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プロ雀士コラム

第27期鳳凰戦の軌跡 〜連覇〜

執筆:瀬戸熊 直樹



都会の雑踏を歩いていると最近よく思うことがある。
「僕は何者なのだろう、そして何処へ向かっているのだろう」
すれ違う人それぞれに、その日向かう場所があり、目的がある。もちろん僕にもある。

連覇する前までは、日々の生活が全てであり、毎日必死にその日を過ごしてきた。
今でもスケジュールに追われる日々であるのに変わりはない。もちろん生きて行くために。

ただ、意識が少しだけ変わってきたのだと思う。
鳳凰位を連覇し、十段戦も獲得した今、僕が食えないプロになっては絶対いけないと思う。
なぜなら、僕が麻雀プロでもしっかり生活が成り立つ事を証明しなければ、若い人達には未来がなくなってしまうからだ。

人は感情の生き物だと思う。ちょっとした事で気分が高揚したり、落ち込んだりする。
それが生きている間、交互にやってくる。
皆それぞれのコミュニティーで懸命に生きている。社会に貢献する為に。それが自分自身の生活にもつながるからだ。
では、僕自身が、それらを良いものとするには、どうすればよいのだろう。

僕はしがない麻雀打ちだ。若い頃、麻雀しているのが好きで好きでたまらなかった。
なぜ、そんなに麻雀に時間を費やしたのだろう。それは、自分の欲求がそこにあったからに他ならない。
言い換えれば、麻雀はそれだけ魅力ある娯楽産業なのだと思う。

そんな時、競技麻雀に出会う。その面白さに夢中になった。
中でも、タイトル戦の胃の痛くなる戦いは、つらいけど至福の時だった。人生において、なかなか経験できるものではない。
4人全員が、死にもの狂いで戦う対局(背景全てを含め)ならば、きっと麻雀を知っている人全てに、感動を与えられるはずである。
そうする事によって、初めて僕らプロの存在意義が生まれるのではないかと思う。
僕自身は、その一瞬の為に、日常生活全てがそこに直結するような生き方と言っても過言ではない。
僕は不器用だから、そうしないと自分のモチベーションとレベルを維持できない。

雑踏を振り返り、自分の歩んできた道をふりかえる。
「今までは本当に廻りの人に迷惑をかけたな。これからは恩返しする番だ。僕が生きた証はいらない。
でも、かかわった人達に受けた恩はせめてプラスマイナスゼロになるぐらいにはしよう。
そして僕自身の為に、麻雀という競技の現在考えられる最高到達点に、絶対にたどり着こう」

第27期鳳凰位決定戦
16回戦終了時   

瀬戸熊 +127,5P
板川  +29,3P
前原  +14,4P
沢崎  ▲172,2P
供託  +1,0P

17回戦、残すはあと2回。
ポイント差を考えれば8割ぐらいは優勝しそうな数字だが、トップラス2回で逆転可能な数字でもある。
しかも追っ手は超一流の打ち手2人。板川プロと前原プロ。
どうしても、決定打が欲しい。この半荘浮けば、ほぼ決まるのだ。

東1局、もらった配牌。

 ドラ

「アガリたい」
親の板川プロが、ダブ東を6巡目にポン。
こちらにドラが暗刻だし、一色手でもないだけに安心できる。
鳳凰戦で親の仕掛けをあまり気にしない場面もめずらしい。あとはスピードの問題だ。

南家の前原プロがドラのを切って1巡後リーチ。
安易に考えた「安手両面」「早く追いつけ」。
次巡、板川プロの打に前原プロの「ロン」の声。

僕の予想を上回る手牌。凄い。
次の前原プロの親番が勝負所。予想通り長い長い親番が始まる。持ち点を50,000点オーバーとされる。
ようやく、3本場に親を落とすことに成功。

迎えた、僕の親番。東3局10巡目、

 ドラ

この手牌をリーチ。
16巡目、ようやくその時が訪れてくれた。
ツモ「」。念願だった連覇が決まった瞬間だった。

昨年はオーラスのみ、自分の今までを回想できたが、今期は最終戦まるまる1回振り返る事ができた。
何をどう思ったわけでもなかったが、ただ闇雲に戦っていた自分が、少しだけ成長したのを感じられた。

最近、猿川、山田ヒロ、吉田直に同じ事を言われた。
「昔の瀬戸熊さんのヘタクソだけど強いスタイルの方が好きでした」
この言葉は僕にとって最高の褒め言葉として取っておきたい。

なぜなら、彼ら3人も昔の僕の感情のままに、我武者羅に打つ麻雀に似ているから。
そして、本心から思う。早く君達のような30代が、僕を力でねじ伏せてくれ。
そうする事がきっと麻雀界の未来につながる。

僕は君達の事を真剣に応援している。それと同時に、今から君達の挑戦を心待ちにしている。
でも、何度も言うようにピークのレベルを何年維持できるか分からない。
3年かもしれないし、10年かもしれない。

早く君達に伝えたい。この戦いの素晴らしさと経験を。
だから僕は頑張る。命ある限り。
たかが麻雀。だけどそれに人生を捧げたバカが、世の中に1人くらいいてもいいのではないかと思うから。


第27期鳳凰戦の軌跡 〜道標〜 へ続く
         






執筆:瀬戸熊 直樹

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