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プロ雀士インタビュー

今回のプロ雀士 : 二階堂 亜樹


女流桜花決定戦を連覇した二階堂 亜樹プロ



携帯が鳴る。
着信画面には、「荒正義」の文字が。まさか?ついに地獄のセットの誘いか?
いや待てよ、冷静になれ。今日は理事会だから、急用で欠席の連絡かもしれない。
おそるおそる電話に出る。

 
「荒だけど」
瀬戸熊

「はい。お疲れ様です。」 (わかってますよ。そんなことは。早く用件を・・・。)

「ホームページでさあ、亜樹のインタビューやるんだけど、やってくんない?」
瀬戸熊

「え・・・?僕がですか?」

「そうだよ。仲悪くないでしょう?」

電話の向こうから数人の笑い声が。

瀬戸熊

「ええ。一応仲悪くないと思ってますが・・・。」(先方はどう思っているかわかんないですけど。)

「じゃあヨロシク〜。」
ツーツー、切れた。

別の変な汗が出てきた。
そりゃ僕が先輩だし、亜樹ちゃんがデビューした頃から知ってますよ。
なんだったら、たまに「熊ちゃん」とかよばれてますよ。(自慢)
でも、二人っきりで2分以上話した事ないんですけど。
今更、断れんしなぁ〜。
まあ、こんな企画でもない限り、一生二人きりで話しなんてできないかもしれんしなぁ〜。
これはね、すごいラッキーなことなんだよ。瀬戸熊君。
そう、僕的には、うれしさ6割、不安3割、逃げ出したい気分1割の複雑な心境となった。

理事会が終わり、早速交渉に。



瀬戸熊
「あのう。あ亜樹ぢゃん」
亜樹
「はい。何でしょう?」

ヤバイ。緊張してきた。

瀬戸熊
「さっき荒さんから言われて、カクカクシカジカ・・・って事になりまして。」

ホントの事なのに言い訳みたい。

亜樹
「あっ、わかりました。宜しくお願いします。」

おっ、好感触。嫌われてないみたい。

瀬戸熊
「あっ、じゃあ三流プロの僕が予定合わせますんで、2時間くらい空いてる日時を教えてください。」
亜樹
「じゃあ、○曜日の22時でいいですか?」
瀬戸熊
「はいはい、かしこまりました。」
亜樹
「場所はどこにしましょうか?」
瀬戸熊
「どこでも。なんなら仕事場近くまで。」
亜樹
「池袋で大丈夫ですか?」
瀬戸熊
「全然オーケーです。」

米搗きバッタかおまえは。

この日から、妙な緊張感に包まれる。おなか痛くなってきた。

で、当日。
21時45分新宿到着。なんとか間に合いそうです。
今日遅刻とかありえんからなぁ〜。
そのときメールが。表示は亜樹ちゃんから(うらやましいでしょ。)
いや、何でもないです。気にしないでください。
ん。遅れるのかな?
しょうがないよ。いいよいいよ。

―あのう、もう仕事終わって着いちゃいました。―

エーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

マジっすか。非常にまずいよね、それ。
すぐメールを返す。

―ごめんなさい。今新宿です。急ぎます。ホントすみません。―

やっちまったよ。生きた心地せん。

22時。待ち合わせの喫茶店到着。
一応、喫茶店の10メートル前から走る。急いだ証をつくらねば。

 

 
瀬戸熊
「ゼェゼェゼェ。ごめんね、遅くなっちゃて。」
亜樹
「いえ。大丈夫ですよ。それより、わざわざ来てもらってすみません。」

何をおっしゃる。あなたなら、全男性プロが女房子供を質に出しても、地球の裏側にでも来るでしょう。

瀬戸熊
「今日は宜しくお願いしますね。」
亜樹
「はい。こちらこそ。」

かあー。かわいいなあ。喫茶店の周りの男どもの視線が心地いい。
いいでしょう。うらやましいでしょう。

 

瀬戸熊
「早速ですが、女流桜花防衛おめでとう。」
亜樹
「ありがとうございます。」
瀬戸熊
「実感湧いてきた?」
亜樹
「んー。まだあんまり。あっ、それ、決勝の牌譜ですか?」
瀬戸熊
「そうそう。これあったほうが話しやすいかなあと思って。この四暗刻は本当すごかったねえ。」



