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プロ雀士コラム

まずはじめに、お断りしておかねばならぬ事がある。
このリレーエッセィは、ある者があるものを書き、それを名指しである者に送る。
送られたある者は、一ヶ月以内にやっぱりあるものを書き、それをある者に送る。
これ、いわば幸福の手紙の麻雀版である。
もちろん、送られた方は幸福どころか不幸の矢を射られたようでたまったものではない。
しかし、こんな読み物が麻雀ファンや仲間の見る楽しみとなれば幸いである。

(ホームページ編集部)

 


第3回:望月 雅継


このたび、第23期鳳凰位となりました望月雅継です。
滝沢王位からのご指名とあって大変光栄に思っております。

まずは滝沢君への想いを一つ。

私は14期のデビューなのですが、東京のリーグ戦に参加し始めたのは16期の後期からなんですね。
滝沢君は16期なので、同期っていうか、半年だけリーグ戦では先輩ということになります。
ってことで、彼のことを秘かににライバルだって思ってました。(滝沢君ゴメンネ!)

初めて彼を意識したのは、そのリーグ戦の最終節。
彼は2位、私は6位。
5人昇級なんで、私はなんとかプラスして終わりたかったのですが…。
結果はボッコボコにやられ惨敗。彼は2位昇級。
「優勝できなかったんで悔しいです。」ってコメントが連盟新聞に載ってましてねぇ〜。
すげ〜なぁって。かっこいいなぁ〜って。
先に行かれちゃったけど、きっと追いついて戦うことができたらなぁって思ったのを、
昨日のことのように覚えています。
その後のリーグ戦でも、私が連続昇級で追いつき追い越すと、彼もB2の時に追いつき、先にB1へ。
やっとの思いで追いついたのに、A2には先に行っちゃいました。
私も必死の思いでA2に上がり、そして悲願のA1昇級を果たしたのに…、
彼は王位を獲ったんですねぇ。
ホントすごいやつだなぁって思いますよ。
今回私もようやく初タイトルを獲ることができたんで、これで彼にも少しは意識させることができたんじゃないかって思っています。
ライバルって認めてくれるかな?ねぇ滝沢クン??





それでは本題に。

私が夢を叶えることができた理由。どうしてだと思います?
ツイていた?うんうん、そうかもしれない。
麻雀が上手だったって?そんなわけないでしょ!!
少なくとも一番経験も実績も少ないし、戦前は誰も注目してなかったんじゃないのかな。

私がね、自分で勝因を分析するとですね…、
まずは準備がきちんとできたこと。
次に、気持ちを常に切らさなかったことじゃないですかねぇ。
そして、最後まで諦めなかったこと。これが一番だと思います。
そしてやはり、麻雀に対して真摯な姿勢で向き合えたこと。
それぞれ私がしたこと、考えていたことを順を追って説明していきたいと思います。



まず最初に、準備についてです。

みなさんは大事な事柄を目の前にして、どのような準備を、どの時期から行なっていますか?
私が大事にしていること。まず一つ目はルーティーンワークです。
どの世界の一流選手もみんなそうですよね。
イチローしかり。タイガーウッズしかり。
打席に入って投球を待つ間、独特の『間』がありますよね。
タイガーもそう。ジャックルしながら、打つまでに一定の動作があるのがわかりますか?
麻雀プロも一緒だと思うんですね。
対局日、対局会場に向かう道中も含めて、第一打を打ち出す前までが肝心だと思うんですよ。
それは普段の生活でも、練習でも一緒です。
普段どおりの力が出し切れるように、自分なりのリズムを作り出すことが大事だと思うんです。

普段の私の生活から引用しますとね、私の場合は『お風呂に入る』時間こそが麻雀のイメージを創り上げる瞬間なんです。
毎日、365日ですよ。お風呂に入るときだけは、全ての雑念を取り除いて麻雀のことだけを考える。
勝った時のイメージを考える。対戦相手のことを考える。
実は、今だから言える事なんですけど、鳳凰位を獲ったときにした挨拶も、そのお風呂の中で何十回と練習したんですよ。(でも本番では噛んじゃいましたけどね…ハズカシイ。。。)
だから、どんな劣勢な状況になったとしても、それはすべて想定内だったってわけです。
もっと苦しい状況設定もこなしていましたし。

