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中級者雀力アップにおける抽象的概念の排除

 


今年のプロ野球、セ・リーグは、読売ジャイアンツが連覇でのリーグ優勝を決めました。
開幕から独走した阪神タイガースに一時は13ゲーム差を付けられながらも、後半戦の驚異的な追い上げにて史上最大の大逆転。
まさに「メークレジェンド」ともいうべき偉業を成し遂げた選手達の不屈の精神には、ジャイアンツファンでなくとも拍手を送りたくなります。

ジャイアンツがこの優勝に大きく近づく勝利をモノにした10月8日の最終直接対決。
日常的にプロ野球中継を見ることはほとんど無い私も、この日はたまたまチャンネルを合わせたのをきっかけに放送終了まで観戦したのですが、途中こんな場面がありました。

1点リードしているジャイアンツの攻撃を、タイガースのリリーフ投手が三者三振に抑えた際、テレビ放送の解説者は、
「これを機に、“流れ”はタイガースに傾く。」といったような内容の発言をしました。
タイガース優勢、とまでは言わなかったと思うのですが、
点差というビハインドを背負ったチームが精神的な意味でも優位に立ち得るという内容の理解は、私にとって難題でした。
現役時代はタイガースの主軸として活躍した方だけに、期待値込みで話しているのかな、という考えも一瞬よぎりましたが、
仮にもプロの解説者なので、やはり長年の経験から真実を語っていると考えるのが妥当だという結論を出しました。

そういえば、ずいぶん前にも同じように理解に苦しむ解説に遭遇したことがあります。
ノーアウト、ランナー1塁で犠牲バントのサインが出た際、その時の解説者は、
「初球でしっかり送ることができれば“流れ”を引き寄せることができる。」との解説に続いて、
バントを成功させることができずに追い込まれた打者を批判し、粘って四球を得たにも関わらず、
「この結果なら初球バント成功の方がチームにとって有益。」と主張したのです。
ワンアウト、ランナー2塁の方がノーアウト、ランナー1,2塁よりも有益とは、信じがたい衝撃を受けました。

もちろん私は、野球に関しては、大まかなルールを知っているくらいの“ド”が付くシロウトです。
私が疑問に思ったこれらの解説例も、経験豊富なプロ解説者の方の意見が正しいことは明白でしょうし、
習慣的にプロ野球を観戦するファンにしてみれば当然の内容なのかもしれません。

そもそも、私のような初心者の考えるところが、選手や監督、そして解説者達のプロの思考に及ばないのは当然なのですが、
では、せめて一般向けと思われるプロ野球中継の解説が理解できる程度の知識を身に付けるためには、どのような訓練が必要になるのでしょうか。

・ ルールを熟知し、客観的に試合を見つめる
野球のルールはとても複雑で、緻密なものだと思います。そこで、より細かいルールを知ることによって、一つ一つのプレイを異なる角度から見ることができるようになり、結果として状況の把握と試合全体の客観視が可能になると考えます。

・より多くの試合を観戦し、さまざまな結果を経験する
例えばプロ野球のテレビ中継などの観戦を習慣付けることによって、具体的な経験が蓄積され、さらには解説に対する理解も深まると思います。
また、球場に足を運んでの臨場感あふれる観戦は、なお効果的であると考えます。

・“流れ”という抽象的な概念に対する理解は必要だろうか
プロ解説者の経験に基づいて“流れ”と一括りに言われても、それに類似した経験の蓄積量を有さない者は戸惑ってしまいます。
あるいは、解説者の指摘通りにコトが運んだ結果、“流れ”を体感し、理解できたかのような錯覚に陥ってしまう可能性もあります。
それならば、曖昧な概念に対する意識を一旦排除して、上記の2点に集中し、パーソナルな経験を積むことが最重要であると考えます。




さて、ずいぶんと前置きが長くなりましたが、麻雀においても“流れ”という言葉を耳にすることがしばしばあります。
私も何度となく「麻雀は点ではなく線で捉えるもの」と教わりましたし、常日頃からそういう訓練をしているつもりです。

しかし、初級者や中級者がステップアップを志す段階でも同じような訓練が必要でしょうか。
私は、むしろそういった抽象的な概念は、積極的に排除しなければならないのではないかと思います。