亜樹
「ええ、自分でもびっくりです。まさかこんな最終形になるなんて。でも、役満って、ずるいと思うんですよ、あたし。」
瀬戸熊
「えっ、なんで?」
亜樹
「だって、すごい破壊力で、一瞬ですべてをひっくり返しちゃうじゃないですか。」
瀬戸熊
「んー。そういうのもあるけど、四暗刻は別じゃない?道中ちゃんと意思をもって手作りするし、この時なんてここまで我慢に我慢を重ねたご褒美みたいな気がするし。それに、手順がすごいよね。」
亜樹
「そう言っていただけるとうれしいです。」
瀬戸熊
「ところで、ホンイツ系を狙うの多かったね。」
亜樹
「ええ。ホンイツ好きなんですよ。結構遠いとこからでも狙いますね。でも、反対に七対子は嫌いです。あまり狙いませんね。」
瀬戸熊
「あー、やっぱりね。今回久々に亜樹ちゃんの麻雀見せてもらって、そう思ってた。結果的に優勝なわけだけど、始まる前・初日・二日目と心境に変化あった?」
亜樹
「そうですねえ。やっぱり、プロリーグも女流リーグも休みだったので、不安でしたね。強い人たちとも競技ルールでセットして練習してきたんですけど、男性相手が多かったので、ちょっとズレちゃうかもなんて考えてました。
あと、初日鳴きで悪い結果を引き起こした場面が多かったんで、二日目は極力鳴きを控えたんですけど、そしたら手が入らなくなっちゃて、結構シビレましたね。」
瀬戸熊
「本当に我慢強く、丁寧に打ってたもんね。」
亜樹
「ありがとうございます。『丁寧』って言ってもらえると一番うれしいです。」

おっ、俺1ポイント獲得。

瀬戸熊
「デビューしてからずっと見てきたけど、ちょっと麻雀変えたよね?」
亜樹
「えっ、わかります?」
瀬戸熊
「一応A1リーガーなんで・・・(汗)」
亜樹
「数年前、テレビ対局している自分を観てたんですよね。」
瀬戸熊
「うん。うん。」
亜樹
「そしたら、なんてつまんない麻雀打つんだろ、この人みたいな(笑)。もっと観てる人に感動を与えるような麻雀打ちたいって。そこから、デジタル重視の打ち方から、守備に重きを置いた、懐深い麻雀を打つよう心がけましたね。」
瀬戸熊
「守備かぁ〜、耳が痛いなぁ(笑)。決勝観て思ったんだけど、他の3人より2巡ぐらい見切り早かったよね、たぶん。
途中二分の一みたいな牌つかんだら、必ず止めてたもんね。」
亜樹
「ええ。二分の一はヤメますねえ。」
瀬戸熊
「俺なんか、無理やりこじつけて、8割通るにしちゃうもん(笑)」

いろいろ脱線しながら2時間経過。
24時。

瀬戸熊
いっけない、もうこんな時間だ。明日仕事?
亜樹
「ええ。でも明日は遅い時間からなんで大丈夫です。それより瀬戸熊さんは?」
瀬戸熊
「ああ。僕は気にしないで。」

やべぇ、またタクシーかぁ・・・(涙)

瀬戸熊
「仕事忙しいの?」
亜樹
「ええ。おかげ様で、いまのところ。今月3週間休みないんですよ。」
瀬戸熊
「すごいねえ。さすがトッププロ。」
亜樹
「あっ、でも、麻雀の仕事以外にパチンコやパチスロの仕事もありますけど。」
瀬戸熊
「スケジュールは自分で管理するの?」
亜樹
「そうですね。空いてたら全部来た仕事は入れちゃうんですよ。今は仕事を一番大事にしてるんで。」
瀬戸熊
「マジ?えらいねぇ。では、一応全国のファンが気にしてるんで聞きますが、恋愛は何番目?」
亜樹
「うーん。今はあまり考えてないですねえ。順位をつけるなら3番目くらいかな(笑)」
瀬戸熊
「でも、亜樹ちゃんくらいなら、そんなにあくせく働かなくても大丈夫でしょ?」
亜樹
「必要とされてるうちが華ですから。40代、50代になっても麻雀プロとして在りたいですね。」
瀬戸熊
「それは大丈夫だよ。おじさんが保証するよ(笑)」

