こんなのリーチでしょ!」「いやいやヤミテンで手替わり待ちだよ。」

いろんな意見があると思います。あるいはテンパイ取らずという方もいるかもしれません。
私は明確な解答を持っているならば、どんな手を打っても正解だと思います。
ただ、迷った末にヤミテンやテンパイ取らずを選択することは奨励できません。
おそらく、この次もまた、同じように迷ってしまうことになると思います。

アグレッシブにリーチと攻めた結果、崖から落ちるような大打撃を被ることも当然あります。
しかし、より積極的な内容での「試行」とルール変更を繰り返すことが、雀力アップの近道になるのではと私は思います。






 
日本プロ麻雀連盟オフィシャルネット対戦サイト 『ロン2』




文責:杉浦 勘介

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