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プロ雀士コラム

プロテストと研修会

執筆:滝沢 和典



私が日本プロ麻雀連盟に入会してから10年が経ち、ここ数年は同期の紺野真太郎たちと共に講師を務めている。

 

私が受験した当時は、成績優秀者の正規合格と研修合格の2通りに分かれるというシステムであったが、ここ数年では筆記面接を一次試験、実技を二次試験、
そして、全員が三次試験である研修を受けるというように変更されている。(研修まで進んだ人も正式にはまだ会員ではない)

マナー、対局内容、牌捌き等、プロとして最低限のことばかりではあるが、まだまだ未熟な会員がいることが主な変更理由。
また、メディアやゲーム機への出演の増加、手書き採譜からPC採譜への移行など、日本プロ麻雀連盟の進化も理由のひとつである。
それに伴い、プロテスト実行委員の再編成が行われ、研修内容に関してもスタッフ全員で試行錯誤を繰り返してきた。

研修は基本的には全6回。
しかし、終了した時点で最低基準に満たなければ、さらに補講が用意される。
もともと競技麻雀に触れる機会が多い者でなければ、覚えたことを持ち帰っての反復練習は必須。
毎回、数人が補講を受けているが、やはり本人の努力不足である場合が多いように感じる。

研修会では、毎回決められたテーマで論文の提出が義務付けられている。
文章力のテストとプロとしての意識を高めることが目的だ。
最終、第6回の論文テーマは自由。そして提出するか、しないかも本人の自由。
こちら側が”提出義務無し”と、うたっている以上は、もちろん提出しなくとも減点されることはない。


『麻雀プロの思考は、複雑である。最高峰の鳳凰位戦を見ても一般の方はなかなか理解出来ないであろう。見る人が見れば、涎が出るようなプロ同士の戦いでさえ、
分かりにくい。ただ、最高峰の闘いを楽しんでもらうためにも、ファンの見る目を養わなければ、折角の媒体も錆び付いてしまう。
実力者の増加には、人口を増やす必要がある。麻雀という競技は、ほとんどのファンがプレーするものだ。スポーツなどは、観戦だけでプレーしない人もいる。
将棋ですらだ。絶対的人数を獲得するには、自らプレーしなくても楽しめる業界にすればいいのだ。つまり、入り口が重要と思われる。
野茂を知り、イチローを知り、野球を知る。ただ麻雀界にはトルネードや振り子打法ほど分かりやすいものがない。すると、人材か。キャラクターが絶対条件で必要だ。
インパクトのあるバックボーンや、存在感。見た目でもいい。キャラクターでもいい。分かりやすい何かが。
それをこれから探す旅が始まるわけだ。今回の研修生活で、基礎的な事を教えて頂いたが、ここまでは誰でも出来る。
いわば、楽譜の読み方を教えてもらっただけである。ただ、本番は暗譜で舞台の上に立つわけだ。私が麻雀をやめる日は来ないであろうが、
プロと呼べる資格もない状態になることはあるだろう、自ら引退を考えなくてはいけない。常に外へメッセージを伝えられる打ち手になろうと頑張るつもりです』


これは、2008年度のある25期生の最終回の論文から抜粋したものである。
彼は、その前年に不合格となり、通算12回の研修を受けた。

2度目の受験が終わり、再び三次試験である研修会までコマを進めた彼は、見違えるように成長して帰ってきた。
一味違う”オーラ”は麻雀打ち特有の”色気”とでもいえようか。
1年目に不合格の通知を受け取ったときに受けた惨めさ、屈辱が彼の新たな意識を作り上げたかどうかはわからない。
しかし、講師陣が口をそろえて「奴は変わった」と言ったことは事実だ。

講師陣は、毎回自分の担当する班だけではなく、生徒全員分の課題文章に目を通している。
それは、受験生の合否を、人生を大きく変えてしまうかもしれない判定会議の参考とするためである。
キレイ事ばかりが並べてあっても、行動や取り組む姿勢が伴わなければ、単に講師を喜ばせる文章が上手いというだけである。
もちろん文章が上手いに越したことはないし、読み手に喜ばれる文章を書くのも能力。
成績が良ければ合格することにはなるのだが、中途半端な気持ちで入会したところで、果たして本物のプロになれるであろうか?

1年目、彼を不合格とするのかしないのかで、紺野とは意見が分かれた。
私の評価はギリギリ合格、紺野は絶対不合格。

講師の誰もがそうだが、半年も研修会をやっていれば生徒に対して情がわいてくる。紺野だってもちろんだ。
いや、それに紺野は、本当は人一倍情に厚い男である。
その紺野が彼の合格に対し反対意見をゴリ押ししたのには、見違えるようになった彼が、もう一度受験してくるという確信があったのであろう。
そして、彼の姿勢が変わらなければ、麻雀から身を引いたほうが良いということも…

紺野は入会して間もない頃からプロテストに関わってきた。
麻雀プロとして生きていくことが、本当に本人にとって幸せなことなのか。
一人ひとりに対して一生懸命、本当に親身になって考えている。

「プロになっても、それだけで食える人は少ないですよ」

と、受験で面接の際、面接官の方から受験者を気づかう場面も見られる。

プレイヤーならファンに喜ばれる麻雀を魅せ、解説できること。
書き手なら理論的でわかりやすく、打ち手の魅力を伝える文章を書くこと。

それが今の新人、そしてこれからの受験者に求められることであろう。
他にも、運営や採譜など目立ちはしないが重要な仕事もある。

それでも私が入会した当初から比べれば、かなりの人数が食える業界にはなってきているが、これからの日本プロ麻雀連盟をより良くするために何をすればよいのか?
新人、そしてこれからの受験者に求められることは増えてくる。

麻雀プロとして生きていくことを決心し、日本プロ麻雀連盟を受験してきた研修生を全員納得させる研修ができるかどうかはわからない。
しかし、研修会スタッフ一同、誠心誠意を尽くしていることは確かである。
研修生には、いずれ自分達が講師となるつもりで、受講して欲しいと考えている。

この道をあきらめ、この世界を去っていった人間の中には、身を投じたことを後悔しているものも多い。
真の心意気がない人間を合格させないことも、また一つの考えかたかもしれないが、しっかりとした心構えを形成してやることがこちら側の使命であるとも思う。
麻雀業界は、まだまだ未熟な部分が多いが、これから現れる本物の「プロ」たちと共に進化していきたいと考えている。









執筆:滝沢 和典

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