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プロ雀士コラム

プロのカタチ

 


あなたにとっての麻雀プロとは?





今期の日本プロ麻雀連盟の第三次試験は、前期まで研修期間中に行われていた内容となっている。
冒頭の質問は、その第三次試験第一回目の論文のテーマであり、デイスカッションのテーマである。

このテーマを選んだ主な理由は、受験生は現段階ではアマチュアであり、ある意味ファン代表でもあり、そういう側の視線から見たプロ像を講師である我々が知っておきたかったからである。

そして我々は全受験生の論文をあらかじめ目を通し、講師自身も各自の麻雀プロ観を考え、お互いの価値観を知ることに意味を求めたのである。

もちろんこのテーマに絶対的な正解はない。





最近、小島武夫プロと四日間仕事をご一緒させていただいた。


木曜日は毎週若手プロを中心とした麻雀を考える集いの日だった。
この日は十四、五人が集まり、一卓だけ立てて他全員がギャラリーの側に廻る。

終局時にタン牌(手牌を公開する)し、ギャラリーを含め、お互いの手順手筋、局の捉え方を検証しあう。
皆真剣なまなざしで、いい緊張感をもった集まりである。
その集まりに毎週小島プロも参加してくださっている。


東一局 東家9巡目 ドラ

 ツモ

2.000点オールのツモ和了りだな。

そう皆が感じていたと思う。ルールは連盟Aルールである。

「リーチ。」

小島プロは瞬時もためらうことなく、静かな声で静かにを卓に置いた。
ヒサトとタッキー君の表情が僅かにほころんだ。

「また、コジマってるよ。」ヒサトが囁いた。

答えは、すぐに出た。
小島プロの卓上にが躍っていた。

「東一局の親番でもあるし、2.000オールでもいいのでは?」

ギャラリーから声が上がった。

「いや、それでいいと思うよ。でも、ぼくは小島武夫なんだよ。ガッハッハッ!」






このことに関して、山井弘君に尋ねられた。
「ぼくは3,4回小島先生にフリテンリーチをツモられてるんですけど、あれほど決まるものなんですか?」

「これは私見だけど、先生は誰よりも丁寧に麻雀を打たれているように思うんだ。先手を相手に取られた時の受けの強さは凄みがある。それが自然な形で、うまくエネルギーを溜める結果に繋がっている気がするよ。
もちろん、フリテンリーチを打つ回数の絶対数にも関係しているはずで、成就する確率は統計は取れないけど、相当高いと思う。」

「やはりそうなんですか。」


やはり、という言葉が出てくるところが、いかに日ごろ山井君が懸命に麻雀を考えているかと言う証しなのだろう。





二日目、三日目は麻雀格闘倶楽部のテレビ収録であり、四日目は八王子にある全国チェーン店のゲストだった。

平日にも関わらず、多くのお客さんが集まった。
平日よりも祝祭日、土、日のほうが営業的にはプラスのはずだが、オーナーの考えは違っていた。

「社員に麻雀プロと対戦させてあげたいんだよ。実感させ、体験させてあげたいんだ。
小島プロと対戦するお客さんは皆楽しそうに麻雀を打っている。
我々も楽しませるのが仕事だ。ならば、どうして小島プロがお客を満足させられるのか、考えさせるいいチャンスなんだよ。これは社員教育の一環で、極論かもしれないが、楽しませるのがプロということなんだ。」

なるほど、と納得した。




当日、八王子駅には11時半に待ち合わせることにした。
お店からは12時までに来てほしいとのことだったのでそうしたのであるが、11時過ぎには小島プロは八王子駅に着いていた。

「早く着いてしまってね。いつごろつくかな?」
たまたま早く到着していたが、いつも相手をさりげなく気遣う。

小島プロの足元を見ると、その日は茶色のブーツを履いてらっしゃった。
以前病気のため足を手術されてからは、血管に負担をかけないように、スポーツシューズか幅の広い靴を履いていらっしゃる。

「先生、大丈夫なんですか?」

「いや、ゲストで呼ばれたときはやっぱり、ぴしっとしていないとね。」

そういって、やわらかく微笑まれた。




会場入りすると20枚ほど色紙にサインを入れ、

「さあ、今日も麻雀をがんばるぞ。ぼくと打ちたい人は誰かな?」

ファンの人に声をかける。約束の時間には、もう1ゲームが終わっていた。

やっている最中も、小島プロの卓は華やかだ。

「いや、それはいいマチだなあ。」
「いや、ぼくも勝負手だったんだ。」
かならず和了ったファンに一声かける。
「安めだけどハネ満。」
たまにお茶目な部分もみせたりもする。それでもファンの方たちは喜んでいる。





約束の終了の時間を告げられると、

「今。調子があがってきたからもう一回打ってもいいかい?」

「いえ、もうお時間ですから。」

「そうか残念だなあ。」

わずかな一言で、ファンだけではなくお店も喜ぶ。






冒頭の質問、第三次試験のデイスカッションで多い意見は、マナーとか知識を豊富に持ちたい、麻雀を世の中に広めたい、強い打ち手でありたい、不快感を与えない打ち手でありたい。

そんな意見が多かったように思う。
間違った意見はないとは思う。

しかし、それらの考えは、すべて基本の部分に思える。

たとえば、歌の世界であれば、音譜が読めるのは基本だろう。
発声ができるのも基本である。

感動という言葉がある。
読んで字の如く、人は何かを感じ、こころが動かされる生き物なのである。

プロであるならば、何かを感じさせ、人のこころを動かせるのも大切なことのように私には思える。

言葉を変えるならば、発信者であるべきだと思っている。






小島武夫プロはいつも何処でも発信者であり続けている。表現者であり続けていようとしている。

小島プロが意識しているかどうかはわたしには解からないことだが、まぎれもなくプロの一つのカタチであることは間違いのないことである。






先日滝沢君が王位を連覇した。

「嬉しいというよりも、一仕事終えた感覚の方が強いです。」

第一声がこれである。
彼の実感だと思う。
このことも、彼の中のプロ意識が言わせたことばなんだろう。
これも一つのプロの明確な在り方だと思うし、カタチである。




小島プロが麻雀プロの第一号である。

そしてその遺伝子達が、小島プロの遺伝子を受け継ぎながら滝沢君たちに伝えてきた。

そして、このコラムを読んでいる方たちが、新しい遺伝子になっていくかもしれない。

どの世界であれ、その世界に飛び込む人たちは、大抵その世界のファンであることが多い。

できうるならばファンに憧れるプロを目指してほしいと思うのは私のわがままだろうか。

いずれにしろ、時代が求めるプロを目指すのは、いつの世もかわってはいないだろう。







文責:前原 雄大 (執筆:2007年12月4日)

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