苦しいと言えば、私が行なっていた準備を一つ。

今年の元旦から、毎日一時間のウォーキングを対局一週間前まで続けたんです。
一つは体作り。半荘6回、3日間集中を切らさずに打ち続けることのできる体を作ること。
そしてもう一つは、苦しい状況を乗り越えることのできる精神力をつけること。
どちらかといえば、こちらがメインかな。
そのウォーキングの時の格好はというと、頭にニット帽をかぶり、マスクをし、両手にダンベルを持ってというものでした。(完全に変質者ですよね。)
マスクをするのはね、風邪を予防するって言う意味ももちろんあるんですけど、本当の目的は酸素の摂取量を減らすっていうことなんです。
脳に酸素が回らない状態(対局中の一番苦しい状態を想定して)を人工的に作ってあげるんです。
酸欠状態でダンベル持って1時間歩くって、これ結構きついんですよね。
もちろん、ダンベルを持つだけじゃなくていろいろと動かしてみたりするわけで。体は悲鳴をあげているわけですよ。
で、この状態でイメージトレーニングをする。
最初はね、頭なんか回らないっすよね。歩くだけで必死なんですから。
でも、そのうちにいろんな思考が巡ってくるわけです。
苦しい中でどう戦うか?いろいろな状況設定をして、その中で顔を上げないような麻雀を打てるように脳の訓練をしたんですね。精神面を鍛え上げる訓練をしたわけです。

このトレーニングがね、今回の戦い、特に最終日の終盤でホントに役に立ったわけです。

最終戦、南三局2巡目

  ツモ   ドラ

普通、条件がなかったら5メンチャンのテンパイをとりますよねぇ。
Aルールだとしても2巡目なので、さすがにリーチを打つ人が多いんじゃないですか?
しかしこの時の点棒状況はというと…、
トップの前原プロが36,700、2位の古川プロが32,300、私望月が31,500。

最終戦開始時古川プロとのポイント差が約15Pですから、まずはなんとしても古川プロを沈ませなければならないんですよね。
それが第一条件なのに、高目出アガリ2,000点のリーチはないですよね。
ですから、私は打 としました。
まぁ、条件を考えれば普通ですかねぇ。
この瞬間に、今回の訓練の成果が出たんです。
を切った瞬間に「この局はノーテンでもいいんじゃないか?」ってね。
今までの自分ならきっと「あと2局しかない」って考えてたと思うんですね。
しかしこの時は「きっとこの最後の親番は前原プロはテンパイを入れてくる。そして古川プロは対応するはずだから放銃するはずがない。前原プロにアガってもらうかテンパイ料で古川プロの点棒を削ってもらった上で次局以降に勝負だ。」
そして、「我慢すればきっとチャンスがくる。だからここは顔をあげずに我慢するんだ」ってね。
そんなことを を切った瞬間に、しかも鳳凰位決定戦の一番大事な瞬間に、そういった思考が働いたっていうのは、今回の対戦で私が一番成長した部分ではないかと思うんです。
こんなに早い巡目に、優勝するためのプロセスを、ゲームプランを立てることができたってことが、この対局をいかに冷静に、そして集中して戦っていた証拠だと思うんですよね。
そしてこの局こそが優勝した勝因だと思っています。
結果、当初の想像通り、前原プロからリーチが入ります。

  ドラ

そしてそのリーチを受けての私の牌姿がこう。

  ツモ   ドラ

ここから前原プロの現物の打 と、放銃を回避できたわけです。

少し前までの私のスタイルだと、中途半端な感じで色気を出して打 と放銃してしまったかもしれません。
もちろんそうしたら優勝することはできなかったわけですから。
早い段階で受ける決断ができたこと。これはトレーニングの賜物だと思いますね。
そして流局。 私の思惑通り、古川プロは31,300となるわけで、次局は1,300以上の直撃か、1,300、2,600で古川プロの原点を割ることが出来るわけです。