麻雀は選択のゲームです。
打牌選択、鳴き、リーチ判断、押し引き判断など、さまざまな場面で判断力が要求されます。
しかし、これらの判断に全く違う次元のファクターを組み込むことは、せっかくの成長を遅くしてしまったり、あるいはあらぬ方向へ導いてしまったりする危険性を伴います。
前述した野球の例と同じく、やはり抽象的な思考は意識的に排除して、自らの具体的な経験に没頭することをおすすめします。

そうはいっても、ゲームの中で実際に点棒のやり取りがあるわけですから、「ツイている」とか「ツイてない」といった運にかかわる認識を意識の外に追いやるのは難しいことかもしれません。

そこで、認識の切り替えの方法を一つ紹介したいと思います。
我々にとって、「現在の一局面において優勢か劣勢か」の判断は「平面を超越した部分」でもかなり重要となってくるのですが、
皆さんにはこれを平面までにとどめていただき、「今現在ツイている」という現在進行形での発想を防いでいただきます。
つまり、「アガった局はツイていた」、「トップが取れたのでツイていた」という過去形での認識へと切り替えていくのです。

こうすることで、局面における選択の精度の成長力を落とすことなく経験を蓄積することが可能になると考えます。
また、「ツイていた」という過去形の認識ではあっても、いずれそういったファクターが必要とされるときに、これが頭の中で整理されていれば、さらなるステップアップにつながる場合もあるでしょう。
大切なのは、「今ツイていると思わないこと」、これは覚えておくといいかもしれません。







さて、画像の局面を少し説明すると、南場の親番で3回アガリを重ねてダントツとなり、さらにスピード、打点、待ちと三拍子揃ったテンパイが入った場面です。
「ツイている」と思わない方が困難という場面なのですが、ここもやはり、上記の方法論に則って「点棒を重ねることができた前局まではツイていた」という認識を持って臨むべきだと考えます。
を切って即リーチ、あるいはヤミテン、または切りなどどんな手を打ってもいいと思います。
大切なのは、同じ手を打ち続けて経験することであり、多くの経験から自らの選択を変更すべきと判断した時に、ようやく応手に変化が生まれるべきだと考えるからです。

ここでわたしは切りヤミテンを選択しているのですが、字牌、老頭牌、そしてややピンズの高い変則的な場況から上家に、対面にの手出しが入り、8巡目にツモ切りリーチを打っています。










そして結果は3者にきっちりベタオリされての流局。次局以降も点棒を上乗せすることが叶わずに終局となりました。
対局後に、観戦されていたユーザーの方から、この局(主にリーチ判断)について質問をいただいたのですが、「経験則云々」といった内容でしか回答できずに非常に情けなく思いました。
70000点のダントツというケース自体が既にレアケース、さらには、普段ツモ切りリーチはほとんど打たないこともあり、ここで「経験則」という言葉を持ち出すのはいかにも不誠実でしょう。
経験に裏付けられることもなければ、損得勘定すらもあやふやな、半端なリーチだったと反省しています。

この局の結果はどうあれ、同一状況における十分な経験を有さない立場として、テンパイ即リーチ、もしくはヤミテンを選択したのであれば、
多少の場況変化に揺れることなく一貫してヤミテンと、その選択が間違いなく損であると判断されるまでは、同じ選択を試行し続けるべきだと考えます。
よって、試行にブレが生じ易い手替わりの無いリーチなどは問題外。
そのような反省も含め、今回この局面を採り上げてみることにしました。



何度も繰り返すようですが、
「ツイているからアガれる」のではなく、「アガれたからツイていた」という認識に基づく多様な経験こそが、
中級者の雀力アップをより効率的に手助けするだろうと考えます。

こうした限りない経験の結果、帰納法を介して局面における選択の一般化が行われ、やがてその精度の向上にかげりが見られたときにこそ、
「ツイているからアガれる」というような前提に基づく演繹的な判断が、個々の麻雀力のさらなるステップアップにつながるのではないかと思います。






 
日本プロ麻雀連盟オフィシャルネット対戦サイト 『ロン2』




文責:杉浦 勘介

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