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プロ雀士コラム

まずはじめに、お断りしておかねばならぬ事がある。
このリレーエッセィは、ある者があるものを書き、それを名指しである者に送る。
送られたある者は、一ヶ月以内にやっぱりあるものを書き、それをある者に送る。
これ、いわば幸福の手紙の麻雀版である。
もちろん、送られた方は幸福どころか不幸の矢を射られたようでたまったものではない。
しかし、こんな読み物が麻雀ファンや仲間の見る楽しみとなれば幸いである。

(ホームページ編集部)

 


第15回:小川 尚哉



仲田プロからの突然のエッセイ依頼に嬉しい反面、戸惑いを隠せなかった。
なぜなら私は著しく文章能力が低いからである(一応、文系大学卒だが…)。
何を書けばいいのやら…。
ただ、私のことを知ってもらう絶好の機会なので一生懸命書こうと思う。

見苦しい文章だと思いますが最後までお付き合い頂けたら幸いです。



「大きいタイトルをとって、おばあちゃんに全自動卓を買ってあげたい」

プロ入りしてから現在も続く私の夢である。

麻雀が大好きだった私の父は、私が小学5年の時、46才の若さでこの世を去った。
私の家族は母方の実家への転居を余儀なくされた。


私が中学2年の時、祖母が突然、中古の全自動卓を購入した。
その日を境に母、おじ、祖母らが卓を囲む日が多くなり、私も少しずつ自然と麻雀を覚えた。


或る日、初めて卓に入ることを許された私は幸運に恵まれトップを取ると、そこからまるで何かに取りつかれたかのように麻雀にはまっていった。
高校生になり友達を家に集めては毎日のように麻雀をしていたのだが、或る日突然、全自動卓が動かなくなってしまった。
手入れもほとんどせず毎日使っていたのだから当然といえば当然だが…。
麻雀を打つ場所を移した私は、以来ほとんど負けることはなかった。


そんな高校時代を終え、私は独り身で上京。
大学に通いながら、新聞奨学生として新聞屋で働くという条件つきで。

ただ、やはり麻雀大好きな私は、すぐに雀荘巡りを始める。
新聞屋の仕事をこなしながら、空き時間に麻雀をし、たまに大学へ行く…というような日々を過ごした。
そのため、1年留年してしまい、5年間大学へ通うことになったのだが、
その卒業を控えた5年目に『近代麻雀』でプロテスト案内を見て応募し、研修後に晴れて日本プロ麻雀連盟入りとなった。

麻雀だけなら誰にも負けないよと思っていたのだが、初めてのリーグ戦でマイナス。
力の無さを実感した私は師匠の紺野真太郎先生に相談。

「どうすれば強くなれますか。」
「もっと打ち込まないとダメだな。」

その1週間後には当時働いていた会社を辞め、雀荘のメンバーとして働いていた。
メンバーとして半年以上働いていた私。
その時、5年間付き合っていて、将来結婚しようと思っていた女性がいた。
そして、同棲をすることとなり家も契約し、もう住むだけとなったある日、彼女から衝撃の一言が…

「一緒に住むんだったら、麻雀プロを辞めてほしい。雀荘のメンバーも安定しないし、普通のちゃんとした仕事に就いてほしい。」

今までは応援してくれていたはずの彼女のこの言葉にショックを隠せなかった。
だが、やはりすぐに結論が出る。
麻雀を辞める訳にいかない、彼女とは別れようと。


そして、その女性と別れた直後に出会った現在の彼女と付き合い、すぐに同棲を始めた。
彼女は失意の私を救ってくれた。
そして何より、私の夢を自分のことのように考えてくれているのだ。
そんな彼女のためにも、私自身のためにも、プロとして結果を残さないといけなかった。

それでも、リーグ戦はマイナス、他のタイトル戦でも良い結果が出ない…。
そして、2年目の新人王戦を前に私は大きな決断を下す。

「優勝出来なかったら麻雀プロを辞めよう」

迎えた新人王戦、私は初めて彼女を会場に連れ出す。
何とか6回戦まで駒を進めるも、無念の足切り。

帰り途中、「もう麻雀プロは辞めようと思う。」と彼女に言うと、

「私は麻雀してる尚哉が好きだよ。もう少し頑張ってみなよ。」

この言葉にどれだけ救われたことか。
その後の奇跡的な活躍は、彼女の存在なしでは語れない。




王位戦B級予選を一週間後に控えた土曜日、私は四谷の連盟道場へと足を運んだ。
瀬戸熊直樹プロ、岩井健太プロ、同期の内川幸太郎プロがいて、3人に私の麻雀を散々否定された。
それなのに、私は嬉しくてたまらなかった。
そして皆の思考を少しずつでも取り入れてみようと思った。