あてになんねぇ〜。
   
瀬戸熊
「じゃあ、たまの休みは何してるの?」
亜樹
「そうですねえ・・・、自分でレンタカー借りてドライブしたり、友達とセットしたり、あと仕事も兼ねてパチスロとかですかね。」
瀬戸熊
「車買いたいって格闘部呂倶に書いてあったね。何乗りたいの?」
亜樹
「昔はRX−7みたいなスポーツカーが良かったんですけど、今は特にこれってのはないですね。」
瀬戸熊
「もしかして、走り屋?」
亜樹
「ちがいますよー(笑)」
瀬戸熊
「あと、俺もたまにスロットやるけど、目押し上手いよね。テレビで観たけど。」
亜樹
「あは。そうですか?」
瀬戸熊
「小役取りこぼすと、嫌?」
亜樹
「あっ、それ駄目かも。一日中カウントしてますね。今日は何枚損しちゃったみたいに(笑)」
瀬戸熊
「同じO型とは思えんなあ(笑)。俺、秒で忘れる、それ。そういえば、あと、家買いたいってのもあったね。」
亜樹
「さすがにそれは、まだ先の話ですね。でも、将来は田舎で暮らしたいです。」
瀬戸熊
「うーん、世間がまだまだ許してくれんでしょう、それは(笑)。ところで、亜樹ちゃんは下積み時代ってある?」
亜樹
「そりゃありますよ。」
瀬戸熊
「えっ、あるの?」
亜樹
「連盟入って1、2年目の頃は、ゲストとかなんもなくて、時給900円のゲームバックなしで週6で働いてましたもん。」
瀬戸熊
「それ、マジ!?天下の二階堂亜樹が・・・・・考えられないね、今となっては。」
亜樹
「しかも、本走1番手でしたよ(笑)」
瀬戸熊
「すごいねえ。やっぱり、女流のパイオニア的存在、麻雀界の野茂英雄だね。」
亜樹
「引退してませんが・・・。」
瀬戸熊
「いやいや、そういう意味じゃなくて、それだけ女流の活躍の場を広げたと言うか・・・(汗)」
亜樹
「わかってます(笑)」

時刻は午前1時。
あっ、ホントまずいねこりゃ。
楽しい時間は過ぎるの早いねー。

瀬戸熊
「じゃあ最後に、来期からついにA2リーグだけど、どうやって戦うとかある?」
亜樹
「うーん。年間戦は初めてですけど、いつもリーグ戦の時って1半荘単位でしか見てないんですよね。
その半荘トップ狙って、駄目ならひとつでも上の着順、みたいな。」
瀬戸熊
「へえー。俺なんか長い目で見ちゃうけどなぁ〜。叩ける時を捜す、って感じで。」
亜樹
「それ、よくAリーグの人に言われますね。でも私は、いいのか悪いのかわかんないですけど、目の前のひとつひとつを大事にしたいっていうか・・・。」
瀬戸熊
「うん。でも、亜樹ちゃんの手牌に忠実で相手に対応するのを見てると、わかる気がする。」
   
亜樹
「いろんな人と出会って、いろいろな考え方を聞いて、よく影響も受けちゃうんですけど、ここって事は曲げないんですよねぇ。」
瀬戸熊
「うん、それ大事だね。なんでも素直が一番。でも最後には、自分で消化して納得したものだけ使えばいいと思うよ。じゃあ最後に、ファンにメッセージを。」
亜樹
「タイトルやAリーガーということに驕る事なく、一歩一歩前進していきますので、応援宜しくお願いします。」

 



追記

10年前、麻雀界は一人のヒロインを迎える。
男顔負けの強さと、アイドルばりのかわいさが同居した一人の少女を。

10年後、ヒロインは更なる輝きを増し、そこにいた。

昔はかわいい妹みたいに見えた彼女が、
今は、こちらがたじろぐほどの美しさを持った、素敵で思いやりある一人の女性と成長していた。

そして、麻雀の話をしていても、
こちらが感心するくらい、いろんなことを知っているし、勉強しているのがわかる。

女性初の鳳凰位。
そんなことあるわけないじゃんと10年前、皆が思っていただろう。
でも、二階堂亜樹はその可能性を充分に秘めている。

10年目にして、初めて彼女と色々な話をすることができた。
もっと早く、勇気をもってしゃべりかければ良かったなと、ちょっぴり後悔。

そして、本文では触れなかったが、
彼女は自身の経験を後輩の女流に伝えたがっていた。

女流プロのみなさん。
彼女は、きっと素晴らしい話をたくさんしてくれますよ。
だから、勇気をもって、彼女にいろんなことを聞いて欲しい。
こんな偉大な先輩が、手の届く場所にいるのですから。

   

二階堂 亜樹  ( にかいどう あき )
日本プロ麻雀連盟15期生
⇒プロフィール(ロン2)はこちら      

(このインタビューは2009年2月現在のものです)

 インタビュアー:瀬戸熊 直樹

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