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プロ雀士コラム

鳳凰位決定戦を終えて

執筆:右田 勇一郎



今から12年前、私は日本プロ麻雀連盟の門を叩いた。
面接で「なぜプロになろうと思いましたか?」との問いに対し、
「鳳凰位決定戦で、荒プロ、安藤プロ、前原プロと戦いたいからです」と答えた。
あの面接から12年、ついに荒プロと決定戦で戦うという目標が実現することとなった。

今回の決定戦の相手は、私にとって思い入れの強い3人である。
瀬戸熊鳳凰位は、2年前のリーグ戦最終戦、決定戦進出目前で奇跡の大逆転を許した因縁の相手。
荒プロは、プロ入り前から最も打ちたかったプロの1人。
そして望月プロは、地方から毎月プロリーグに参戦してくるプロで、15年間、関東から出たことのない私にとって、その情熱には頭が下がる思いである。
努力しても結果を出しづらい麻雀で、最年少鳳凰位をとり、結果を出したのは凄い事で、同世代で、唯一、鳳凰位をとった望月プロとぜひ戦いと思っていた。

決定戦進出が決まってからすぐに、体力作りの為スポーツクラブに入会しトレーニングを開始。
今期リーグ戦では半荘40回でトップがたったの7回と苦戦したが、1週間前には調整を完了。
あとは決定戦の戦い方の作戦を練る事にした。

基本的にはリーグ戦と同じ私のシステムを使い、
・子でリーチをかけるのは、打点が高く場況に自信がある時のみ。
・安手でも足止めリーチと読んだら押すが、本手と読んだらサッと引く。
・ドラ、ダブ東、役牌の2つ目などポンされたら満貫になる牌は絞る。
・親と好調者をマーク、親に鳴かれそうな牌は絞る。
・強気に押し返すのは、親番の時と4万点以上持っている時。
・本手は基本的にリーチを打つ。
・国士無双は基本リーチ。

この7つに加え、決定戦の戦い方の作戦をいくつか考えた。
「今回の優勝ボーダーを+80ポイント位と勝手に予想、3日目終了時+40ポイントを目標に」
「私の長所の守備を生かす為、無防備にならないようリーチは極力避ける」
「勝負は最終日。勝負を急がない」
「親番は満貫くらい振込んでも構わない位の気持ちで強気に打つ」
「好調者に辛く打つ」
この事をしっかり頭に入れ臨むことにした。

初めての決定戦だが、全くプレッシャーを感じないまま会場へ入った。
今回、ニコニコ生放送で決定戦が生中継されることになった。対局前、カメラの前で話す時が一番緊張した。
本当は「丁寧に打って、最終日にドラマを起こしたいです」と言うつもりだったが、正直、何を話したかまったく覚えていない・・・。

対局開始。
「そういえばテレビ対局初めてだ。すぐ始まって普通に打てるのか?」と不安なまま対局が始まる。

東1局、ポンテンのタイミングで出たに「ポン」。「よし、麻雀は大丈夫そうだ」。
1回戦、荒プロの猛攻で点棒を削られ、3着だったがしっかり打てた。
「これで20連続ラスだけはなくなった」と気が楽になった。

私の中で、初日はほぼ完璧な内容で終えることができた。
ホテルにつき、朝6時くらいまでニコ生を見て初日の戦いをチェックした。

不安な2日目。
今回、唯一の不安要素は、早い段階に首位に立ってしまう事だった。

6回戦オーラス、疑問手と言われた手を打つ。

 ツモ ドラ

通常切りだが、この時の状況を少し話しをすると、
親はトップ目の瀬戸熊プロ、2着の望月プロとは3,700差、3着の荒プロにはヤミテン2,000でも届かないラス目。

この時考えたのは、「安目をひいたらリーチは打たない」。

私の中で不調は意識していたし、不満な形のリーチはシステムに反している。
また、点棒状況に縛られて嫌々打つリーチは、悪い結果に繋がりやすいと思っている。
この手を2,000でアガるくらいならば、アガれなくて構わないからチンイツにすると決めた。
結果、をひいているが、-はツモれていないので今でも後悔はない。