その中で一番意識したのが「バランス」。
それまでの私はとにかく攻撃一辺倒のスタイルでフリーでは勝ち続けてきたのだが、あっさりとそのスタイルを捨て、対局に挑んだ。
心の中で「バランス、バランス」と呪文のように唱えながら。

それがなんとなんと自分でもビックリの快進撃、準決勝まで駒を進める。
その準決勝でも好調で、最終戦を前にトータルトップ、箱ラスでも決勝の椅子を手に入れていた。

その最終戦で憧れのタッキーこと滝沢和典プロと初同卓。
普通に闘いたいなと思ったのだが、その気持ちをぐっとこらえた。
状態の良さを感じていながらも、誰にも迷惑をかけず、手が入っても何もしないことを決めていた。
私は当然のラス。このラスが王位戦初のラスだった。
そして大トップ条件の滝沢プロが当然のごとく大トップを取り、決勝の舞台に滑り込んだ。




対局後、観戦していた加藤博己プロに「なんでタッキーを落としにいかないの?この中で強いのはタッキーなんだから、ポイント的にも決勝でやりやすい相手を選ぶべきじゃない?」と言われた。
確かにそうである。
ただ私はプロとして「決勝最後の椅子を争っている相手の邪魔をしてはいけない。」と思っただけである。
この考えは今後も変わらないだろう。

ただ、こうした準決勝での因果関係が決勝での滝沢プロ大逆転優勝を生んだのでは?と考えてしまうのは私がオカルト人だからなのであろうか。
決勝は、ただひたすら夢中に闘った。
最終戦を前にトータルトップ。
だが最終戦、まさに神様に試練を与えられたかのように全く手が入らない。
なんとか粘ったが、神様は最後の最後でやっぱり滝沢プロに微笑んだのだ。
私の初の夢舞台は3位という結果で幕を閉じた。



負けたのは悔しいが、この王位戦でものすごい経験をさせてもらい自信がついた私は、その後のチャンピオンズリーグでも決勝進出を果たすも結果は4位。

ここでは見苦しいかもしれないが言い訳を…。
準決勝の勝ち上がり方からオカルト的にかなりの好感触を得ていた私に突然の悪夢が…。
決勝の日程が瀬戸熊プロの發王戦決勝進出のおかげで2週間もずれてしまったのだ。
さらに、優勝しかグランプリ出場は不可能と思っていた私に、決勝直前、追い打ちをかける藤原プロの一言「小川君はラスでもグランプリに出れるから」…
正直嬉しくてたまらなかったのだが、私の頭の中はすっかりグランプリ一色になってしまった。

そんな私に麻雀の神様は味方するはずもなく、いつの間にか瀬戸熊プロの優勝を見届けるだけになってしまった。
まぁ完全に力負けです…すみません…。




そして一週間後、あっという間にグランプリ当日を迎えた。
周りを見渡せば憧れの有名人ばっかりである。
1年前、こんな大変なことになってる私を誰が予想しただろう。
何より自分自身でも想像出来なかったのだが…。
本当に夢のようで、緊張しっぱなしの私を時間が待ってくれるはずもなくグランプリは開幕した。

準々決勝、前原プロ、二階堂亜樹プロ、望月プロを相手に奇跡的に1位通過。
準決勝、プロ入りしてから一番対戦したいと想っていた荒正義プロと同卓、その圧倒的なオーラに押し潰されそうだった。
さらに大好きだけど王位戦の借りを返したい滝沢プロも同卓であった。
結果は道中色々ありながらもまたまた奇跡的な1位通過。
荒プロと共に決勝に名乗りを上げてしまった。

決勝、連盟三大モンスター(勝手に命名、すみません)荒プロ、前原プロ、沢崎プロに囲まれてしまった私…。
彼女を引き連れ意気揚々と会場入りしたのだが、3人から放たれる強烈なオーラに私は息も出来ないほどだった。
最初のほうは緊張し過ぎて何がなんだかわからないまま、2連続ラススタート。
気が付くと、もう絶望的…。
でも諦めず最後まで闘い終え、結果は3位。

またしても夢を叶えることは出来なかったが、自分の力を出し切った結果だし、本当に楽しかった。
貴重な体験をさせてもらった神様に感謝である。

そんなこんなで、私にとって激動の1年は幕を閉じた。

そして、気が付くともう3年目のシーズンが始まっている。
早く上のリーグで戦いたい、夢を実現したい。
そのためには、もっと精進しないと。

今年の目標は、特別昇級リーグ優勝、タイトル獲得、グランプリ出場………。
目標はでっかく。これ私のスタイルである。




長くて醜い文章、お付き合い頂きありがとうございました。
では次回ですが、昨年の王位戦決勝で共に戦った猿川真寿プロ、よろしくお願いします。







文責:小川 尚哉

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