※注 プロ連盟では順位点は12Pの加減方式を採用しています。
3人浮きだとトップから+8、+3、+1、▲12
2人浮きだとトップから+8、+4、▲4、▲8となります。
ですから、古川プロが原点を割って、そして私がプラスを確保した場合、順位点で8,000点分差が縮まるわけですから、優勝のチャンスが出てくるわけです。


続く南三局1本場、ここで前局我慢した成果が形となって表れます。
まずは最初の分岐点。

  ツモ   ドラ

場には が1枚、 が0枚、 が0枚、そしてドラの は朝武プロが前々巡、前巡と2枚続けて切っています。
普段ならここでイーシャンテンとらずの とするケースの多い私ですが、( とすると234の三色のテンパイがつきますが…結果はわかりません。)ここは思い切って打
すると、下家の朝武プロが打 。続いて古川プロもツモ切りで打
瞬間、「しまった!!」と思いましたが、次巡の私のツモも
「優勝するならドラの をツモるだろっ!」
ってことで、思い切ってリーチしたわけです。

ここで先ほどの我慢が利いたんですよね。これなら安目の をツモっても古川プロが29,900となり、首が切れるわけですし、供託のリーチ棒込みでトップにも立ちますし。
そして終局間際に をツモってこれが決定打となって念願の鳳凰位となったわけです。
本当に苦しかったですし、辛い勝負でしたが、これを乗り越えることができたのも、
全ては対局前の準備がきちんと出来た事、そして最後まで諦めなかったことだと思っています。





最後に、麻雀に対する姿勢です。

今回の鳳凰位決定戦で(普段のリーグ戦でも、他のタイトル戦でももちろんそうですけど)
一番意識して対局したこと、それは『声』です。

ポン、チー、カン、ロン、ツモの発声はもちろんのこと、私が一番意識したのは点棒を支払う時の『ハイっ!』の声です。
対局マナーの悪い人、いますよね。
人がアガったら、点棒を投げて支払う人。
人のアガリ形を見て、ため息ついたり、「チェッ!」とか言う人。
そんなのは論外です。
毎回ね、(もちろん全局です)相手の牌姿を確認して、点棒を払う時、ちゃんと相手の目の前に、確認しやすいように、丁寧に渡すのが基本です。
そしてそのアガリ形を見て、『おめでとうございます!』って気持ちで点棒を渡さないと。
さらに、「今度は自分が頑張りますからねっ!」って気持ちで『ハイッ!』って大きな声で毎回点棒の授受を行なっていました。
当たり前のことですよ。
だって麻雀は、『麻雀道』なんですから。
剣道や柔道と同じ、茶道や華道と同じ『麻雀道』なんですよ。
礼に始まり、礼に終わる。
相手を敬い、常に相手に、そして麻雀に感謝の気持ちを持って戦うことが一番大事なことなんですよね。
だって4人いないと麻雀できないでしょ。
尊敬する、強い対戦相手がいるからこそ、いい麻雀が打てるんですし。
だからね、これを読んで頂いている皆さんにぜひ実践してもらいたいんです。
簡単なことですから。
『ハイッ』って気持ちよく大きな声で点棒を払ってみてください。
そして対戦相手に感謝の心を持って対局してください。
すごく気持ちがいいですから。
それだけで、きっと麻雀の成績が向上するはずですよ。

『麻雀道』に関してはいろいろと話したいことがありますが、少し長くなってしまったので、
それはまたの機会にということで。

次に回す人ですが、男性ばかり続きましたので、そろそろ女性の方に登場して頂きたいと思います。
というわけで、初代女流桜花の優木さん、よろしくお願いします。






文責:望月 雅継

 

 

 

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