2日目も内容は悪くなく貯金もキープできた。
帰ってニコ生を見たが、切り間違いが一打もなかったので最後までしっかり打てたと思った。

試練の3日目。
12回戦終了時、貯金がほとんどなくなっていた。我慢の展開で2半荘ほとんどアガリがない。
13回戦開始前「今日は不調だ、それを踏まえて戦わなくては」と考えた。

南2局に、ピンフ三色ドラ2の8,000を出アガリ、オーラストップ目で迎えたが、
瀬戸熊プロと荒プロにツモられて3着まで落ちた。しかし「まだ大丈夫」と言い聞かせた。

14回戦南1局、ダブリーを打つ。タンヤオのカン待ちだ。
システムに反するが、ヤミテン1,300はさすがに弱すぎるか?と思いダブリーをかけた。
結果は、望月プロに真っすぐ押し返され11,600の振込みとなる。(決定戦で、唯一親に振り込んだ高い手)

私は、このオリられない状態が嫌いだから、特に序盤のリーチは打たないようにしている。
ダブリーの2ハンは魅力的だが、待ちは悪く安易なリーチだったのかもしれない。
しかし、「ここが大事だ、絶対に踏み止まる」と心に刻む。
その後はリーチをかけずにアガリをとり、なんとか踏み止まった。

最終日。荒プロ相手の50ポイント差は数字より遥かに厳しい。
しかし、これこそプロになる前に描いた展開、全然焦りはない。

16回戦東1局、決定戦初の素直な4,000オールをツモアガリ。
しかし南1局、荒プロの早いダブ南仕掛けに7巡目放銃。

実は、この南1局の放銃を私は敗着だと思っているし1番後悔もしている。
この半荘、絶対トップをとらなくてはならない。
4万点オーバーの親番は、普段なら点棒を稼ぐ絶好のチャンスなのだが、これはタイトル戦。

トータルトップの荒プロがダブ南ポン。
役牌ポンの2ハンには細心の注意を払うべきで、ここはを切った瀬戸熊プロに任せるべきだ。
荒プロに振り込んだ瞬間、優勝の決定打になりかねない。私は親番だからと手を進め、7,700を放銃してしまう。

オーラス。満貫振り込んでもギリギリ原点ある状況なので当然仕掛けると、更に荒プロに8,000を振込みトップから3着に落ちた。
私は、1半荘に2回も同じ相手に満貫を振り込む事は1年に1度もないので、この時はさすがに優勝が決まったかな?と感じた。
しかし「諦めたらそこで試合終了だよ」と自分に言い聞かせた。
そう、最終戦にドラマを起こす為に。

19回戦トップが欲しい状況。
南2局、望月プロのメンホンリーチに向かって、この決定戦で唯一見せた刃。
普段なら絶対押さない中を押して5,200をアガリ切り、トップをとり最終戦微差に持ち込んだ。

最終戦東1局、4,000オールをツモリついに逆転。しかし、麻雀は逃げる方が遥かに難しい。
勝負の場での荒プロは本当に強く、荒プロの凄まじいプレッシャーからかテンパイが入らなくなる。

微差のオーラス。優勝目前の配牌は酷かった。
「この配牌が、現在の荒プロと私の力の差なんだな・・・」と負けを覚悟した。
最後まで勝つ道を探したが、ドラマは起こせなかった。負けた瞬間も今も悔しいが満足している。

2年前のリーグ戦、最終戦99%決定戦進出の状況から瀬戸熊プロに四暗刻をツモられ、その1ヶ月後、
グランプリ準決勝では、前原プロに90ポイント差を逆転され2ヶ月連続で決勝進出を逃した。
その時「一生、決勝戦に縁がないのか?もう麻雀を辞めるか?」と本気で考えた。
しかし「このままでは終われない」この悔しさを乗り越えればもっと強くなれるはずと思い麻雀と向き合ってきた。

2年前よりも強くなったはず。あの悔しい経験があるからいい戦いができたと思っている。
今回は素晴らしい経験をすることができた、来年、更に強くなって荒鳳凰位にリベンジしたいと思う。

このような素晴らしい機会を作っていただき、日本プロ麻雀連盟の先輩方と応援してくれた皆様にはとても感謝しております。
本当にありがとうございました。

 


                                  


執筆:右田 勇一郎

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