日本プロ麻雀連盟
第2回ロン2カップ
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プロ雀士インタビュー

今回のプロ雀士 : 小島 武夫

2月初旬のある日曜日、私は高校時代からの親友が勤めるレストランバーのカウンターで食後の酒を楽しんでいた。友人がふと洗い物をする手を止める。
「この前さー、うちの店に小島武夫さんが来たよ。うちの主任が麻雀大好きでさーすげー喜んでたよ。」
私は焼酎を飲む手を止める。
「ふーん、やっぱり小島先生くらいになると分かるんだねー。」
友人は当たり前だろというような顔をして
「麻雀のルールぐらいしか知らないオレだって知ってるからねー。」
と答える。さすがミスター麻雀と言われるだけあるなと考えていると携帯が鳴った。着信小島武夫先生と液晶に表示され、思わず体が硬くなる。


小島 武夫

「おい、元気にしてるか?この前の取材の件、明日ならいいぞ。」
小島からの呼び出しとあっては仕事もデートも関係ない。私はすぐに職場へ電話した。
小島武夫の店「雀港」はJR渋谷駅から徒歩2分、246沿いを歩くとすぐに見えてくる。夕方、まだ会社が終わらないような時間にもかかわらず盛況だ。小島武夫のネームバリューの凄さを改めて思い知らされる。近くのイタリアンレストランで取材は始まった。

(文責・インタビュアー) 増田 隆一

増田 「今日はお忙しいところ時間をさいていただいてありがとうございます。」
小島 「いいんだよ、とりあえずパスタでも食べろよ。話はそれからでいいよ。」
  ビールを片手にパスタを食べる・・・
増田 「早速お話を伺いたいと思います。麻雀を始めたきっかけは?」
小島 「16,7のころ近所の悪がきに教えてもらってな、教わって2回目からはもう金を賭けてたよ(笑)。まあ、賭けないとうまくならないしな。」
増田 「で、やっぱり最初は負けてたんですか?」
小島 「3つ4つ上の悪がきのカモだったね(笑)でも、負けると痛いから必死にやったよ。そのおかげで覚えて2年目くらいには雀ボーイをはじめて給料の倍は稼いでたね。当時の給料が月に7000円でブー麻雀(原点よりも浮いている人数で収入が違う麻雀)を打ってたね。」
増田 「当時の雀荘というのは今みたいに学生やサラリーマン中心の和気藹々とした雰囲気ではなく、不良のたまり場という印象があるのですが?」
小島 「やくざばっかりだったね(笑)九州はやくざ発祥の地といわれているような場所だったというのもあるかもしれないけどな。いかさまする奴もいっぱいいて、よくいかさま師を捕まえたよ。」
増田 「今となってはいい思い出ですね(笑)麻雀の上達のコツを教えてください。」
小島

