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プロ雀士コラム

まずはじめに、お断りしておかねばならぬ事がある。
このリレーエッセィは、ある者があるものを書き、それを名指しである者に送る。
送られたある者は、一ヶ月以内にやっぱりあるものを書き、それをある者に送る。
これ、いわば幸福の手紙の麻雀版である。
もちろん、送られた方は幸福どころか不幸の矢を射られたようでたまったものではない。
しかし、こんな読み物が麻雀ファンや仲間の見る楽しみとなれば幸いである。

(ホームページ編集部)

 


第8回:黒沢 咲



数年前のこと。会社帰り、行きつけの雀荘で麻雀をしていると、対面に座っていた男性がニコニコしながら私に言った。

「麻雀プロにはならないの?瑠美ちゃんと亜樹ちゃんが『プロになればいいのに〜!』って言ってたよ。」

その男性、通称パパさん。新宿バビィでメンバーをしていた、二階堂姉妹のお父さんだ。
もう5年くらい前の話だけど、その言葉をかけてもらった時、私の心はときめいた。

大学を出て普通の企業に就職し、『コンサルタント』と書かれた名刺を持って企業へと足を運ぶ毎日。不満はなかったが、刺激が足りないと感じる毎日。アフター5の麻雀が一番の楽しみだった。
そんな、他人から見るとちょっと変わった会社員だったが…。

こんな私が麻雀プロになんてなれるのだろうか?

あれだけ心がときめいたのに、当時は勇気がなくてテストを受けることすらできなかった。

それから月日が経ち、例のごとく会社帰りに雀荘の待ち席で近代麻雀を見ていると、日本プロ麻雀連盟のプロテスト募集要項が目に止まった。今からちょうど3年前だ。
その時、何か運命的なものを感じ、挑戦しよう!という気持ちになった。ドキドキしながら応募書類を作成して、それをポストに投函した。

…ついこの間のような出来事なのに。今年の4月で日本プロ麻雀連盟に入会して、丸二年が経った。
会社勤めは続けているが、リーグ戦をはじめとするタイトル戦に出場したり、全国の麻雀荘にゲストとして呼んでいただいたり、テレビ対局に出演させていただいたり…私の生活は一転した。

そんな刺激の多い生活が、新鮮で楽しくて仕方がなかった。

3年目か…そろそろ一花咲かせたいなぁ。

麻雀は結果だけを求めて打つものではないけれど、それでもやっぱり『結果を出したい!』という気持ちは人一倍強く持っている。3年目を迎え、その想いは一層強くなった。


そんな心持ちで臨んだ7月末のプロクイーン1次予選。テーマは『自分に負けるな!』

1戦目、ほとんど手が入らない状態で親が流れた東4局。ドラ。4巡目にはこんなイーシャンテンになっていた。

ここからツモと引いて、次巡ドラをツモった。

 ツモ ドラ

この四暗刻をキッカケに大爆発。スタートから3連勝した。そして4戦目には、

 ロン ドラ

と、1日に2回も役満をアガり、ダントツで1次予選を通過。


『今回はいけるかもしれない!』好調な滑り出しに気分は高らか。待ち遠しい思いで翌日の2次予選を迎えた。

翌日も、開始早々2連勝を決め、周囲から見れば絶好調に見えたかもしれない。確かにそうだった。

ところが2戦目のオーラス、私は大きなミスをしていたのだ。2着とは3000点弱の差。ドラ。手がいい。ツモもいい。7巡目には以下の聴牌。

プロクイーンのBルールは順位ウマが大きい(10−30)。軽くアガってトップで終わらせたいところだ。ソウズの下は絶好、ドラ筋は待ちとしては微妙だったが、私は打として待ちの聴牌をとった。
直後、ドラを切って三面張に受けるべきだったのではないかと後悔。次巡ツモ、テンパっていたのは手牌だけではなかったようで、ここから今更打としてしまう。なんという一貫性のないことをしているのだろう。次巡、ツモで精神的に大打撃を受けた。しばらくしてツモ。もはやワケがわからなくなっていた。を曲げる私。

『リーチ』

何がしたいの?

