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NEWS 第三回麻雀トライアスロン 雀豪決定戦 決勝レポート_東風戦

レポート:黒木 真生


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つくづく、麻雀はゲームではなく「戦い」なのだなぁ、と感じさせられた。

「第三回麻雀トライアスロン雀豪決定戦」の当日、私は運営の仕事でいっぱいいっぱいで、決勝戦を観戦する余裕がなかった。
だから「エンタメ〜テレ」で放送された番組を見て原稿を書いているのだが、やっぱりこの4人の戦いはすごかった。

前大会優勝者で現・鳳凰位の荒正義プロ。

昨年度優勝者
荒 正義プロ

 

そして連盟のビッグタイトルはまだないものの、
テレビ対局、特に一発・裏ドラありのストリートファイトでは滅法強い(「モンド杯」で3回、「天空麻雀」で2回優勝している)佐々木寿人プロ。

プロ1位通過
佐々木 寿人プロ

 

ゲスト雀豪としてご参加いただいているが、実は連盟の九段で、第3・4期と十段戦も連覇している畑正憲さん。
トライアスロンでは第一回大会も決勝戦に進出された。

雀豪1位通過
畑 正憲さん

 

元プロ野球選手でキャスター。前大会では惜しくも準優勝の佐々木信也さん。
荒プロ同様、2年連続で決勝進出の離れ業をやってのけられた。

同じく2位通過
佐々木 信也さん

 

この顔ぶれを見ただけで、自ずと「すごい勝負になりそう」という期待感が高まるのだが、
実際に対局が始まってみると、やはりそれはゲームではなく、まぎれもない「戦い」なのであった。

全員が「単なる点数のやりとりや絵合わせゲーム」などには目もくれない。
ただその場その場の損得勘定で打牌を決めるのではなく、相手を打倒するためのプラン、いわゆる大局観をもって戦う。
時には意地をぶつけあう。打牌の内容が喧嘩腰になることもある。
手の高さや速さよりも、相手にショックを与えることを優先することさえある。
だからこそ麻雀は無機質で淡白なものではなく、手に汗握る人間臭い戦いになる。

トライアスロンの最初の戦い、東風戦の東3局は最初の勝負どころとなった。
それまで大きな動きはなく、全員ががっぷり四つに組んで動かないという状況だったが、ここで一気に均衡が崩れる。
 
 チー ポン ドラ

最初に動いたのは北家の寿人プロで、5,200点のテンパイ。


 
これに12巡目、親の畑さんが追いつく。

 ツモ

でリーチ。リーチのみだが、北家が2つ鳴いて親のリーチ。しかもそれが畑さんとくれば怖さが増す。


寿人プロは性格的に全部突っ張るだろうが、他家にしてみればハードな展開だ。

実際、南家の佐々木さんは、

 ツモ

ドラを2枚使った手だったが、目いっぱいの打とはせず、をツモ切った。


このは寿人プロにも切りづらく、リーチの前から抱えていた牌である。
は現物で、これを打っても七対子の1シャンテンは維持できる。

佐々木さんも突っ込んでいきたい気持ちがあっただろうが、打の一貫性のなさを嫌って、打で我慢した。
ところが次巡ツモである。

もし、真っ直ぐを打っていればこのツモでテンパイだった。だが、そのためにはドラのを打たねばならず、そのドラは畑さんにアタリだ。
我々、見ている方は全部分かるからいいが、打ち手は真っ暗闇で戦っている。
このツモから、どういう対応をするのがベストか、まったく分からないことを考え、決断せねばならない。
 
畑さんの捨て牌はこうだ。リーチの前のはツモ切り。


そして寿人プロの捨て牌はこう。



 
結局、佐々木さんは打を選んだ。やはりここで切りは一貫性がない。だが撤退はせず、打で前に進んだのである。

そして次巡、畑さんがをツモ切ると、これを佐々木さんはチー。

 チー

意を決してを勝負した。
もしこれが寿人プロにアタリなら、自分の対処はある意味正しかった。放銃のタイミングが遅くなっただけである。
だが、畑さんにアタリなら最悪だ。寿人プロに対して勝負していれば、畑さんには間に合っていたからである。
 
