昨年の今ごろだったろうか、日曜日のリーグ戦の受付をしていた時に、隣にいた井出が呟いた。 井出「A2から落ちたら、辞めるかもしれない・・・」 その時の井出は降級争いの真っ只中であった。
井出と私は同い年である。30代も後半に差し掛かり、色々考えることもあるであろうし、 Aから落ちるという喪失感みたいなものも実際経験している私には理解できた。
でも、掛ける言葉が見つからない。 「頑張ってくださいよ」とでも言いかけたが、なんか違う気がした。 結局「そうですか・・」としか言えずに受付業務を続けた・・
そんな井出が王位を獲った。私は対局が終了した時、最初に手を差し出していた。
リーチ ツモ ドラ
このアガリや、南3局1本場、を切っているフリテンの、
このような手を決め2連勝とし、トータルトップに立った。しかし4回戦東2局・・
ドラ
最終形
ポン 加カン ツモ
どれも本当の井出一寛の姿である。
このインタビューで、少しでも井出の人間性が伝えられたら幸いである。
(このインタビューは2010年12月現在のものです)
インタビュアー:紺野 真太郎