結局流局。トップをとったのに、正直気持ちが揺れまくっていた。せっかく神様がくれた幸運の糸を、自ら断ち切るようなことをしてしまったのだ。

ごめんなさい、ごめんなさい。もうダメかもしれない。

そして3、4戦目は地獄のように苦しかった。座っているだけでどんどん点棒が削られる。
2戦とも、南3局の時点でノーホーラのラスだった。ところがまだ残り火は煙っていたようで、2戦ともオーラスのアガりでギリギリ3着に食い込むことができた。

5戦目の東一局、他家のミスもあり、点数的にも精神的にも大きな大きな倍満をアガった。大ピンチを乗り越えられた。

ポイント的には3位通過と楽勝に見えたかもしれないが、この日、私は本当に苦い思いをしたのだ。


タイトル戦のベスト16に残ったのは初めてだった。
その日から、頭の中はプロクイーンのことでいっぱいになった。『いやいや、まだベスト16じゃないか』と言いたくなるほど2週間先の勝負のことを思い緊張して興奮して…。
のび太なみの寝つきの良さを誇る私が、2週間も先の対局のことを考えてなかなか寝つけない。そこから麻雀の調子が徐々に悪くなっていった。


リーグ戦最終節で一気にバランスを崩す。ダントツ首位から4位まで転げ落ちた。慌てた。
翌日から、毎日打って、毎日負けた。多分10連敗くらいした。崩れたバランスを、一気に立て直そうとして大振りになり、更にもっともっと負ける。


そしてもがき苦しみながら、そのままベスト16当日を迎えてしまったのだ。


『落ち着かない。自信がない。勝てるイメージが沸いてこない。』

対戦相手は、王プロ、内田プロ、そして同期で親友の田村りんかプロ。


1戦目、東四局、対面の内田プロが絶好調で持ち点は6万点に届きそうだった。そこで本日はじめての勝負手が私に入る。8巡目、ドラ

 ツモ

ターツ選択。678の三色が見えるが、手順でをかなり早くに切っている。場にはソウズとピンズが安く、ドラ色のマンズは激高だった。親の内田プロの手も進んでいる模様。
ここはを切るべきだ。を切るしかないのに…私はマンズを打ち出すことができず、長考の末、打としてしまう。次巡ツモでカンの聴牌。

直後、と捨て牌に並び、が立て続けに2枚切られる。

…終わった。カン待ちにしてれば満貫出アガり、更に一度カンに受けかえることができていれば、倍満をツモアガっていた。

普段の私なら難なく取れる手筋でも…その時の私は私自身を信じることが出来なかった。またを引き戻し、失いかけた自信を引き戻す道を歩めなかった。

3戦目、ラスで迎えた南場の親番で配牌がいい。4巡目で以下の聴牌となった。ドラ

ここから打としてしまう。形の変化も考えずに、がどこかからすぐにこぼれるのではないか?という甘い考えだ。

結果、を切られた後にツモ切りしたで、チートイツの仮テンに放銃という最悪な結果となった。

この半荘、私はラスを引いた。1、2戦目はギリギリのところで3着・2着と持ちこたえていたが、はじめてラスを引いて何かが吹っ切れた。
私は何を怖がっていたんだろう、あきらめるな、集中してもう一度頑張れ!と自分に言い聞かせた。

歯を食いしばってここから二連勝したが、前半に開いた点差をつめることが出来ず、ベスト16で敗退となった。


そのまま会場にいるとボロボロ泣いてしまうかも。そう思って早々に会場を後にした。でも結局涙を抑えることは出来なくて…。


たくさんのミスをしたけれど、1戦目、怖がってマンズを払えなかった自分の弱さに負けてしまった気がする。
それ以前に、大事な対局までにうまく心の調整することができなかった。

『落ち着かない。自信がない。勝てるイメージが沸いてこない。』

こんな気持ちで対局に臨んで、勝てる人がいるだろうか?

できることなら、もう一度時間が戻って欲しい。もう一度、ベスト16を戦わせて欲しい。

まだまだ大事なところで精神的な弱さが出てしまう私だけど、近い将来『あの頃の弱さを乗り越えられた!』とこのコラムを振り返る私でありたい。



最後に・・・
バトンを回してくださった瀬戸熊プロ、ありがとうございました。リーグ戦後半の爆発を期待しています!
みなさんも、『アフリカ人的身体能力』といわれる瀬戸熊プロの麻雀を大舞台で見たいですよね?!

リレーがまわってきたころのわたくしは絶好調だったので、『役満のアガり方』でも書こうかと思ったのに(冗談です)、いつものテンションとは違う、ちょっと苦しそうなコラムになってしまいましたぁ・゜・(PД`q。)・゜・

最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
強気のヴィーナス、まだまだこれから頑張りますからね!応援よろしくおねがいします(*^-゜)/~Bye♪


では次回ですが、6年ぶりにA2昇級を決めた今里邦彦プロにお願いしたいと思います。
ヨロシクお願いしま〜す!






文責:黒沢 咲

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