「賭けることだね。さっきも言ったけど、負けて痛いから必死にやって上達するんだよ。賭けるのは金じゃなくてもいいんだけどとられて痛いものじゃないとね。

  あと、今の若い子を見ているとなかなかうまくならないと思う。熱心さが足らないよね。うまい人、下手な人両方見て勉強しないと・・・。上手は真似る、下手はこういう麻雀は打ちたくないと思う、それが勉強になるんだよ。自分でうまいと思ってしまったらもうそれが限界。上手になる人間は人の麻雀をよく見てるよ。
小島 オレたちが阿佐田先生と遊んでたころは、飲みに行って麻雀の話をしたり牌譜を並べたりして勉強した。今はタイトル戦のエントリー料も安いし真剣さが足りなくなってる。ゴルフみたいに年間何百万もエントリーがかかれば一生懸命になって負けて笑ってる奴なんていなくなるよ。」
増田 「どのようにすれば今の麻雀界が変わっていくと思いますか?」
小島 「まずはタイトル戦のエントリー料を5〜10万にする。そうすればエントリーを払うために死に物狂いになるし、そうやって払って出ていれば真剣に麻雀を打つ。麻雀界に光るものがあればマスコミとタイアップして賞金も上がるしな。今はぬるま湯だよ。」
増田 「はい」
小島 「みんな甘い麻雀を打ってるよ。真剣さが足りないから何でも切ってすぐに振り込んじゃう。昔の大阪の人間はフリテン片あがり(現物以外の待ちならばフリテンでもあがれる)でやってたからうまいよ。東京みたいにスジに引っかかる奴はあまりいなかった。スジに引っかかるということは面子構成を全然分かってないってこと。みんな捨て牌を読んでないんだよ。聴牌のわからない相手とやるとめくり勝負だからつまらないよな。」
増田 「はい」
小島 「若手に言いたいんだけど、プロと呼ばれる人間ならばじっくりと腰を据えて打ってほしいね。味がないよ。ちまたにも強い打ち手はいるけれども味がないから年とともに力が落ちてくる。若いときにいい麻雀を打っていれば長くいい麻雀が打てるからね。ようするに、麻雀は30すぎがピーク、そこでどんな麻雀を打つかで5,60になって違う。ツキという言葉が当てはまるかどうか分からないけど、力が落ちても技量でカバーできる。」
増田 「はい」
小島 「たとえば、オレが負けたら200円で払う、増田君が負けたら50円で払うという麻雀があればお互いに痛い思いをするから技量は上がるよね」
増田 「ぜひ今度勉強させてください。先生は今でも麻雀の研究をされていますか?」
小島 「もちろん(笑)オレらは職人だから死ぬそのときまで(麻雀のことを)考え続けなくてはならないんだよ。一生が戦いと研究の連続と思ってやってもらいたい。オレは今、ボケてしまう前に聴牌の読み方など人には話していない部分を書き溜めているよ。人に教えたら勝てなくなっちゃうから(笑)死んだときにそれを誰かが公表すると思うよ。そのときに、小島武夫はこんなことを考えて麻雀を打っていたんだって初めて分かるよ。」
増田 「絶対誰にも言わないんで僕にだけ教えてください。」
小島 「だめだめ、死ぬまでは秘密なんだから(笑)じゃあね、ヒントをあげるね。もっと牌譜をよんで考えてみると見えてくるよ。」
増田 「研究します。次は読者からも質問があった趣味についてお聞きしたいと思います。」
小島 「なんと言っても競艇だね。麻雀と同じくらいの年数やっているからね。オレのテレビの予想は評判いいんだよ(笑)大穴をよく取るからね。そのかわり、舟券を買わなくても毎日のように競艇場に通っているよ。どういうところに視点を置くかを考える。麻雀と一緒で毎日が研究だから。教科書どおりに行かないから楽しい。感性がよくないと・・・。感性というものは人に教えられるものではないから自分で身につけないとね。麻雀もそうだよ。」
増田 「ほかには?」
小島 「博打全般だな。ルーレット、チンチロ、カジノetcなんでもやったよ。人生の大半は賭け事だったから。賭け事はすべて戦い。世の中の仕組みも戦いの連続。コツは心に余裕を持つことかな。」
増田 「このコーナーでは小さいころや若いころの思い出を写真と共に話していただいているのですが、そういう思い出の写真ってありますか?」
小島 「戦争を経験しているし、写真は残っていないね。博多時代、早くにおふくろを亡くして親父と兄弟と辛い時代を過ごした。種違いも含めて上2人、下2人の兄弟がいたんだけど2番目は戦争中に死んだ。食べるものもろくすっぽない時代だし、子供のころの楽しい思い出はあんまりないね。」
増田 「辛い時代ですね・・・」
小島 「麦飯や、サツマイモ飯を食べて何とか生きてきた。ただ、その当時はそれが普通の生活だからオレらの年代はみんなそんなに楽しくはなかったんじゃないかなぁ?そんな時代だから、娯楽もないし麻雀や競艇を覚えたのかもしれないね。パンとお菓子のお店で職人として働きながら麻雀や競艇に通ったのが一番の思い出かな。」
増田 「その後、麻雀界のスターとなるわけですが、その当時の思い出話を聞かせてください。」
小島 「阿佐田(哲也)先生との出会いが人生を変えたね。出会ってフリープロとして一生懸命本を書いたよ。50冊くらいは書いたと思うけど、「負けない麻雀」は150万部売れた。今でも売れ続けているし。思い出話はいろいろなところで書かれているし、あとはな・・・。オレは隠さないで何でも言っちゃうから(笑)麻雀をがんばって、遊びもそこそこにやった、そんな感じだね。」
増田 「最後に読者の皆様へ一言お願いします。」
小島

「物事っていうのはねプラス思考で考えたほうがいいよ。辛いことやトラブルは人生を歩いていく1つの足がかり。そうしないと私だけこんなに辛いって思ってしまうんだよ。でも、みんなこうやって歩いてきたと思えばいい。ギャンブルも麻雀も真っ向からドンとぶつからなければ身につかない。負けることを怖がってはだめ。どんな負け方をしてもへこたれてはならない。どん底まで落ちたならば上がるしかないのだから・・・。」

増田 「ありがとうございました。いろいろなお話、僕自身も勉強になりました。」

とにかく話がうまい。いつもに比べて私の質問が少ないことに読者の皆さんは気づかれただろうか?一言話すと、10くらい返ってくる。しかも、人を惹きつけるのが上手なので、インタビュー中私は一度も主導権をとることができなかった。 いつもにこやかな小島武夫だが、時折見せる鋭いまなざしは麻雀職人としての気位の高さを表しているかのようだ。人気者としての小島とは違う、勝負師小島武夫を見た気がした。

小島 武夫(こじま たけお)
昭和11年2月11日生 福岡県博多出身 O型 みずがめ座
⇒プロフィール(ロン2)はこちら

(上記内容は、2004年3月現在のものです。)

 (企画・構成)増田 隆一

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