だが、このは通った。
そして同巡、すぐ下家の荒プロが、手詰まりとなった。
唯一ある現物は、前巡、寿人プロがツモ切ったのみ。
佐々木さんには通っていないが、荒プロは観念したようにをツモ切った。
 
佐々木さんの捨て牌はの後、と手出しでカンチーである。
明らかにストレートには攻めておらず、また、捨て牌のバランスからも、もう1枚ドラのが使われているようには見えなかったのではないだろうか。
だが、開けてみたらまさかのドラドラだ。荒プロは涼しい顔で3,900点を支払ったが、内心穏やかではなかったはずだ。


 
そしてオーラス。勝負どころで放銃の憂き目にあった荒プロが面白い手筋を披露してくれた。
まずはオーラスの点数状況をご確認いただきたい。

トップ目 佐々木信也:33,900点
2着目  畑正憲  :30,800点
3着目  佐々木寿人:28,000点
ラス目  荒正義  :27,300点

トップからラスまで、たったの6,300点。点差だけをみれば「たったの」だが、ことはそう単純ではない。
まず、ここで逆転手がうまくハマってトップをマクった場合、順位点がマイナス15,000点からプラス15,000点に転じる。

普段、皆さんが打っているルールと比べると、あまり大きくはない。
また、この後続く半荘戦では、順位点は10,000点・30,000点と一気に倍になる。

さらに、最後の三人麻雀では、順位点はともかくアガリ点そのものが高くなる。
当然、自然に満貫の手ができて逆転できれば申し分ないが、後からインフレ化することを考えれば、無理にトップしばりの麻雀を打つ必要はないのである。

それより、逆に無理をして、手出しできぬまま終了するとどうなるか。
「荒は東3局の放銃で終わったな」と思われてしまうのが一番厄介なのである。
卓上でナメられたり泣き顔を見られたり、動揺の色を見せたら負けなのだ。
だからこそ、荒プロは以下の手牌からドラのを打ったのではないだろうか。

 ツモ
 
普通ならここから打だろう。だが、この直前、畑さんがをポンしたから難しくなった。
場にはその前にが切られており、はカラだ。
-が薄ければ、ソーズをイーペーコーにして同じ1ハンをとろうという発想もある。
 
だが、もしあるいはがきてしまったことを考えると、ひとまず打としたり、打としたくならないだろうか?
少なくとも、テンパイでドラを切りたいと思うのが心情である。

だが、荒プロはスっとを打った。そしてをツモって切りリーチ。
結果は流局で荒プロの1人テンパイ。


寿人プロをマクって3着で終えたが、着順よりも何よりも「まだ荒は戦える」という姿勢を見せた、価値あるドラ切りだった。
対局者3名とも、これをただのピンフのみリーチの空振りとは見なかっただろう。
リーチの数巡前に切られたドラのと、雀頭のを見落としているはずはない。
 
単なる絵合わせゲームや点取りゲームでは、プレイヤーの姿勢や勝負観、哲学までは問われない。
そして、ゲームは、やっている人は楽しいかもしれないが、見ていて心が動くということはないし、プレイヤーに尊敬の念を抱くこともないだろう。
 
やはり、トライアスロンの頂上決戦は、出だしからすごい戦いとなった。
東風戦で作られた勝負の流れが、この後、半荘戦、三人麻雀とどう推移していくのか?
人間力と人間力のぶつかり合いに、今から手汗がジワーっとにじんでくる。
熱戦必至。



#3は7月14日(土)17:30分から再放送

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※以降の放送スケジュール&詳細はこちらよりご確認ください。






レポート:黒木 真生
 

 

 

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